■ブリュンヒルト(銀河帝国)&ヒューベリオン(自由惑星同盟)
戦艦は、陣営ごとに別のデザイナーが立ち、それぞれの特徴が生まれるように意識されている。最終的に、銀河帝国側の戦艦は流線的、自由惑星同盟側は直線的という、対象的なデザインとなった。ワープドライブの機構は、銀河帝国側では上向き、自由惑星同盟側では下向きに、設置位置を統一している。こうして、両陣営の雰囲気をよく表す戦艦が完成した
▲銀河帝国艦「ブリュンヒルト」のデザイン画
▲自由惑星同盟艦「第一三艦隊 ヒューベリオン」のデザイン画。モデリングにあたっては、こうしたデザイン画だけが指標となった
▲ヒューベリオンの3Dモデル
■設定を活かして作成された壊れモデル
ダメージを受けた戦艦を表現するために、壊れモデルが作成された。もともと「何層にも重ねられた装甲」という設定(下の【外壁の設定】より)があり、ダメージ表現ではそこを活かすことに。モデリングで最大5層の装甲を作成し、ライティングで少し熱をもっているかのような効果を足して完成となる
▲外壁の設定画
▲壊れた装甲の3Dモデル。何層にも重ねられていることがわかる
▲壊れた戦艦の3Dモデル。これを基にダメージテクスチャが作成され、それを各戦艦に貼って対応している
▲アンビエントオクルージョン、ライン、ダメージライティングのみ載せた状態
▲壊れた戦艦を使用した実際のカット
▲CGによる戦艦のアニメーション
■重力ドライブの設定を活かしたワープ表現
▲橋本敬史氏が提案したワープ表現のアイデア
▲ワープドライブの位置設定。座談会の話の通り、ワープドライブの位置は両陣営で異なるが、どちらも3点を結んだ空間に地場を発生させてワープする
▼ワープの段階。絵コンテやラフ原画等はなく、担当した荒幡氏がワープの機構や演出、アングルまで考えていった
⑦空間には重力振が残るが、リングの方向へ向かって消滅していく
▲ワープシークエンスのコンセプトテスト
▲ワープシークエンスの力場テスト。「中心点に力場のようなブラックホールを発生させています。ただ、オブジェクト化して戦艦に追従させたところ、3Dモデルのシルエットを壊しすぎてしまったので、ボツ案となりました」(荒幡氏)
▲ワープシークエンスの完成画。実際の概念自体は採り入れつつ、エフェクト寄りに処理を施して仕上げた