ひとつのモデルデータで、3つの色彩設定に対応
▲ランスロットsiNは、全身に対してひとつのマテリアルのみを適用している。上の3ds Maxの作業画面内に置かれた「標準」「夜色」「朝色」のティーポットには、それぞれ基本色、夜色、朝焼け色の色彩設定に応じた色が割り当てられており、ランスロットの全身を選択した状態で、制作するカットに応じたティーポットの色を適用すれば、前述のマテリアルがその色に変わる。色彩設定ごとにCGモデルを用意するとデータ管理が煩雑になるため、このしくみが導入された
▲夜色を適用したランスロットsiNのCGモデル。作中の大半で使用された。ランスロットの彩色では「グラデーションを使わず、全てベタ塗りで表現してほしい」という指示があったそうだ
▲【左】同じく朝焼け色。クライマックスシーンで使用。前述の通り、後日、朝焼け色(日の出前)と朝焼け色(日の出後)の2種類がつくられた/【右】基本色。作中では未使用
▲前述の通りランスロットsiNのマテリアルはひとつで、ベースカラーはPencil+ 4マテリアルでベタ塗りしている
▲ランスロットsiNのテクスチャ。解像度は6,000×6,000pixelで、【左】はライン制御用、【右】はハイライト制御用。「余分なことをいっさい行わず、徹底的に素材を省いているため、レンダリングは軽いです」(長嶋氏)
▲テクスチャで線を減らしたランスロットsiNのCGモデル。画面左には、比較用に線を減らす前のCGモデルが置かれている。「TVシリーズのランスロットの印象から乖離しないこと、加えて、本作の作画カットのランスロットとなじませることが必須だったので、ラインの数はテクスチャでかなり減らしています」(長嶋氏)
▲完成したランスロットsiN(基本色)のCGモデル。これでOKとなったが、カット制作開始後に影とハイライトへの様々なリテイクが入ったため、3ds Max上でカメラマップを適用したり、After Effects上でマスク修正したり、後工程で作画スタッフに上からレタッチしてもらったりして、カット単位で臨機応変に対応した
▲【左】先のランスロットsiNを表示した、3ds Maxの作業画面/【右】同じくワイヤーフレーム
▲ランスロットsiN(基本色)の質感チェック用ターンテーブル。形状、色、質感の全てでOKが出た状態
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