アセットの割り出し
冒頭でも述べたとおり、京都の家やプロップは千差万別で捉えどころがなく感じましたが、最終的に現実的な物量に落とし込みました。
01 家の形状の分類
資料を見直すことで、最終的に3種類の屋根に分類することができました
屋根瓦のデザインも3種類用意しました
家のサイズは大中小の3種類を作成し、最終的に屋根の形状3×サイズ3×屋根デザイン3の、合計27種類を作成しました
家のパーツは規格化してブループリント内で組み上げることにより、家1軒単位で扱えるようにしてあります
02 看板や暖簾の種類
カメラに映る範囲内の店の看板や暖簾のリピート感を出さないために、左右に3軒ずつ+1軒の合計7パターンが必要と考え、作成しました
7パターンのロゴと店名を作成した後、全ての暖簾や看板の店名が変更できるようにアルファテクスチャを作成しました
03 街を彩る小物たち
街を制作する上で小物は欠かせません。京都で撮影した写真から必要な小物を割り出しました
作成してUE4に配置した小物です。色がある小物や、形に特徴がある小物を作成することを意識しました。日本家屋は木と瓦で色味が少ないためです。また、見た目のバリエーションを出すため、材質のちがいも意識して作成しました。陶器や磁器、布や紙、竹、銅など様々な材質があります
モデリングとテクスチャ制作で意識した点
撮影した写真をただ貼り付けるだけではクオリティを満たすことはできません。モデリングやテクスチャを作成する際に以下の点を意識しました。
01 モデリングする上で意識した点
CGでは直線で構成されがちなので、なるべく意識的に歪みを入れる必要があります。側溝、雨どい、階段など直線が続くパーツには必ず歪みを入れています
日本家屋は直線のパーツが多いため、それらを打ち消すように意識的に曲線で構成されたパーツを作成しました
全て角を落とします。木の1本1本にいたるまで、面取りをして角を落としています
パーツが終了する箇所、他の素材と接する箇所を意識して処理しています
02 テクスチャを作成する上で意識した点
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木のテクスチャはループで使用する箇所とそれ以外とで使い分けています。左半分は固定と断面用で2種類、右半分は ループ用で2種類となっています。これにより1つのマテリアルで複数のパターンの木をカバーでき、ドローコールを減らしています -
地面に接している場所や雨に当たりにくい場所など、置かれた環境によって木の状態を変化させて表現しています
小物は屋外に配置してあるため、テクスチャに埃や汚れを足しています