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デル主催CGコンテスト「CGごはん」結果発表!優秀賞&審査員講評コメント一挙公開

デル主催CGコンテスト「CGごはん」結果発表!優秀賞&審査員講評コメント一挙公開

CGWORLD特別審査員 総評

今回の作品審査に参加していただいた特別審査員のみなさんの採点、総評を紹介しよう。

  • 大手仁志
    株式会社hue 代表取締役/フォトグラファー・シズルディレクター

    食の撮影を専門とするスタジオhue代表取締役。30年以上に渡り「食」に関する広告写真、パッケージの写真撮影に携わる。朝日広告賞、カンヌ国際広告フェスティバル、ニューヨークADCなどをはじめ数多くの広告賞を受賞。最も好きな食べ物は餃子。

    https://hue-hue.com

【総評】
ご参加された皆様お疲れ様でした。普段写真でシズル表現しているフォトグラファーとして、CGでのおいしさ表現にとても興味がありました。今回皆さんの作品を拝見し、様々な可能性とCG表現での問題点などを確認することができました。私が料理写真を撮影するにあたり大切にしている、おいしさ表現の5つのポイントがあります。今回せっかくなので皆さんと共有したいと思います。5つのポイントとは【立体感】【艶・ハイライト】【彩り】【ライブ感】【空気感】です。このポイントをクリアできるとおいしさ感はグッと増します。是非皆さんの今後の制作活動に活かしていただければと思います。そして料理CGの可能性として、写真撮影では不可能なライブ感があると思います。動きのある劇画チックな表現は広告などでも求められることが多いです。その領域はもしかするとCGの方が可能性あると感じました。料理CGはニッチなマーケットかもしれませんが興味のある方は是非シズル感を追求してください。ゴールの見えない世界ですが楽しいですよ!

  • yasuyo
    ナチュラルフードコーディネーター/発酵食スペシャリスト

    身体に優しい自然食と発酵食を意識した、心ほぐれるごはんと丁寧な暮らしをモットーにInstagramやブログ・YouTubeなどで、お料理や暮らしなどをご紹介。企業のレシピ考案・フードや商品の監修・デザイン開発など多岐に渡るものづくりにも携わる。著書に『のほほん曲げわっぱ弁当』(誠文堂新光社)『美しい作りおき』(永岡書店)『かわいいお菓子』(永岡書店)がある。ちなみに嫌いな食べ物は全くなく、好きな食べ物は数知れず。中でも、豆腐料理やスパイシーなものを好む。

    http://koko.milkcafe.to

【総評】
まず率直に、これだけたくさんの素晴らしい作品を拝見する事ができて、感動と感謝の気持ちでいっぱいです。心よりお礼申し上げます。平面のものを立体に、尚且つ食欲をそそる作品に仕上げるのはとても難しい事だと感じていますが、皆さんのひとつひとつの作品からはストーリー性やユーモア、温もり、熱意が感じられとても深く心に響きました。そして何と言っても、どれも美味しそうでたまりません!!リアルにお腹が鳴って我慢も限界でした(笑)。またいつか皆さんの作品が拝見できます事を心よりお祈り申し上げます。この度はありがとうございました。

  • 山川俊太
    西麻布「cocktailante OBORO」owner/cocktail & food creator

    料理人や美容師の経験を活かし、アーティスティックで洗練されたカクテルが特徴。2018年の「olmeca altos bandera cocktail competition JAPAN」にて優勝し、同世界大会に出場するなどカクテルコンテストの受賞歴多数。様々なシェフとのコラボレーションや各企業の新メニュー開発、イベントプロデュース等多方面にて活動中。最近、中国茶にハマっています。


【総評】
まずは皆さまお疲れ様でした!! どの作品も熱意の伝わる素晴らしい作品かりでした。 その中で私が得点した作品はプロアマ問わず"CG独特の不気味さ"が無い作品が多かったです。 普段生の食材を作品にしている為やはりそこが1番気になりました。 得点した作品はどれもCGの枠を超えて"単純に美味しそう"と思えるレベルに到達していると思います。 またこれは全体的な感想ですが、食べ物が美味しそうに見える色や角度がやはり存在するので、皆様が次に食品のCGを作る時はその辺りも研究されると良いかなと思います。 この度はこんなに素晴らしい作品達を見させて頂きありがとうございました!!

