>   >  映画『海獣の子供』公開記念! STUDIO4℃のCGスタッフが語る制作の舞台裏:第3回~宇宙を始めとする神秘的な表現篇~
映画『海獣の子供』公開記念! STUDIO4℃のCGスタッフが語る制作の舞台裏:第3回~宇宙を始めとする神秘的な表現篇~

映画『海獣の子供』公開記念! STUDIO4℃のCGスタッフが語る制作の舞台裏:第3回~宇宙を始めとする神秘的な表現篇~

スペシャルメイキング

■独特なモーションの銀河

▲原画+CGテクスチャ

▲完成画

ブレイクダウン。この独特な動きをする銀河の表現には、After EffectsのプラグインTwixtor(コマとコマの間の絵を自動で生成できるツール)が用いられている。フルコマからわざとコマを抜き、その間のコマをTwixtorで自動生成することにより、手描きアニメのような微妙な揺らぎを表現した

■神秘的な宇宙のシーン

主人公・琉花の体内が宇宙になるカットを紹介する

▲イメージボード。こちらを再現すべく、CG作業をスタートする。星々の素材を3Dレイヤーにすることで、完成画でこのイメージボードに近い配置を実現した

▲作画のラフレイアウト。T.B(トラックバック)のカメラワーク指示があったため、視差を付けたい素材は3DレイヤーやTrapcode Particularで扱うことになった



  • ▲作画素材。この素材からRGBの法線情報を生成する



  • ▲生成された作画レイアウトのアウトライン素材



  • ▲Particularを用いた制作された宇宙。中央で光る隕石が目立つように粒子を配置している



  • ▲同じくParticularで作成した光の筋。筋がセルを回り込むように制作している



  • ▲セルの周りから発生する粒子。粒子の放出方向は、常にアウトラインに対し法線方向になるように制御されている



  • ▲Particularのエミッタ素材



  • ▲生成されたパーティクル。粒子の速度成分はエミッタ素材のRGBから取得している。動きの大きさや寿命の長さが異なる6つのパーティクルで構成された



  • ▲コンポジット後。イメージボードに即したカットとなった

▲完成映像

■逆再生で描いた銀河の吸収

逆再生によって制作されたカットを動画と共に解説する

ブレイクダウン動画

▲作画のラフレイアウト

▲一連の作業画面。【左】はジンベエザメが食べる銀河のアニメーション。もともとは、口から外に吐き出されるアニメーションであった。20以上のレイヤーでParticularを使用し、口のまわりの複雑な水流の動きを表現している。その動きに対して、ゆがみエフェクト等をかけ、微調整を行う。【右】は同様に作成した他のジンベエザメを合わせた状態

▲完成画。銀河を吸い込む様子が上手く表現された

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手描きらしさを追求したCGの線画

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