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マウスコンピューター は Windows をお勧めします。


パナソニック映像は、パネルとして4Kが出る以前から先駆けて4K映像を扱ってきたという、先進映像のスペシャリスト集団。たとえ4Kであっても、基本的に"非圧縮状態でしか扱うことは許されない"という極めてシビアなコンテンツ制作現場の目線から、マウスコンピューターの4K映像対応PCを評価していただいた。

パナソニック映像

パナソニック映像株式会社
大阪企画制作グループ
左:小川仁志氏/右:喜多英司氏

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世の中で最も4Kの"映像品質"が求められる現場で

あらゆるジャンル、媒体問わず、撮影から編集、フィニッシングまで制作を請け負うパナソニック映像。その代表格の業務と言えるのが、テレビを筆頭とした最新家電製品などの展示会用/店頭用4K映像だ。実製品で表示される"パネルの美しさそのもの"を訴求しなければならないこれらのコンテンツでは、映像の時点での荒れはいっさい許されない。どのように扱われても大丈夫なように、全てを非圧縮で扱わなければならないのである。
「しかも2008年当初は、パネルの試作段階で4Kを映すモニタがないのに4Kで作っていたりしましたからね(苦笑)。全て手探りですよ」と語るのは、テクニカルディレクターの喜多英司氏。そうした手探りの段階、さらにPCの性能が今とは比較にならないほど低い時点から、試行錯誤で4Kを扱ってきた現場だからこそ、制作環境としてPCを見る目はシビアだ。ソフトウェア側の問題もあって、現時点では本編集レベルで4KにWindows PCを用いることはなく、基本的には東京オフィスのポスプロにおいて、iQ PabloやAutodesk Smokeで行われているという。しかし、2TB HDDでおよそ40分、それが1回の撮影で少なくとも20個は埋まるという4K素材の山を、そのままスタジオに持ち込んですぐ編集できるわけもない。データの取り込みだけでも膨大に時間がかかる。ゆえに、事前準備として素材確認や選定、簡単なつなぎ編集、修正などが行われるのだが、そこにWindows PCが用いられるのだ。
 ただ、と語るのは小川仁志氏。「ちょっと高速なくらいのPCでは、それすらもおぼつきません。現像した非圧縮4K映像はほとんどのPCでまともに再生できない、コマ落ちは当たり前で、ヘタをするとPCが固まってしまう」。

4K映像編集に求められる要件を満たすPCとは

いま既存の制作環境でも、コマ落ちなく非圧縮4Kをリアルタイム再生できるWindows PCはこの価格帯ではない、という小川氏。どうしてもきちんと確認する場合は、非圧縮でレンダリング出力して、外部の専用ディスクレコーダーに移して再生する。再生確認だけに、ここまで手間がかかってしまうのだ。
「リアルタイム再生が、PCだけで完結するようになれば全然ちがいます。だから常にコストパフォーマンスに優れつつ、それができるPCはあれこれと模索していました。まずRAIDやSSDなどのディスクのスピードの追求。それに大容量のメモリ、高速CPUにGPUですね」(喜多氏)。
 だからこそ、である。今回検証したマウスコンピューターの「MousePro Wシリーズ」は、パナソニック映像の既存環境と比べても、圧倒的に大容量のメモリを搭載し、作業用SSDとして超高速のFusion-ioドライブを搭載。そしてCPU/GPUともに最高レベルのスペックで用意している。非圧縮4K映像とのガチンコ勝負だ。
 その詳細な検証結果は別項に記載した。結論としては非圧縮4K(30p)が、「MousePro Wシリーズ」では普通にリアルタイム再生でき、これであればかなり作業効率が高められそうだ、との感触が得られた。小川氏も、「正直言ってここまで非圧縮再生ができるレベルのものを触ったのは初めてですね」と驚く結果だ。
「このレベルなら、非圧縮4Kが前提の弊社でなければ、十分、いやそれ以上にメインの4K編集機として使っていけますよ」(喜多氏)。