  • 菅原千遥
    株式会社エブリー 執行役員/DELISH KITCHEN カンパニー長

    2012年慶應義塾大学を卒業後、グリー株式会社に入社。事業責任者として女性向けネイティブゲームに従事し、その経験を活かし戦略部門にて子会社や投資先会社の事業管理基盤構築を推進。その後、新規事業の立ち上げを主導。2015年9月、株式会社エブリーを共同創業。2018年に執行役員に就任。好きな食べ物はハンバーグ。

    delishkitchen.tv/

【総評】
美味しそうな作品ばかりで、見ていてお腹が空くものばかりでした。料理を作る際に大事なのは、「温度」「色彩」「香り」「食感」を気にすることです。今回はそれらの要素が伝わるかどうかというポイントで審査をさせていただきました。「色彩」については見たままのものなので表現しやすいと思いますが、その他3つのポイントが表現されているかどうかが、良い作品とそうではない作品の大きな差分につながったと思います。見たままのものだけではなく、どういうものを作品の中から感じて欲しいかという事をイメージしながら制作すると、より人の心を動かすような作品に仕上がるのだと思います。

  • 米岡 馨
    StealthWorks. 代表取締役

    エフェクト専門会社StealthWorks代表で主要な参加作品はシン・ゴジラ、鋼の錬金術師等。会社立ち上げの前はベルリン、バンクーバーでハリウッド映画に参加した経歴を持つ。各国で多様な食文化に触れたがベルリンでの慣れない海外生活を支えた自宅近くの何気ないピザ屋のマッシュルームピザが一番の思い出。

    https://www.stealthworks.jp/

【総評】
今回多数の応募があったが、やはり皆さん楽しんで作っているという印象が窺えた。構図なども料理写真を研究しているようである。やはりご飯の美味しさは湯気や水滴のようなシズル感が肝になって来るが、その辺りまで気が行き届いている作品は、やはり一歩抜きんでているようである。そう考えると食べ物CGはモデリング、ライティングだけにとどまらない総合的な技術が必要とされるので、非常にいい題材だと感じた。

  • 秋元純一
    トランジスタ・スタジオ/CGディレクター・取締役副社長

    2006年に株式会社トランジスタ・スタジオ入社。専門学校時代よりHoudiniを使用し続けて現在ではCGWORLD.jpにて「Houdini Cook Book」を連載中。

    http://www.transistorstudio.co.jp

【総評】
美味礼讃。私は食が好きだ。非常に好きだ。控え目に言っても、十分に食道楽だと思う。料理は素人だが、作ることも好きだ。それは一種のシンパシーだと思う。CGアーティストではあるが、料理人がこだわる部分に強くシンパシーを感じる。またそれと同時に食を慈しむ事が出来る人間でありたいと強く願っている。CGと料理は非常に似たプロセスがあると思う。CGでいう素材と、料理でいう素材。もちろん違うが、スタートからゴールまでの過程で、どう扱うかに全てをかける。私が連載するHoudini Cook Bookは、料理本だと考えてネーミングしたものであり、当時からそういった思いが強くあった。とてもここには書ききれない位話したい事はあるが、今回の総評としては、全体的にクオリティが高く、シンプルなのに説得力の高い作品が多いと感じた。ただ、意外と季節感などはあまり意識されておらず、オーソドックスな料理のモチーフが多かった事だ。私個人が、何時しか料理と季節を強く結びつけていた事に気が付かされた。また、料理へのこだわりに対して、器に対して意識が薄い事も感じた。美味しいものは、それなりに盛り付けたくなるのが、料理人の性だと思う。私はどうしても、美味しいとは決して味だけではなく、五感に訴えかけるものなのだと思う。

  • 朝倉 涼
    デジタルアーティスト

    「Seventhgraphics」を屋号にかかげ、フリーランスのCGクリエイターとして活躍。3DCGによるグラフィック・映像を中心に規模の大小を問わず商業・同人・イベント・その他幅広く活動・制作中。

    https://seventhgraphics.info

【総評】
ごはんという非常に難しいお題に対して、皆様様々な工夫でチャレンジしていてとても勉強になりました!昨今の3DCGはある程度簡単に「リアル」にはできても「おいしそう」「食欲がわく」といったシズル感の部分は工夫や研究の部分がまだまだとても多い中で、皆様のモチベーションの高さを感じましたし、自分にとっても非常に刺激になりました!

