Toon Boom Animationは、同社の「Storyboard Pro」が、ポリゴン・ピクチュアズ(以下、PPI)で導入されたことを発表した。
■ 「Storyboard Pro」の導入について
PPIでは最近、国内プロジェクトのプリプロダクションに「Storyboard Pro」を採用し、デジタル2Dアニメーションのワークフローのリサーチをするため、Toon Boom Animationのアニメーション制作ソリューション「Harmony」のテストを行なった。PPIでは演出部が、デジタルアニメーションプロジェクトのディレクションやそのプロセスを計画そして実行するだけでなく、クリエイティブ企画、デザイン、アニマティクス、ポスプロ過程もカバーしており、積極的に「Storyboard Pro」が活用されている。
「ショットの描き直し、転用、構成の組み替えがとても簡単で、すぐにストーリーリールとして動画ファイルの出力ができる事が大きな利点です。エディターへの編集情報の受け渡しも簡単にできるので、効率がとても向上しました。さらには、よく使われる背景などのようなイメージをストーリーボードアーティスト達がシェアできることも素晴らしいです。PPIの新テレビシリーズ作品である『シドニアの騎士』では、複雑な造形を持つロボットや様々なSci-Fiセットの3DデータをStoryboard Pro上で表示しながら、魅力的な構図を精巧に作り上げています。これも直接3DデータをハンドリングできるStoryboard Proならではの利便性です」と、PPI演出部部長である瀬下寛之氏は語る。「今からたった数年前、我々がこの過程をまだ紙面上で作業していたなんてとても信じられません! この快適さとスピード感を知ってしまうと、もはやStoryboard Proを使っていなかった時代には戻れません」(瀬下氏)。
2Dアニメーションに関して、海外ビジネス開発部のトップでありプロデューサーでもあるジャック・リアン氏は、「PPIはエネルギッシュなCG制作会社であり、アニメ制作過程においてペーパーワークからデジタルの2Dアニメーション制作への移行することで、日本での先駆者になれる良い位置にいる」と説明。 さらにジャック氏は「弊社はすでにワコムCintiqを導入しています。Harmonyは3D技術と同様の技術を多数提供してくれ、シフトチェンジを促進するとともに、次世代の日本のアニメーター達に多くの機会を与えてくれる」と述べている。
PPIのアニメーションディレクターである岡本稔氏は、Harmonyテストの指揮をとった。元々、伝統的な2Dアニメーションの訓練を積んできた岡本氏は日本アニメ業界で30年のキャリアを持ち、内16年をPPIのアニメーション・スーパーバイザーとして国内外のプロジェクトに従事している。「リアルタイムでタイミングがチェックでき、デジタルドローイングを再生して流れやペースを確認出来るのは、非常に便利ですね。必要なだけレイヤーが追加可能で、各レイヤーの透明度も調節出来るのも大変役に立ちます。オニオンスキンの機能はとても楽しかったです。とくに紙面上では絶対できないコピーアンドペースト機能が気に入りました! これらの機能により大幅な作業時間の短縮ができます」と岡本氏。さらに、「日本人アニメーターにHarmonyをぜひ勧めたいです。このソフト内ですべてができますから。ハーモニーはアニメーターにより大きな力を与えてくれると思います」と付け加えている。
テストの結果が良かったことから、PPIではHarmonyを導入し、社内のデジタル2D工程に段階的に実装していくことを決定したという。
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