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第19回:「3ds Max 2017 カラーマネジメント検証」

第19回:「3ds Max 2017 カラーマネジメント検証」

こんにちは、パーチの長尾です。今回は、3ds Maxの最新バージョン2017で、カラーマネジメントに関する機能について検証します。まずは、カラーマネジメント機能について検証した後、次に3ds Max 2016から標準になった「フィジカルカメラ」について、カラーマネジメントに関わる点を検証していきます。

3ds Max 2017「カラーマネジメント設定」

3ds Maxのカラーマネジメント設定は、「ガンマ設定」で行います。


図1:ガンマ設定 3ds Max 2017
メニューバーから「レンダリング」タブを開き、「ガンマ/LUT設定」をクリック。表示された画面で以下3項目を設定する
【1】「ガンマ/LUT補正を使用」にチェックを入れて、ガンマ設定機能をONにする
【2】「マテリアルとカラー」でカラーセレクタとマテリアルエディタの色にもガンマがかかるように、両方をONにする
【3】ガンマ2.2が選択されていることを確認。ただし特別なワークフローで異なるガンマ値を利用している場合はそちらに合わせる

以前の連載では、過去のバージョンを紹介しています。旧バージョンをご利用の方は、参考にしてみてください。
3ds Max 2013(第5回)
3ds Max 2015(第16回)

3ds Max 2015と比べ、設定項目に変更はありません。また、カラーマネジメント機能を検証したところ違いはありませんでしたので、図1のように設定すれば、カラーマネジメント機能は有効になります (検証結果の詳細も後述します)。

図1の【3】ガンマ値に関しては、自社のパイプライン、もしくはプロジェクトごとのパイプラインに従って定めた「カラープロファイル」と同じガンマ値を設定してください。カラープロファイルについては、こちら(第3回)を参考にしてみてください。

検証結果「マテリアルとカラー」

図1の【2】「マテリアルとカラー」をチェックしないと、カラーセレクタとマテリアルエディタにカラーマネジメントが適用されません。セミナーなどを行なった際に「これらの設定をONにすべきかどうか」という質問をよく受けます。ONにしてしまうと、カラーセレクタの値がこれまでと大幅に変わってしまうため、なるべくONにしたくないという方が多くいるためです。

例えば、これまで50%の濃度をもつグレーは、「R 0.5、G 0.5、B 0.5」と設定していました。しかし、カラーマネジメント機能をONにすると、だいたい「R 0.22、G 0.22、B 0.22」くらいになります。これは、ガンマ値が「2.2」だった場合の値です。ガンマは中間の濃度を調整する機能ですので、ONにすることで濃度が変わり、50%グレーの数値も変化するという仕組みです。

図2は、カラーマネジメント機能を全てチェックした状態です。左上「マテリアルエディタ」のマテリアルのプレビュー、右上「カラーセレクタ」の選択した色、左下「レンダリングウィンドウ」のレンダリング画像、右下「作業ウィンドウ」の画像。全ての色が共通になっています。


図2:全てチェックした状態

図3のように、「カラーセレクタに影響」のチェックのみを外してみます。図4は、その場合の作業画面になります。緑の枠で囲われた部分の色を見てみると、かなり濃度が濃くなっているのがわかります。しかし、それ以外の画面、左上、左下、右下はカラーマネジメント機能が動作しているので正しい色で一致しており、カラーセレクタだけが異なっているのがわかります。


図3:設定画面「カラーセレクタに影響」のみを外した状態


図4:作業画面「カラーセレクタに影響」を外した状態

図5のように、「カラーセレクタに影響」「マテリアル エディタに影響」の両方のチェックを外してみます。図6は、その場合の作業画面になります。先ほどと同様に、緑色の枠部分だけが異なっているのがわかります。


図6:設定画面「カラーセレクタに影響」、「マテリアル エディタの影響」の両方を外した状態


図6:作業画面「カラーセレクタに影響」、「マテリアル エディタに影響」の両方を外した状態

このような理由から、全てのチェックをONにした状態がカラーマネジメントの推奨環境となります。

次ページ:
検証結果「レンダリングと入出力」

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