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2017年を前に業界標準のスペックを見定める<br/> CGプロダクション制作環境一斉調査

2017年を前に業界標準のスペックを見定める
CGプロダクション制作環境一斉調査

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求められる映像品質の高まりや、出力する画面の高解像度化など、時代の要請に沿った相応の制作環境の整備が業界的な課題となっている。ここでは、各CGプロダクションの購買担当へのアンケート結果を大公開。自社の制作環境を見直すきっかけとしてもらえれば幸いだ。

アンケート実施概要

調査方法:メールアンケート
調査期間:2016年10月27日(木)~11月8日(火)
調査対象:「CGプロダクション年鑑2016」掲載企業を中心とした国内のCGコンテンツ制作会社
回答社数:131社

適切な制作環境の構築に必要となる条件

4K、HDR、VRなど、近年ますますリッチ化していく映像コンテンツ。視聴する側としてはうれしい話だが、3DCG制作や合成編集で扱うデータも指数関数的に増加していくため、制作する側にとっては頭の痛い話だ。そこでの高負荷な作業にあたっては快適な制作環境が必要になってくるが、高性能なハードウェア製品は当然ながら安くはない。そこで、自身の作業内容や使用するソフトウェアに応じて強化すべきパーツやスペックを見極め、その部分にいかに適切な予算を投下するかが環境整備のキモになってくる。それにはまずハードウェアに対する正しい知識を身に付けることと、競合他社が現在どのような製品を導入しているのかを知ることが重要だ。

そこで本誌では、毎年7月に刊行している「CGプロダクション年鑑」掲載企業を中心に制作環境についてのアンケートを実施し、その結果を簡易的な統計データとして提示。昨今のリアルタイム分野における業界トレンドを鑑み、企業を業務的にプリレンダー分野とリアルタイム分野に大きく分類し、実制作に影響してくる作業用マシンやそのパーツについて、2016年現在どういった製品やスペックが選ばれているのかについてまとめている。まずは、アンケート対象企業のおおまかな属性についてみていこう。

Q1:主要な業務内容はプリレンダー?リアルタイム?

  • いずれも手がけている企業も一定数いると思われるが、リアルタイムに軸足を置く企業が32%は意外と多い印象だ。活況のモバイルを含むゲーム系を中心に、新興のVRやAR、宣伝・広告用途のリアルタイムコンテンツなどが実際の仕事として考えられ、これらは汎用ゲームエンジンの裾野の広がりを示しているとも読みとれる

Q2:従業員規模は?

  • 会社の規模とも言える従業員の人数については、回答してくれた対象企業が中小から大企業までほとんど均等にバラける結果となった。このことから、以降に続くアンケートの結果がほぼ業界全体の平均値を指し示していると言えるかもしれない

Q3:情報システム部門(機器・インフラ管理)の専任部門は?

  • 約半数が情報システム専任部門がないと回答した。従業員規模について1~30名未満と回答した企業が57%を占めたが、小規模の企業においてはアーティスト自らが機材管理を行うケースが多いようだ。人数が増えれば増えるほど、機材・ソフトウェアのライセンス管理が煩雑となってくるため、専任部門を設け効率化を図るケースも多いようだ。

Q4:使用している3DCGソフトは? ※複数回答可

  • プリレンダー分野では優秀なプラグインのせいもあってか、3ds Maxユーザーが依然としてかなり多いのがわかる(※)。昨今話題のHoudiniも約20%と導入がかなり進んでいるようだ。リアルタイム分野ではゲームにおけるノーマルマップ生成用途のZBrushが大きなシェアをもち、同じくゲーム系のSoftimageユーザーも根強く残っている


    (※)一部誤解を招く表現になっていたため、修正いたしました

Q5:使用している合成編集ソフトは? ※複数回答可

プリレンダー、リアルタイム共にAfter Effectsの利用率はほぼ100%と驚異的な数値となっている。これは縦横の編集に対応し、他のAdobe製品との親和性や優れたプラグインによるものだろう。Premiere Proも安定した人気を誇っている。また、プリレンダー分野のNUKE利用率も約30%と、かなり増えてきた印象を受ける

Q6:使用しているPCのタイプは?

  • 台数ベースのグラフで約4,000台と圧倒的大多数を占めるのがWindows搭載のデスクトップ型。CGプロダクションとしての制作スタイルや、用途に応じたモニタを外付けできるなど拡張性に優れることからも、妥当な結果と言える。その他のサブマシンは、嗜好性に沿ったタイプがOSをまたいでほぼ均等に選ばれているようだ

Q7:最近購入したPCのOSは?

