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スキャンしてすぐに人物が3Dモデル化されて動き出すという体験を可能にした1→10design(ワン・トゥー・テン・デザイン)の3Dスキャンシステム「ANATOMe™(アナトミー)」。この画期的なシステムはいかにして生まれたのか。またその最大の魅力は何か。同社インスタレーションデベロッパーの横田達也氏、3DCGアーティストの白井 慧氏、シニアモーションデザイナーの河合育夫氏にお話を伺った。

自分のキャラクターが画面上で激しいダンスを踊り出す

1→10designが4月に発表した「ANATOMe™」は、わずか1秒で人体をスキャンし、自動で3Dモデルデータを生成できる高速3Dスキャンシステム。7月に京都で開催されたインディーゲームの祭典「BitSummit 4th(フォース)」にも出展され、来場者の大きな注目を集めた。

▲BitSummit 4thの様子。出展者は大手プロダクションから個人クリエイターまで幅広く、年齢、国籍問わず多くの人が来場した

まずはその開発の経緯について。横田氏によると「CGなどコンテンツ制作をずっとやってきて、自分の体がコンテンツの中に入れたら面白いのに、という思いがずっとあった」そうだ。しかし、既存の3Dスキャンシステムはとにかくお金と時間がかかる。そこで「もっとカジュアルに3Dモデルが手に入りコンテンツを体験できるシステムを目指して、ANATOMe™の開発に取り組んだ」(横田氏)というわけだ。とはいえ、3Dスキャンシステムの開発は同社にとって初めての経験。決してすんなりと進められたわけではない。「スキャンしきれなかったテクスチャの穴埋めやノイズ処理といった、従来のシステムでは人の手で行なっていたポストプロセスをどう自動化するか、など試行錯誤が続いた」(横田氏)という。

  • 左から横田達也氏(インスタレーションデベロッパー)/白井 慧氏(3DCGアーティスト)

約1年間の開発期間を経てついに、①各方向からのスキャンデータを結合、②ノイズの削除(人以外のポリゴン削除)、③テクスチャの設定、④ボーンの付与、⑤ボーンを基にしたウエイトの設定、という一連の複雑な処理を全て自動で行えるようになった。白井氏は「スキャンしたデータだけだと人体を動かせない。ボーンを付与してさらにウエイトを設定する必要がある。これを完全に自動化したのがすごい」と3DCGアーティスト目線でその魅力を語る。BitSummit 4thでは実際にANATOMe™を使い、来場したお客さんをスキャンして画面上でダンスをさせて見せるというデモを実施。自分の分身が自分ではとてもできないようなキレのあるダンスをする様子を見て、子どもから大人まで大いに盛り上がっていた。

きめ細かいサポートがあるから制作業務に専念できる

今回のデモに使用したサードウェーブデジノスのPCは「GALLERIA QSF970HE」(ノート型)と「GALLERIA ZG」(デスクトップ型)の2種類。ANATOMe™のシステム自体にハイスペックなマシンは必要ないが、取り込んだ何十体もの3Dモデルをリアルタイムでスムーズに描画させる必要があるため、やはりハイスペックなマシンが不可欠。河合氏によると「最新のGeForce GTX 1080を搭載したマシンの描画性能の高さに驚いた」そうだ。

  • 河合育夫氏(シニアモーションデザイナー)

ちなみに同社がサードウェーブデジノスのマシンを使用するようになったのはUNREAL ENGINEの大型の勉強会「UNREAL FEST OSAKA」に登壇した際に、同会場でサードウェーブデジノスが展示していたPCを体験したことがきっかけ。高画質設定でゲームが滑らかに動作していることに感動し、その3日後にはPCを購入していたという。その後も「クライアントワークの大事なイベントで、私たちの運び方が悪かったようで、会場に持ち込んだら不具合が起きてしまった。サードウェーブデジノスさんに連絡をしたら、PCの設置や設定に関してアドバイスしてくれたり、予備のHDDやグラフィックスボードを用意してくれたり、特別に対応してもらい乗り越えられた」と横田氏。それ以来、「機材選びから運用まで、全幅の信頼をおいて相談に乗ってもらっている」そうだ。今後もサードウェーブデジノスの強力なサポートの下、ANATOMe™を使って私たちをワクワクさせてくれる体験を提供してくれるにちがいない。

BitSummit 4th ダンスデモができるまで

スキャン


人物のスキャンにかかる時間はわずか1秒。ANATOMe™はコストを抑えるため、5台の「Kinect」にそれぞれサードウェーブデジノスの「GALLERIA QSF970HE」を接続するなど、既存のデバイスを組み合わせて構成されている。手軽に移動して別の場所に設置できるのも、既存の大がかりな3Dスキャンシステムにはない魅力だ。

データ生成

人体にある22カ所の関節を自動でセンシングし、ボーンを付与したデータをFBXフォーマットで生成可能。FBX自体は一般的なファイル形式なので汎用性が高く、プラットフォームを選ばず使える。左の画像は自動生成された3Dモデル。右の画像は自動で設定されたボーンとウエイトを可視化したもの。

モーションの付与とリアルタイム映像生成

BitSummit 4thでは、ANATOMe™で生成したデータをサードウェーブデジノスの「GALLERIA ZG」で取り込み、Unity上でモーションデータと同期。スキャンからわずか5分ほどで自分のキャラクターが画面上を踊り出すというデモを行った。会場では大人だけでなく子どもも実際に体験して楽しんでいた。

使用機材のスペック







TEXT_舟橋亮人(SPOOL)
PHOTO_弘田 充

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