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Vol.5:3D トラッキングとカメラプロジェクションを用いたクリーンアップ

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コラム: Trapcode Particular for Nuke

ここからはオマケになるが、Trapcode Particular for Nuke というプラグインを紹介したい。「Nuke はノードベースで便利そうだけど、After Effects での Trapcode のプラグインのようなモノがないからなぁ」と言う人には、このプラグインがまさにうってつけだ。

もともと、After Effects のプラグインであった Trapcode Particular は、スウェーデンの Trapcode が開発した 2D 上に 3D 的なパーティクル効果を生み出すプラグインである。最終出力としては 2D だが、シーン内に置かれたカメラやコリジョンオブジェクトを参照し、それを演算処理して最終的な画像に出力してくれる。

実際のシーンに 3D のパーティクル粒子が生成されるわけでないが、カメラの画角やアニメーションに精密に対応し、さらに、対象となるコリジョンオブジェクトには、ちゃんとその作用を反映した形でパーティクルの動きをシミュレーションしてくれるのだ。要するに、2D 画像だけど、内部的には 3D 処理されたパーティクルを扱えるプラグインと言ったところだろうか。

ここで紹介する Trapcode Particular for Nuke は、インストールするとNodes ペーン(ツールバー)に新たなアイコンが加わるので、ここから Particular にアクセスする。[Particular v2] ノードと [Particular 3D Gizmo] という2種類のノードが確認できるが、前者の Particular v2 ノードがプラグインの本体だ。

インストール

Trapcode Particular for Nuke をインストールすると、新たに Particular v2 と Particular 3D Gizmo という2つのノードが追加される

実際に、After Effects のそれとパラメータを比較してみたが、結果はほぼ一緒。AE 版で作成した Particular から手動で Trapcode Particular for Nuke に各数値を移植してみても、AE 版とほぼ同じ結果を得ることができた。

細かな制御が可能

作成されるノードには様々なパイプがあり、事細かに制御することが可能だ

豊富なパラメータ

AE 版と同様に豊富なパラメータが付属されており、ほぼ同じ機能を有している

Setup タブ

Particular 3D Gizmo には Setup というタブがあり、操作中の NUKE シーン内のカメラをなどを取得をすることなどが可能だ

検証

実際に After Effetcs から手作業でパラメータを移植してみたところ、ほぼ同じ結果を得られた

今回は試せなかったが、パラメータが AE 版とほぼ同じなので、今まで After Effects で作成してきたアセットなどを、JavaScripts を用いてテキストファイルに出力し、NUKE 側の Python で読み込み移植することもできると思う。もちろんスクリプトを用いずとも、今回のように手動での移植が可能だ。

TEXT_テラオカマサヒロ(Galaxy of Terror)
株式会社ギャラクシーオブテラーにてヴィジュアル・エフェクツ・ディレクターとして活躍中。実写合成からフルCGまで、幅広いVFX制作に携わっている。
個人サイト「tiraokan. 」

Trapcode Particular for Nuke

Trapcode Particular for Nuke 2.1.2

価格:65,520円(ノードロック)
OS:Mac OS X 10.5.8以降&10.6(Intel Macのみ)、Windows XP SP2、Linux CentOS(32/64bit)※NUKE 6.1に対応
問:フラッシュバックジャパン

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