  • Windows 7 Professionalと10 Proのほぼ2択という結果となった。ソフトウェア側の要求でHomeでなくProを選択するのは当然として、最近購入したPCという条件下で7にしている理由としては、メインで使用中のソフトウェアへの対応と安定した動作という話につきる。インターフェイスの使い勝手や好みも大きいだろう

Q8:使用しているPCのメーカーとブランドは?

  • 導入台数で圧倒的なのがHPのZ400シリーズ。3DCGソフト側の推奨ハードウェアとして積み上げてきた実績があり、ワークステーションとしての性能に加えて抜群の安定性と耐久性に魅力を感じているユーザーが多いようだ。次点のDELL PrecisionデスクトップやHPその他もほぼ同様の理由となっている。また、職業柄PCまわりに通じる人が多いこともあって、好きな構成を最も安価に組める自作PC派もかなり多い。台数的にこれらに続くのが、マウスコンピューターのMouseProやドスパラのGALLERIA。コストパフォーマンスを重視しつつ、しっかりとサポートも受けたい層に非常に人気が高い

Q9:最近購入したPCのメモリは?

扱うデータサイズや用途によっても必要となる容量は変わってくるが、プリレンダー分野・リアルタイム分野共に32GBあれば十分に快適な作業がまかなえる。プリレンダー分野では4K等のヘビーな作業を見据えた64GB以上も。安定性を求める場合は、対応するCPUやマザーボードとのセットでECCメモリを選択すると良い

Q10:最近購入したPCのCPUは?

  • XeonとCoreシリーズの2択に。レンダリングなど高負荷の処理かつ、大容量のメモリや安定性が求められるプリレンダー分野では、PCメーカーのサポートも受けられるXeon比率が高まる。リアルタイム分野ではGPUにGeForceが選ばれることが多く、クロック数などのパフォーマンス重視でCoreシリーズの比率が高い

Q11:最近購入したPCのGPUは?

  • ここではプリレンダー側にハイエンドなGeForceのシェアが増えていることに注目したい。ソフトウェア推奨やドライバの安定性の問題でQuadroが当たり前とされてきたが、最近では実際の動作にほぼ問題がなく、GPUレンダリングなどのトレンドからより速い描画性能を求めてGeForceを選ぶケースも増えているようだ

Q112:最近購入したPCのストレージは?

  • プリレンダーとリアルタイムの結果は同等だったのでまとめてあるが、OSや各種ソフトウェアの起動速度などに直結するCドライブでは、価格帯がこなれてきたこともあってSSD化が軒並み進んでいる。一方、読み書きの頻度がそれほど多くなく、データ保存などディスク容量が求められるDドライブではまだHDDの割合が多い

Q13:最も多く導入したPCのRAIDは?

  • 「設定せず」が大多数を占めていることからわかるように、ローカルで冗長性を確保するよりも、サーバやNASなどのネットワーク型でデータのバックアップをとるのが一般的になっているようだ。RAIDを使う場合には、シンプルなRAIDレベル1のミラーリングで必要最小限のデータ保全としての利用が多い

Q14:データの冗長化、共有に使用しているのは? ※複数回答可

  • 会社の規模や作業内容、システム管理者の有無などにも関係してくる部分なのでバラけた結果となっているが、やはりNASを利用しているケースが多いと言える。外付けではコストパフォーマンス的に容量の稼げるHDDがまだ優勢だ。社外とのデータ共有という面ではクラウドサービスの活用も進んでいるようだ

Q15:導入しているNASのメーカーは? ※複数回答可

  • シェア1位のBUFFALOは安価でHDDを増設しやすく、初めてのNASとしても導入しやすい。ただし、接続が安定しなかったり転送速度が遅いというデメリットもある。2位のQNAPは多少高価にはなるが、GUIがしっかりしていて使いやすく、Webサーバ機能など機能面に優れ、日本でもシェアを伸ばしているのがわかる

Q16:一人あたりのモニタ使用枚数は?

該当するモニタ枚数の利用者が社内の何パーセントを占めているかをX軸にとったグラフ。デュアルモニタが多く、ついでシングルモニタ、それ以上はほぼいないという結果となった。解像度に比例して物理的なサイズも大きくなるため、画面上の作業スペースさえ確保できれば置き場所の問題でシングルにするケースもありそうだ

Q17:直近1年間で貴社にて最も多く導入したパソコン(ワークステーション)の購入調達先は? ※複数回答可

Q18:パソコン(ワークステーション)の入替・リプレイス周期は?

Q19:導入しているパソコン(ワークステーション)の保証(サポート)年数は?

