キヤノンは、スポーツ分野で培った自由視点映像生成技術を応用し、キヤノン川崎事業所に自由視点映像、3Dデータコンテンツの撮影から編集までを行う「ボリュメトリックビデオスタジオ‐川崎」を開設した。スポーツに加え、エンターテインメントにもボリュメトリック(※)映像制作の領域を広げ、新たな映像体験を提供する。
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※撮影画像から3D空間を再構成する技術。複数のカメラで撮影された映像をつないで切り替えるのではなく、3D空間全体をデータ化しているため、空間内の自由な位置、角度からの映像を生成可能
■ボリュメトリック映像の高速生成を実現するスタジオを開設
「ボリュメトリックビデオスタジオ‐川崎」では、自由視点映像のほか、xRなどに展開が可能な3Dデータコンテンツを、撮影から編集までワンストップで行うことが可能。100台を超える専用の4Kカメラと独自の画像処理技術により、撮影とほぼ同時に高精細な映像や3Dデータを生成することが可能だ。これにより、映像のライブストリーミング配信への活用や、コンテンツ制作期間の短縮化などを実現する。さらに、広い撮影領域を確保することで、複数人の同時撮影や大きく動く演技にも対応するほか、60fpsで撮影することで高速に動く被写体にも対応でき、多様なニーズに応じた映像制作が可能となっている。
■スポーツからエンターテインメントまで幅広いシーンで新たな映像体験を提供
2019年に自由視点映像を公開したラグビーの国際試合をはじめ、スポーツで蓄積した自由視点映像生成技術を応用したスタジオを開設することで、エンターテインメントを含めた幅広い分野でボリュメトリック映像制作が可能となる。テレビCMやミュージックビデオ、xRコンテンツを活用したイベントなど、さまざまなシーン・用途に向けて新たな映像体験を提供する。
■スタジオを活用したコンテンツ第1弾「chelmico」のライブストリーミング配信を実施
同スタジオ活用の第1弾として、田向潤監督のもと、8月26日に女性ラップデュオ「chelmico」のライブストリーミング配信に向けた自由視点映像生成が行われた。複数の自由視点映像を同時に生成し、映像を切り替えることで、視点を大きく変えたダイナミックな動きを実現するほか、通常カメラの映像と自由視点映像をスムーズに切り替える「2次元と3次元を行き来する」というバーチャルライブのテーマに沿った演出をサポートした。
#ごちゃmazeハイパーバーチャルライブ
https://www.youtube.com/watch?v=dZaaUyNIP3s
■ボリュメトリック映像制作の概要
被写体を囲むように設置した複数の高解像度カメラをネットワークでつなぎ、同じタイミングで多方向から撮影。撮影映像から高精細な3D空間データを構築。そのデータをもとに、3D空間内で仮想カメラを自在に動かし、スポーツリプレイや分析、テレビCMやミュージックビデオなどに活用する2D自由視点映像や、xR/ホログラムコンテンツなどに活用する3Dデータを生成する。
■「ボリュメトリックビデオスタジオ‐川崎」について
【スタジオの仕様概要】
・ボリュメトリックビデオ撮影スタジオ
・撮影スペース:8m(幅)×8m(奥行)×3.5 m(高さ)
・ステージサイズ:20m(幅)×15m(奥行)×4.25 m(高さ)・グリーンバック
・音源再生、収音可能
https://global.canon/ja/vvs/