株式会社セプテーニ・ホールディングスの連結子会社で、マンガコンテンツ事業を手がけるコミックスマート株式会社は、アニメ制作部門を分社化し、新たにデジタルアニメスタジオとしてQzil.la株式会社(クジラ)を設立した。
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■概要

アニメ制作市場規模は2019年に2,400億円を突破し過去最高を更新し、アニメ需要と作品に求められるクオリティは年々高まっている。それに伴いアニメ業界においては、制作スタジオやクリエイターなどのリソースの不足によって、制作期間が長期化し、納品まで数年待ちというケースが生じたり、ハイクオリティな作品の制作体制の構築が困難になっていたりという課題がある。こうした課題に対し、Qzil.laでは、アナログな部分が残る制作体制の生産性をテクノロジーの力で高めてアニメ業界におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)を推進し、アニメーターの労働環境の改善を図りながら、ハイクオリティな作品をスピーディーに提供することを目指している。

テクノロジーの力を活用して生産性を向上
アニメ制作における生産性の向上を図るための取り組みの1つとして、株式会社アカツキと、アニメ制作工程管理におけるDX化研究開発を進めている。その第一弾として、現在、制作管理工数削減を目的とした制作管理効率化ツールを開発中だ。また、株式会社ラディウス・ファイブの技術を活用したキャラクターデザインの生成など、AI技術の活用による業務の効率化と表現の可能性の拡大を図っていく。
広告ソリューションとしてのアニメ作品制作
Qzil.laでは、制作効率化により短納期で制作できる特長を活かし、通常のアニメ作品に加え、広告ソリューションとしてのアニメ作品の制作や展開も行なっていく。広告案件においては、セプテーニグループにおいてマーケティングの知見や広告運用経験のある担当者がフロントに立ち、広告主とコミュニケーションを図りながら提案していく。
有名クリエイターとタッグを組みハイクオリティな作品を追求
これまで、満仲 勧氏や浅野直之氏をはじめとした有名クリエイターも参画しながら、アニメやスポーツブランド・モバイルゲームのプロモーションムービーの制作などを手掛けてきた。今後も有名クリエイターとタッグを組みながらハイクオリティな作品を生み出していく。

コミックスマートでは、Qzil.laとの連携を通じて、コンテンツプラットフォーマーとして自社IPの複数メディア展開を推進し、IPの価値向上を目指すとともに、両社において様々なテクノロジーを活用したDX推進を図り、マンガ・アニメ業界の発展に貢献していくという。