Q20:直近1年間で、制作環境の効率化、改善、新規プロジェクトのために新たに取り入れた 周辺機器、オフィス家具は? ※複数回答可

マウスコンピューターにきく
予算・目的別2017年オススメのマシン構成とは?

制作環境一斉調査の結果を踏まえ、2017年のPC環境はどのように整えたらよいだろうか?高いコストパフォーマンスと安定性で知られるBTOメーカーのマウスコンピューターに各パーツの選び方、同社オススメの構成について伺った。

01 CPU

レンダリングスピードにこだわるのであればコア数を、スムーズなリアルタイム処理にこだわるのであればクロック数を重視することが一般的ですね。次にCore i7かXeonかの選択についてですが、コア数を重視したXeonの下位モデルですとリアルタイムの現場ではクロック数が足りなくなってきているので、クロック数重視のCore i7を選ばれる方もいらっしゃいます。4K・8Kといった大きな解像度のデータを扱う際にはデコードで一定以上のクロック数が必要になってきますので、コスト優先であれば、Core i7をお薦めする場合もあります。一方で、長時間にわたる高負荷なレンダリングをされる方には、総合的な安定性や信頼性を考慮して設計されたマザーボードと、ECC対応メモリを組み合わせたXeonをお薦めしています。タイムコストがシビアな作業ほど、高負荷な処理を行なった際の落ちにくさはメリットに感じてもらえるはずです。

02 GPU

描画スピードを重視するリアルタイム分野の方には、旧世代比で最大約3倍にパフォーマンスを向上させたPascal世代のGeForce GTX1000番台が注目されています。一方で、より正確で安定した描画が求められるプリレンダー分野では、Quadroの支持が強いですね。コストの観点から2000~4000番台の選択が最も多いですが、4K・8Kを扱う場合には5000~6000番台をお薦めします。5000番台からVRAMがECCに対応しているので、安定性重視の設定も可能です。6000番台は4000番台との比較で2倍近い描画処理性能を持つので、限られた時間の中で試行錯誤の回数を最大化できます。ただし、各種DCCツールの仕様要件にはご注意を。例えばQuadroについてはMaya、3ds Max、それぞれバージョン毎に対応表の記載が異なります。GeForceであればPascal世代、QuadroはMaxwell世代までなど、GPUの特性も絡んで差異があります。各種DCCツールの対応状況、買い替えスケジュールを考慮してください。

03 メモリ

リアルタイム分野、プリレンダー分野ともに最低でも16GB、ほとんどの方が32GB以上を選択されています。特にプリレンダー分野ではメモリ依存度の高いツールを複数同時に使用するケースが多いので、64GB、128GBを選択されるお客様も少なくありません。メモリは特に投資対効果が得やすい部品ですので、特にフォトリアル案件が多い方、ゼネラリストタイプの方には64GB以上をお薦めします。

04 ストレージ

SSDへの切り替えがかなり進んでいますね。480GBまでの容量帯でSSDがHDDの市場価格に近づいてきたこと、SSDの信頼性が高まってきたことが要因ですね。OSやツールの起動からデータの読み込みまで様々なパフォーマンスに影響してきます。一度SSDの快適さを経験してしまったら、HDDには戻れなくなりますよ。マウスコンピューターなら、費用対性能に優れる最新のIntelSSD 600pをカスタマイズできる点もポイントです。

なぜマウスコンピューター?

24時間365日永久電話サポートの安心と豊富なパーツをカスタマイズできる高い拡張性

メーカー・ブランド別の選好を見ると、安定稼働やサポート保証を重視するHPやデルなどの大手外資系メーカーを好む"安定層"、好きなパーツを好きなように構成したい"DIY自作層"の二つに別れます。弊社のようなBTOメーカーを選ぶお客様はそのどちらかで苦労した方でしょうね。例えば"DIY自作層"なら、スペックだけを見て各パーツを購入した結果、相性が合わず不具合が発生してしまった方が、一方"安定層"では新しいアーキテクチャが発表されてもすぐには試せないという拡張性の点で不満を持つ方がそれぞれいらっしゃると思います。

マウスコンピューターなら"保証"も"拡張性"もどちらもご提供可能です。保証については、製品購入時に標準で1年間の無償修理保証と24時間365日の永久電話サポートが付いていますので、保証期間が過ぎてしまっても、困ったことがあれば、いつでも電話でご相談いただけます。拡張性の部分でいえばリアルタイム、プリレンダー分野を問わず、作業環境に合わせた最適なパーツ構成が可能です。2017年の制作環境構築にぜひご検討ください!

