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様々なツールを駆使して描かれたntny氏による『CGWORLD』表紙画制作物語

様々なツールを駆使して描かれたntny氏による『CGWORLD』表紙画制作物語

Quest3
フリースタイル・テクスチャリング!

得意なことは、得意なツールで


ntnyさんは、この段階になってUVを開いてなかったことを思い出し、過去の自分にこぼしたご飯粒を踏む呪いをかけた。リトポなんかしたくない......しかしMetasequoiaにしろ3ds Maxにしろ、このポリゴン数のUVを開くのはあまりにも手間すぎる。いや、待てよ? 専用のツールならこれくらいどうってことないのでは? というわけで、UV展開専用ツール「RizomUV」の出番です。このポリゴン数でも余裕のよっちゃんです。彼(彼女?)がいなかったらと思うと......背筋が凍りますね



マフラーなどもサクサクっと展開! そのままSubstance Painterにもっていって、テクスチャの設定をしていきます

最終形が見えてきた?


この時点では、仮装部分を手描きタッチ、それ以外はPBR程度のつもりだったのですが、Substance Painterで生成される各要素のテクスチャ(左上から、AlbedoTransparency、MetallicSmoothness、Normal)が思いのほかNPRでも有効活用できてしまったため、最終的にはほぼ全域にわたってNPRになりました


この段階で一度3ds Maxへもっていき、Pencil+でレンダリング。何となく最終形が見えたような気分になりつつも、面白みのなさにはちゃんと気づいていました。「なんか小奇麗でつまらん!」

マテリアルのセッティング



3ds MaxでのPencil+の設定は過去に何度もやっているので、今回も同じ工程を踏もうと思ったのですが【画像上】、ここまでフリーダムにやってきて"それはないな"と思い直し、Unityで仕上げることにしました【画像下】 。急遽個人用にPencil+ 4 Line for Unityを購入し、シェーダをUnityChanToonShader2.0(以下、UTS2.0)に置き換えていきます。いざやってみて確証を得たのは、Substance Painterでつくれるテクスチャ群は、必ずしもPBR専用ではないということでした

ときにCGで荒々しく、いざとなったらレタッチで


UTS2.0とSubstance Painter製のマップを使ったセットアップです。結局のところ、ノーマルマップが重要だなぁという仕上がりでした。この荒々しい感じ、そうそう、こういうのが面白い♪


顔や髪、手の影を制御するために光源レイヤーをつくり、意図した通りのところに意図した影が落ちるように調整します。頑張っても入らなかったら、レタッチでどうにかします。静止画なので!

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Quest4 フリースタイル、めっちゃ楽しい!

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