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物理ベースレンダリングの高速処理が開くビジュアライゼーションの未来 NVIDIA『Iray』説明会レポート

物理ベースレンダリングの高速処理が開くビジュアライゼーションの未来 NVIDIA『Iray』説明会レポート

<2> Iray Server

■Iray Serverでパワフルな処理を可能に
プラットフォームはどこでも、どんな端末でも、同じデータを扱えるものでなければならない。 ワークステーション、ラップトップ、モバイルタブレット、データセンターからのストリーミング、クラウドからのストリーミング、 といったデバイスに縛られることなく使えてこそ、真のプラットフォームといえる。
『Iray Server』は、ハードウェアではなくソフトウェアである。Quadroなどプロ用GPUに接続して動く。 ネットワーク経由でワークステーションを活用することができ、世界中どこでも、どんなデバイスでも使える。 そして、互いに離れた場所で同じ製品について次々にアイディアを出し合い、作業を進めることができるのだ。

  • タブレットでカメラのモデルを編集するペティー氏

  • カラーの変更が即座に反映される

■並列処理
説明会で用意されたワークステーションはM6000を複数搭載しており、マシン単体でもパワフルだが、Iray serverと連携させるとさらにパフォーマンスが高まる。GPUの性能を5倍10倍と高めていくことができるのだ。

ネットワーク上のマシンを含め、複数のマシンを接続することができ、より大量のGPUでレンダリングができるのだ。

この技術は電動ドリル、自動車、建築物、と設計するモデルのデータが大きくなればなるほど威力を発揮し、従来よりも高いパフォーマンスを可能にする。

モデルをアップロードすると、回転、色の変更といった単純な変更部分だけの小さなデータを送信する。インタラクティブに画像に反映される。
1つのシステムに複数のGPUが搭載されている場合はもちろん、GPUがひとつでもシステム全体を画像処理に活用することができる。複数のマシンを1つのプログラムに集中投下するのだ。

複数台を用いてそれぞれモデルを作り、最終的にまとめ上げ、それを一昼夜かけてレンダリングするというような、これまでの作業スタイルは、30倍、40倍という効率化によって様変わりするだろう。

■MDL 物理ベースマテリアル
例えば高級腕時計のようなアート性の高い製品をデザインする場合、デザイナーはカスタムシェーダーを作成してから作業する必要がある。しかしMDL(Material Design Language)を使うことで、よりも複雑な形状のモデルも、より簡単に、より美しく作成できる。これも、時間の節約に有効だ。
そして、MDL Exchangeを導入すれば、マテリアル、シェーダーを再定義する手間を必要とせずに複数のアプリでデータを扱うことができるのだ。

▶次ページ: Irayの活用方法

特集

NVIDIAが物理ベースレンダリングをリアルタイムで行うレンダリングソフト『Iray』に関する説明会を開催。バイス・プレジデント プロフェッショナルソリューションである、ボブ・ペティー氏が来日し、Irayのパフォーマンスを、実演を交えて解説。