Quadro M2000、480GB SSD搭載 15万円台スマート筐体モデル
MousePro-T396GM2-WS-EXP

  • CPU、GPUともに必要最低限のスペックを満たした標準的なモデルです。比較的軽量な3Dアセット制作やアニメーションを手がける方の作業用マシンとして十分なスペックです。ストレージに480GB SSDを搭載している点、卓上においてもかさばらないスマートな筐体設計がお薦めです

■OS:Windows 10 Pro
■CPU:Core i7-6700K (4コア/4.0GHz)
■GPU:Quadro M2000 (4GB)
■MEM:16GB DDR4
■SSD:480GB
■PWR:500W (80PLUS SILVER)
+1年間無償保証・24時間
+365日電話サポート
■2016年11月価格:154,800円(送料別・税別)

最新GeForceGTX 1080搭載 高コストパフォーマンス機
DAIV-DGZ500U4

  • 価格を18万円台に抑えながら、Maya2017推奨GPUのうち、現在最速がうたわれているPascal GeForce GTX1080を搭載し、さらにSSD+HDDの贅沢なデュアルストレージ構成の高コストパフォーマンスモデルです。ハイエンドゲーム・VRなどリアルタイムCGを開発するアーティストの作業用マシンとしてお薦めです。

■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-6700 (4コア/3.4GHz)
■GPU:GeForce GTX 1080 (8GB)
■MEM:16GB DDR4
■SSD:480GB
■HDD:3TB 7200rpm
■PWR:500W (80PLUS SILVER)
+1年間無償保証・24時間
+365日電話サポート
■2016年11月価格:184,800円(送料別・税別)

Quadro M5000、Core i7-6950X搭載 50万円台で4K案件までこなせる鉄板構成
DAIV-DQX700U3-SP2

  • CPUには10コア20スレッド、クロック数3.00GHzのCore i7-6950X を、GPUにはECCメモリにも対応したQuadro M5000を搭載。さらに大容量デュアルストレージを搭載し、メモリは64GBと、各部バランスのとれた構成です。4K素材編集、シミュレーション系のエフェクトまでこなすゼネラリストにうってつけのマシンです。

■OS:Windows 10
■CPU:Core i7-6950X (10コア/3.0GHz)
■GPU:Quadro M5000 (8GB)
■MEM:64GB DDR4
■SSD:960GB
■HDD:3TB 7200rpm
■PWR:700W (80PLUS BRONZE)
+保証期間:1年間無償保証
+24時間×365日電話サポート
■2016年11月価格:579,800円(送料別・税別)

デュアルXeon×Pascal TITAN X "爆速"ワークステーションモデル
MousePro-W994DTPFCLK

  • GPUにPascalアーキテクチャ採用の最速のNVIDIA TITAN Xを、CPUに14コア24スレッドXeon E5-2680v4、メモリにECC Registered対応の128GBを搭載。CPUもGPUも一切妥協せず、圧倒的なレンダリング・プレビュースピードと安定性とを追求したワークステーションモデル。4K素材を当たり前のようにリアルタイム編集したいアーティストにぜひお薦めします。

■OS:Windows 10 Pro
■CPU:Xeon E5-2680v4 (14コア/2.4GHz) ×2基
■GPU:TITAN X (12GB) [ Pascal ]
■MEM:128GB DDR4 ECC Registered 対応
■SSD:960GB
■SSD:1.2TB NVMe SSD (インテル 750)
■PWR:900W (80PLUS GOLD)
+ 1年間無償ピックアップ保証
+ 24時間365日電話サポート
■2016年11月価格:1,198,000円(送料別・税別)

NASシステムに最適化されたハードディスクドライブNASwareテクノロジーで信頼とパフォーマンスを両立
WD10EFRX

  • 独自のアドバンスドファームウェアテクノロジー「NASware」を採用し、NAS・RAID環境におけるOSのパフォーマンス最大化や堅牢なデータ保護を可能にしたNAS向けハードディスクドライブです。単体での使用はもちろん、最大5基のドライブベイを持つNASシステムのために設計されており、ホームネットワークやスモールオフィスでの利用に最適です。 「WD RED」は24時間×7日稼動という厳しい条件化での耐久性に加え、消費電力と二酸化炭素排出量の低減、さらには動作温度の抑制も実現しました。

[問い合わせ先]

  • 株式会社マウスコンピューター
    用途・予算・仕様に応じた BTOマシンを 提供する国産PCメーカー。高いコストパフォーマンスと安定性からデジタルアーティストからの支持を広げている。
    TEL(法人): 03-6739-3808(平日:9~18時、土日祝:10~20時)
    http://www.mouse-jp.co.jp/

取材先:株式会社マウスコンピューター
金子 覚氏、有藤 俊氏
TEXT_ 藤井紀明、池田大樹(CGWORLD)

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