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    演出に合わせたリグ選び

    これまでこのアニメーションスタイルという連載では、名前のとおり様々なスタイルのアニメーションについて触れてきました。リアルなものから、動物、カートゥーン、カートゥーンにおける動物、そしてリミテッドアニメーション。これらはあくまで、アニメーションという映像表現の中ではあくまで手段のひとつであり、その手段を作り手が熟知し、実際に映像に反映していくことで、観る人の感動を助長することになるのです。われわれのような 3DCG を専門に扱う者にとってはこの「手段」が CG アニメーションであり、CG アニメーションを習得していく上でキャラクターリグの知識は避けては通れない道と言えるでしょう。

    以前作例として用いたリアル系のキャラクターアニメーションにおいては、その性質上フルボディ IK( FBIK )というリグを用いてきました。しかし、リミテッドアニメーションにおいては、後述するキャラクターの嘘パースや誇張表現が FBIK では非常にやりづらいものがあります。そこで前回までのリミテッドでは FBIK ではなく、アドバンスドスケルトンというキャラクターリグを用いてアニメーションを作成していました。このリグは非常に柔軟性に優れ、セットアップ自体も簡略化されていてとても使いやすく、オススメのツールです。

    こちらのリグを用いてどのようにアニメーションを制作してきたのか、具体的にみていくことにしましょう。

    TEXT_森江康太(トランジスタ・スタジオ/ディレクター)
    書籍「アニメーションスタイル+」著者。MV「Express」等の作品で監督としても活動している。
    トランジスタ・スタジオ公式サイト
    0130.web(個人サイト)
    @kohta0130(Twitter)

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    CGWORLD 186 号に関する詳細は下記リンクへ
    CGWORLD 2014 年2月号 vol.186