Sitni Sati社は9月9日(月)、3ds Max用の定番VFXプラグイン「FumeFX」の最新バージョン「FumeFX 6.5 for 3ds Max」をリリースした。FumeFX 6.0で導入されたノードベース環境NodeWorksを拡張するかたちで、PhysXベースのGPU流体シミュレーションシステムが実装されている。Position Based Dynamics(PBD)を使用していることから安定性とシミュレーション速度が特徴となっており、グラスに注ぐ水のような、小規模な液体に適しているという。

FumeFX 6.5 - GPU Liquids For 3ds max

今回実装されたPBD液体シミュレーションはPhysXベースのため、静的・動的・キネマティックのいずれのPhysXオブジェクトとも相互に作用する。また、PBDリキッドはNodeWorksのメモリキャッシュに統合されているため、ビューポート内で素早く再生が可能となる。

さらに、Arnoldレンダラとの統合により、シミュレーションはArnold上で素早くレンダリングされ、泡(フォーム)はArnoldポイントやArnoldボリュームとしてサポートされる。

GPUアクセラレーションによるPBDリキッドシミュレーション
流体と泡の相互作用
PhysXのリジッドボディダイナミクスをサポート
FumeFX GPU - Liquid Damping
FumeFX GPU - Liquid Viscosity
FumeFX GPU Liquid - Surface Tension

なお、バージョン6.5では3ds Max 2025が正式にサポートされる一方で、3ds Max 2019のサポートは廃止となっている。購入はSitni Satiオンラインストアまたはリセラー各社から。

■リリースノート(英語)
https://docs.afterworks.com/FumeFX6max/Release%20History.htm

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