"速さ"を突き詰めたハードウェア構成

MB-P9310X-WS

筐体内部
CPUは10コア20スレッド×2、メモリは1CPUあたり64GBで128GB、そして作業用ディスクにはPCI-Express接続のSSDを搭載、さらに16GBものビデオメモリを搭載した最新GPUのAMD FirePro W9100を搭載と、PC市場の最先端を行く構成が、非圧縮4K映像の扱いすら可能とした。倍の負荷が掛かる60pはまだ厳しいが、ポスプロ機材でさえ60pの対応は不完全で、環境整備はこれからだ。「MousePro Wシリーズ」で、いよいよ4K 30pであれば非圧縮でもほぼ問題ないというレベルにまでPCが到達した。これから各種ハードウェアのドライバの洗練などが重なれば、さらに高速、かつ安定した環境へと成熟していくだろう。
※写真は評価用サンプル機材のため、実際の製品と異なる場合があります。

総括

 4K映像を扱うプロダクションの中でも、おそらく"最も重い"ワークフローの部類に入るであろうパナソニック映像の制作現場。そこで実用にも耐えうるレベルにある、とプロが検証結果を残した「MousePro Wシリーズ」は、Windows PCの映像制作環境における最高峰のひとつと言えるだろう。
 さらにいえば、それでいて価格性能比に優れ、カスタマイズ性が高いのもマウスコンピューター製品の魅力のひとつ。4Kは、まだこれというワークフローが決まりきっていない領域であり、価格を抑えつつ事後の拡張性を残した環境構築という点においても、有用な選択肢となりえるのではないだろうか。

「MousePro Wシリーズ」の4K対応度を試す!
検証1:Adobe After EffectsでRAMプレビュー
→ 実用レベル(※)

30p/60pそれぞれ3分の非圧縮AVIと、TIFF 8bit連番の2種類を用意し、After Effectsで最大レイヤー数14のコンポジションを作成。AEでのRAMプレビューは、コマ落ちなく15秒間再生可能となった。また、その他デコーダーでの非圧縮AVI 30p再生は、ほとんどコマ落ちなく3分間再生できた。60pは1/3ほどのコマ落ちという結果。「普段のPC環境では非圧縮AVI 30p再生はほとんど不可能で、再生できるマシンでも10秒に1回程度のコマ落ちが発生します。60pはコマ落ちやフリーズを繰り返しながらの再生ということを考えると検証機の方が圧倒的に速いですね」(小川氏)。
※4K 30pは完璧、4K 60pでも画的な確認には使えるレベル

「MousePro Wシリーズ」の4K対応度を試す!
検証2:Adobe Premiereでレンダリング&再生
→ 既存環境より3倍高速に

30p/60pそれぞれ3分の非圧縮AVIと、TIFF 8bit連番の2種類を用意し、4K 10bit YUV 60pおよび30p設定の3分尺のプロジェクトを作成。非圧縮AVIにレンダリングして時間を測定した。3分尺を書き出すのに、60pは8分、30pは6分程度を要した。「これは、普段の環境と比べ、時間として1/3に短縮されています。検証機の方がCPU/GPU共に速いこともありますが、メモリ容量が多いことと、素材のディスクからの読み込みの速さも関係しているように思いますね」(喜多氏)。






MousePro W

【検証マシンスペック】

AMD FirePro W9100搭載
Dual Xeon ワークステーション
「MousePro Wシリーズ」
※検証向け未発表構成を含む

OS:Windows(R) 7 Professional 64bit DSP版
CPU:Xeon E5-2690v2 (10コア/3.0GHz) 2基
GPU:AMD FirePro W9100(16GB VRAM)
MEM:128GB ECC(PC3-12800)
SSD:256GB×2(RAID-0)
HDD:3TB×2(RAID-0)
PCI-Express SSD:Fusion-io ioFX 420GB
Capture Card:Blackmagic Design DeckLink Studio 4K



問:(株)マウスコンピューター
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