  • 株式会社MAPPA
    CGI部

    弊社CGI部は2014年に立ち上げ、今年で7年目になります。物語に違和感なく溶け込み、作品に寄り添った映像表現を信条としています。「食」がテーマということで、料理好き、食べるの好き、CGも大好き!なスタッフ達で楽しく審査させていただきます。

    http://www.mappa.co.jp/

【総評】
学生作品もプロと遜色ないレベルのものが多く驚きました。作者のこだわりや狙いがちゃんと伝わるものは高評価に繋がっています。意外と題材が被らないところに、日本の食の多様性を感じて、面白かったですね。見させていただいてとても勉強になりました!ありがとうございました!

  • 富安健一郎
    株式会社INEI/コンセプトアーティスト・代表取締役

    世界中のAAAコンテンツのコンセプトアートを手がけるINEIを牽引するコンセプトアーティスト。ゲーム、映画などのエンターテイメントにとらわれず、都市開発、プロダクト開発などにもコンセプトアートを提供し続けている。好きな食べ物はカタ焼きそば。

    ineistudio.com/

【総評】
美味しそう!と感じるかどうかは本能に訴えるものなのです。正解は誰の目でも見つかります。作者自身が本当に美味しそう!と思えるまで表現を諦めなかった作品が高得点を得ていると思います。気になったのは普段どのような食と作品に接しているのかな?という点です。普段から「美味しいもの」(値段の高低ではありません)に接していないと自分の中の「これが美味しい」には気づけませんし、スマホでお手軽にとった写真ばかり見ていると「美味しそうなクオリティの高い絵作りとは」という答えが探せません。クリエイターである皆さんには普段から感動のある食べ物、作品にたくさん触れておいて欲しいと感じました。沢山の素敵な作品を応募いただきありがとうございました。本当は沢山の講評をしたいところですが、次回はもっと腕を上げてシェフになったつもりで頑張ってください。

  • 尾形美幸
    CGWORLD編集者・ライター

    CG-ARTS、フリーランスを経て2015年より現職。CGWORLD関連媒体で記事制作を担当。博士(美術)。著書に『CG&ゲームを仕事にする。』、『ポートフォリオ見本帳』(2011)。共著書に『ポートフォリオアイデア帳』、『改訂新版 ディジタル映像表現』などがある。全粒粉を使った天然酵母パンが好きです。


【総評】
「美味しそうかどうか」「技術力」の2点に、「1枚画として美しいかどうか」「ドラマを感じるかどうか」の2点を加え、採点させていただきました。加点と講評をしたのはプロ部門10作品、学生部門10作品です。それ以外の作品にも講評をしたかったのですが、力およばずでした(踏み倒している締切さんが複数ありまして、全方位にごめんなさい)。3Dによる画づくりは、ちょっと気を抜くと、固く、冷たくなってしまいます。ナイフやフォークはリアルだけど、肝心のごはんは美味しそうではなく、どうにもバランスが悪い......という画が、特に学生作品には多かったように思います。僭越ながらアドバイスをするなら、一歩引いて、なんなら立ち上がって、画面全体を俯瞰すると、手を入れる場所の優先順位が見えてくるように思います。

  • 沼倉有人
    CGWORLD編集長

    2000年4月より(株)東北新社所属のオフライン・エディターとして、CMやVPの編集を手がける。主な参加作品は、YKK ap『EVOLUTION』VP、第一生命『第一でナイト(2代目ファミリー)』シリーズなど。2005年10月にCGWORLD編集部に加わり、2012年7月より現職。


【総評】
食べ物のCG表現は、生身の人間と同じくらい難しいモチーフだと思います。そうした中、プロの方も学生の方も多くの力作を寄せてくださいました。特筆すべきは学生さんの作品のクオリティの高さ! 私見ですが、プロも顔負けの良作がちらほらありました。日本の未来は明るい!

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