「CG表現のいま―3DCGが変えたアニメ表現とは―」セミナー開催（CG-ARTS協会）

左：『アップルシードアルファ』Motion picture ＆copy; 2014 Lucent Pictures Entertainment Inc./Sony Pictures Worldwide Acquisitions Inc., All Rights Reserved.Comic book ＆copy; 2014 Shirow Masamune/Crossroad 右：TVアニメ『ジョジョの奇妙な冒険　スターダストクルセイダース』エジプト編オープニング＆copy;荒木飛呂彦＆LUCKY LAND COMMUNICATIONS/集英社・ジョジョの奇妙な冒険SC 製作委員会

2004年に初版本を出版して以来、多くの教育機関が活用するCGクリエイター向け書籍『ディジタル映像表現』と『入門CGデザイン』の改訂新版の発行を機に、制作の最新動向を紹介するセミナー「CG表現のいま―3DCGが変えたアニメ表現とは―」を開催。作品のメイキングを通して、これからの表現の可能性と現場で求められる知識や技能について紹介する。今回は、アニメーション分野から『キャプテンハーロック』、『アップルシードアルファ』の荒牧伸志監督、独創的な映像表現に挑戦しつづけるアニメーションスタジオ神風動画の代表水﨑淳平氏が登壇する。

■ プログラム

15:00～16:00　荒牧伸志監督が語る-『アップルシードアルファ』のメイキングからみる表現の追求-
『アップルシードアルファ』を取り上げ、脚本、絵コンテ、モーションキャプチャー、Vコン、レイアウトなどのプリプロからプロダクションに移行してゆく部分を中心としたメイキングを紹介しながら、フル3DCGでの映像制作について利点や課題などを解説。
講師：荒牧伸志（監督・SOLA DIGITAL ARTS）
プロフィール：1960年10月2日、福岡生まれ。メカニックデザイナーとしてアニメーション界で頭角を現し、『機甲創世記モスピーダ』（83）や『ガサラキ』（98）、『鉄腕アトム』（03）『RIDEEN』（07）などの作品で才気を発揮。OVA『メタルスキンパニックMADOX-01』（88）では原案を手掛けるとともに監督デビューを果たす。04年には『攻殻機動隊』の士郎正宗原作による『APPLESEED』を発表。フル3DCG、トゥーンシェーディング、モーションキャプチャーという手法を用いた、この画期的な作品は日本のファンは元より海外でも賞賛の声を集めている。07年にはその続編『EX MACHINA』を監督し、ここでも高評価を獲得。09年にはアニマックスで放映されたTVシリーズ『VIPER'S CREED』を演出。他の作品にはTVシリーズに『鋼の錬金術師』（03～04・プロダクションデザイン）、OVAでは『バブルガムクライシス』（87～91・プロダクションデザイン）『機動戦士ガンダムMS IGLOO』（04～06・メカニックデザイン）、映画では『ピンポン』（02・ストーリーボード）、『劇場版NARUTO-ナルト-大活劇!雪姫忍法帖だってばよ!!』（04・メカニックデザイン）、『劇場版鋼の錬金術師シャンバラを征く者』（05・プロダクションデザイン）、『スターシップ・トゥルーパーズ：インベイジョン』（12・監督）、『キャプテン・ハーロック』（13・監督）等がある。最新作は、『アップルシードアルファ』（14・監督）。

16:15～17:15　神風動画が挑みつづけるCG表現の多様性と可能性
『ジョジョの奇妙な冒険』TVシリーズのオープニング映像など、独創的な作風を展開する神風動画。さまざまな映像表現に積極的に挑戦し、アニメーションの可能性を広げてきた同社のこれまでと今後にについて紹介。
講師：水﨑淳平（代表・神風動画）プロフィール：プロフィール： 1973年生まれ。京都造形芸大を卒業後、DTPやゲーム制作、セルアニメーション業界を経て、メディアの壁を超えた作風を武器に神風動画を設立。代表作は『ジョジョの奇妙な冒険』オープニング、EXILE『BOW & ARROWS』MV、安室奈美恵『Dr.』MV、『FREEDOM』オープニング、『ドラゴンクエストIX』オープニング等。座右の銘は「妥協は死」。

17:15～17:30　3月に出版の改訂書籍について紹介
『入門CGデザイン』、『ディジタル映像表現』、『コンピュータグラフィックス』、『ディジタル画像処理』