Topic 2 キャラクターを特徴づける動きの演出
動きをリッチに作ることでホログラム上での見映えを
本作は桃太郎たちと鬼のダンスバトルなど、ダンスが重要な役割を果たしている。そのモーションはMVNを使用して収録を行なった(MOCAP収録はCrankが担当)。2名のダンサーにアクターとして協力してもらい、おおまかにヒップホップ系とロック系の2種類のダンスを中心に収録した。キャラクターによってダンスのテイストを変えることで、よりキャラクター性が強調されるようにしている。また、ダンサーが非常に美しい動きをしてくれていたので、わざわざ素人風に演技をつけ直し、動くタイミングをずらしてもらうなどしてコミカルな演出が際立つようにしたとのこと。
Clothシミュレーションは、Marvelous DesignerやHoudiniを使用してリッチに作成している。元となるシルエットは粗くモデリングを行なって確認してあり、そのUVを型紙として使えるようなフローを組んだ。Mayaでつくった衣服のデータを直接Marvelous Designerにもっていくのは難しいため、間にHoudiniを挟みその問題を解消。Houdiniで処理を行なったデータをMarvelous Designer用の型紙として使用すると、ジオメトリをトレースしたときにぴったりと合うようになる。Marvelous Designerで付けたClothシミュレーションの動きを、Houdini内で、元のモデルデータにラップしてMayaに読み込むことにより、調整の手間が大幅に削減できたという。
テイストが異なるダンスの動き
MVNを用いたモーションキャプチャの撮影風景
集団でダンスをさせているシーン。同じ踊りを複数のキャラクターが行う場合は、タイミングをずらすなどして気を遣っている。モーションキャプチャのリグにはHumanIK、アニメーションの調整にはアニメーションレイヤーを使用している
実際に使われた映像のシーン
Marvelous Designer+Houdini によるClothシミュレーション
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Houdiniで出力したジオメトリを基にして型紙を作成し、Marvelous Designerを使用してClothシミュレーションを施す
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Houdini上でRay SOPを使用してシミュレーションの結果を元のモデルにながし込み、デフォームさせる。元のUVと型紙の形状が一致しているため、完璧な座標にデフォームさせることができる
データをMayaで読み込む。元のモデルをデフォームしているだけなので当然トポロジーもUVも元のままのため、テクスチャもそのまま使用することができる