>   >  IDOLiSH7『Mr.AFFECTiON』MVの舞台裏:第1回:オレンジの覚悟と遊び心が詰まった隠し要素
第1回:オレンジの覚悟と遊び心が詰まった隠し要素

第1回:オレンジの覚悟と遊び心が詰まった隠し要素

MVに隠された要素を探せ!

「何度もくり返し、細部まで観られること」を想定し、MVを楽しんでほしいというオレンジの愛から、本MVは各所に遊びが入れられている。各メンバーを表す「音楽記号」や名前の数字になぞらえた「多角形」を見つけられただろうか? そこでここからは、本誌でも紹介した隠し要素を一部お届けしよう。ここから先はネタバレを含むため、自力で見つけたいという方は注意していただきたい。











※以下、ネタバレ注意※









メンバーを表す音楽記号

▲こちらはイントロ直前のカット。一瞬だけ城門が映るシーンだが、扉中央の金属部分のデザインをよくご覧いただきたい。実は七瀬 陸さんの音楽記号「ダブルシャープ」と六弥ナギさんの音楽記号「ナチュラル」を模した形になっている。一箇所に2つの隠し要素が入っている唯一のパターンだ。目立つ上部のダブルシャープに気を取られがちだが、その下のナチュラルにも気付けた方はかなり少ないのではないだろうか!?

▲1分16秒あたりのこちらのカット。七瀬さんを中心に一気に俯瞰へとカメラが引いていくが、この画面右下の城壁には和泉三月さんの音楽記号「フラット」が彫り込まれている。七瀬さんの足元から一気に氷が広がっていく画づくりは、スタジオ撮影の七瀬さんに、tyFlowというツールを用いて氷の表現を合成した。ツールの特徴を存分に活かしたVFX表現だ。こちらの隠しネタもわかりやすい位置にあるので、発見した方も多いのでは?

▲2分21秒付近のカット。変身シーン直前の和泉一織さんが庭園を歩くシーンだ。画面右上、生垣に積もった雪が和泉さんの音楽記号である「ダブルフラット」を形づくっている。こちらはかなり大きくわかりやすい隠しネタだけに、すぐ気づかれた方も少なくないだろう。本誌でも紹介させていただいた隠し要素だ

メンバーの名前の数字にならった「多角形」

▲六弥さんの変身シーン。ここからは一気にアイドルとしての輝きを放つ。これらの変身シーンは彼らが悩みから解き放たれた様子を表し、各人のキャラクター性に合わせて演出を設計。彼らの解き放たれる前後の表情やポーズ、場所まで各メンバーをイメージした。六弥さんの場合、隠し要素の多角形はわかりやすく「六角形の結晶」が漂っている

▲逢坂さんの変身シーン。こちらは本誌に掲載しているが、「五芒星(星型五角形)」を採用している。そっと手をかざし微笑むと窓ガラスが割れる変身シーンの演出が、温和な性格でグループ内ではお母さん的な立ち位置という逢坂さんのイメージを表している。ただの五角形ではなく五芒星というのが逢坂さんの神秘的な印象にピッタリだ。池谷氏のディレクションにより、しなやかさや色気をまとう動きをねらったという

▲和泉さんの変身シーン。生垣でできた迷路を光の羽で突破するという華やかな演出だ。羽に秘密があると思いきや、注目すべきはその軌道だ。大量の羽が形づくるのは「円」。つまりは「一角形」である。これまた、いずれのメンバーとも異なる表現方法だけに、気付けた方は少ないのでは?

さて、第1回はここまで。いかがだっただろうか? 今回はオレンジが選ばれた経緯と隠しネタにフォーカスしたが、エピソードを追っていくほどオレンジに白羽の矢が立った理由を実感できる。隠し要素は全てオレンジサイドからの提案で、IDOLiSH7への愛の大きさの証だ。そして、IDOLiSH7撮り下ろしの本誌表紙にも隠し要素がしこまれていたのだが、お気づきだろうか。まだお気づきでない方はそちらも探してみていただきたい。ヒントは「氷」。さらに本誌記事の背景にも記号が......!? 次回はまた別の角度から『Mr.AFFECTiON』に迫っていくのでお楽しみに。



  • 月刊CGWORLD + digital video vol.258(2020年2月号)
    第1特集:アニメーションNEXT LEVEL
    第2特集:拡張する建築ビジュアライゼーション
    定価:1,540円(税込)
    判型:A4ワイド
    総ページ数:128
    発売日:2020年1月10日

その他の連載