<2>『天穂のサクナヒメ』がターニングポイント?
CGW:『天穂(てんすい)のサクナヒメ』は、マーベラスがパブリッシャーということですが、タッグを組まれた経緯を教えてください。
PS4『天穂のサクナヒメ』ティザートレーラー(BitSummit2018)
なる:前作『アスタブリード』(2013)を発売後に参加した「BitSummit」でMarvelous USAのXSEED Gamesの方と知り合う機会があったのです。交流を重ねるうちに「次作は一緒にやりましょう」と声をかけてもらえました。ですが、自分たちの信条から出資は受けていません。開発の主導権はえーでるわいすであることを了承してもらい、主に販売面の協力をしてもらっています。
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えーでるわいす新作、鋭意製作中!
『天穂(てんすい)のサクナヒメ』
ジャンル:稲作シミュレーションダンジョン探索コンボアクションRPG
対応ハード:PlayStation(R)4
プレイ人数:1人
発売日:未定
価格:未定
CERO:審査予定
© 2019 Edelweiss. Licensed to XSEED Games / Marvelous USA, Inc. and Marvelous, Inc.
CGW:開発については過去作と同様、なるさん主導で進められているわけですね。
なる:はい。タイトル案などの相談に乗ってもらったりもしていますが、基本的には今まで通りの開発スタイルを貫いています。ただ、今までで最も大きな規模の開発になっているので、このスタイルの集大成になるかもしれません。これ以上の規模になると単純に私が全てをみきれなくなるので、『天穂のサクナヒメ』の次につくるときは別のスタイルを模索したいと思っています。その意味では、今回がターニングポイントになるかもしれません。
CGW:先ほど「1本を完成させるのに時間をかけすぎてしまう」と言われましたが、ゲーム開発が好きなだけでは長く活動を続けるのは難しいと思います。なにか秘訣があるのでしょうか?
なる:特に考えたことはありません。1本目をつくったときは同人ゲーム自体がブームになったタイミングだったので順当に販売数が伸びました。2本目のときはSteamが登場したタイミングで「個人でも海外で売ることができる」ようになりました。タイミングに恵まれたということはありますね。
CGW:サークル「えーでるわいす」の展望は?
なる:私個人としては、サークルそのものを大きくするつもりはないんです。5年後、10年後にはなくなっていてもいいだろうと(笑) ただ、まだまだつくりたいゲームがあります。サークルが続いていくかというよりは、つくりたいものがなくなるまでこの活動は続いていく。そんな感覚です。
CGW:最後に、プロのゲーム開発者を目指している方々へアドバイスをいただけますか?
なる:個人的には、"プロになることを目標にするべきではない"と思っています。つくりたいモノがあるならそれをつくることを目標にする、興味をもてることがあればそれを目標にするべきだと。そうした目標のために手を動かし続けていれば、いつの間にかプロと呼ばれるようになっていると思います。
CGW:個人制作の成果をSNSで公開したことが商業デビューにつながる時代ですしね。今日は、ありがとうございました!
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