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コロプラ流 『白猫プロジェクト』、『白猫テニス』を支えるエフェクト制作テクニック

コロプラ流 『白猫プロジェクト』、『白猫テニス』を支えるエフェクト制作テクニック

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モバイルゲームにおけるエフェクト表現は、ゲーム品質やユーザー満足度に直結する重要な要素だ。『白猫』シリーズでおなじみのコロプラでは、様々な職歴のエフェクトデザイナーの手によって、リッチな見映えを伴った多種多様なバリエーションのエフェクトが日々生み出されている。本特集では『白猫プロジェクト』『白猫テニス』におけるエフェクト表現を事例にしながら、彼らの制作手法、更にはコロプラのエフェクトデザイナーに求められる素質について見てみよう。

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『白猫プロジェクト』のエフェクト表現と制作手法

裁量の大きさが生み出す個性豊かなエフェクト

コロプラが開発・運営する人気RPG『白猫プロジェクト』。そのアクション性の高いバトルの中でひときわ目を引くのが、各キャラクターが放つ「スキルエフェクト」だ。魔法陣が出現しエネルギーが放たれるベーシックなものから、様々な小道具・大道具が現れる個性的なものまで、その表現は多岐にわたる。「リリース当初は、属性がひと目で判断しやすいように色や見た目など視覚的要素を重視したものが中心でしたが、徐々にキャラクターの個性・魅力を伝える方向にシフトしています」と語るのは、『白猫プロジェクト』のエフェクトデザイナー・C.Y氏だ。関西のゲーム会社で背景アセットや遊技機映像開発に携わっていた経歴をもつC.Y氏だが、エフェクトを担当するようになったのはコロプラに入社してからで、これまでの経験が活かせると考え応募時からエフェクトを志望していたという。

  • C.Y氏
    (Kuma the Bear開発本部デザイナー)


本作のエフェクトは、モバイル端末のスペック的な制約がある中でゲームのアクション性を損なってはいけないという命題があるが、データ的な仕様が明確に決まっているわけではない。「テクスチャを節約するのかオブジェクト数を節約するのかは担当者や表現によりますが、リリース当初最も処理が重い部類だったキャラクターの仕様をひとつの基準に設定し、そのスキルエフェクトの負荷を超えないというルールがあります」(C.Y氏)。逆に言えば、そのボーダーを超えなければ工夫次第でどのような表現も可能になっており、担当者には大きな裁量が与えられている。エフェクト中に登場するオブジェクトもエフェクト担当者が作成するため、制作の一環として家をモデリングしたり、必要であればモーション班と連携することもある。このような制作環境から生まれる個性豊かな演出が、本作におけるスキルエフェクトの大きな魅力と言えるだろう。

エフェクト制作の基本的なながれ

▲『白猫プロジェクト』のエフェクトは、主に次のような手順で制作されていく。①仕様の策定。スキルごとの簡潔な説明が記載された仕様書<A>がプランナーによって用意される。画面上でどういったことが起こるかを表現したビジュアルイメージのほか、ゲーム中での効果が記載されている。②モデルやテクスチャの作成。使用ツールは、Maya、Illustrator、Photoshop、After Effects。スキルに必要な素材はモデリング作業も含め全てエフェクト班の仕事となる。③Unityによるエフェクト制作。後述する内製エディタ「ActionEditor」で組み上げていく。④完成したエフェクト<B>。敵が手術室の真ん中でダメージを受けている。演出上の自由度の高さが感じられる事例だ

内製エディタ「ActionEditor」

▲エフェクト制作用のコロプラ謹製Unity拡張。ヒット、エフェクト、サウンド、アクションを付けていくのに用いられる。前バージョン<A>ではこれらを同一タイムライン上で編集する仕様だったが、細かい確認が行いづらいとのフィードバックがあり、大幅な改修が加えられた現バージョン<B>が作成された。ヒット、エフェクト、サウンド、アクションを分けたことで、キーの確認・追加・編集が効率的に行えるよう改善されている

テクスチャ容量削減の工夫

▲本作のスキルエフェクトに欠かせない魔法陣の制作においては、円形に近い形状であることを利用して絵柄を分割し、1/4や1/8のみのテクスチャを作成してタイリングすることで容量削減を図っている。<A>エフェクトの完成イメージ/<B>~<D>分割したテクスチャ/<E><F>1/4テクスチャの配置パターンの例。「あ」の文字のように回転や反転して用いられる。また、表裏のあるオブジェクトでは、裏面のみ左右対称にして容量を節約することも。このように様々な分割により容量を節約しつつ、それに対応したメッシュを共有フォルダに用意しておくことでチームとしての作業効率化も図っている

キャラクター性に応じた属性表現

▲スキルエフェクト発動時の例。『白猫プロジェクト』では、もともとはエフェクトの色と属性が対応していたが、最近ではキャラクター性・演出を優先したエフェクトが多く制作されている。図はいずれも「炎属性」のスキルエフェクトだが、色合いはそれぞれ赤<A>、黄<B>、緑<C>、青<D>と多様であり、従来的な炎のイメージに囚われず、キャラクター固有のイメージとして表現されている

作り手の個性を反映したエフェクト

▲多様な表現が入り乱れるスキルエフェクトだが、担当するデザイナーによって得意分野や傾向があるそうだ。<A>美麗なエフェクトを得意とするC.Y氏の例。見応えのある魔法陣描写のほか、たこ焼きなどアイデアが光るエフェクトも。自身も本作のヘビーユーザーであることから、いかに魅力的なエフェクトを作成できるかに心血を注いでいる/<B>かわいい系エフェクトを得意とするデザイナーの例。デコラティブな意匠からキャラクターの特徴が伝わってくるようだ。サボテンやキャンドルなど、従来の「魔法」や「エフェクト」といったものからは一線を画するアイデアの幅の広さ・自由度の高さが確認できる/<C>モデリングが得意なデザイナーの例。そのスキルを最大限に活かして物量感のあるエフェクトを制作。馬車やメリーゴーランドなど、もはやエフェクトというよりは大道具である。本作における「エフェクト」が「総合的なキャラクター演出」であることがよくわかる事例となっている

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『白猫テニス』のエフェクト表現と制作手法

Profileプロフィール

コロプラ/colopl

コロプラ/colopl

K.M氏(サービス統括本部 デザイナー)、大山 源氏(サービス統括本部 部長)、C.Y氏(Kuma the Bear開発本部 デザイナー)、M.M氏(Kuma the Bear開発本部 マネージャー)

http://colopl.co.jp/

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