エンターテインメント業界向けにデジタルコンテンツ関連ビジネスを展開するシリコンスタジオは、C#で開発できるオープンソースの次世代型ゲームエンジン「Xenko」を2017年4月に正式リリースすると発表した。
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■Xenkoとは

「Xenko」はC#で開発できる次世代型クロスプラットフォームゲームエンジン。開発チームの「すべてのゲーム開発者に、より早く・より自由にゲームを作れる環境を提供したい」という考えから、インディーデベロッパーから大手ゲーム開発会社にいたるまで様々なニーズに対応できるよう設計されている。また、最新型のPBR(Physically Based Rendering:物理ベースレンダリング)技術を始め、デザイン・オブジェクトの保持・再利用・レビューを効率的に行うためのシーンエディター、ビルトイン・プレハブシステム、シーンストリーミングシステムなどの機能も備わっている。さらにプラットフォーム間でシェーダを共通化できる最新のシェーダシステムを採用し、コードはエンジンの深部まで調査できるようオープンソースとして公開されている。

■先進的なプレハブで編集作業を軽減

「Xenko」の先進的なプレハブシステムは、ゲームのオブジェクトを個別に編集することができる。変更を加えた際はオブジェクトを含むシーンやレベルは自動かつリアルタイムに更新される。加えて、テンプレートオブジェクト(プレハブ)はシーンエディターに取り込まれた後、自由に調整・変更することができる。後から元のテンプレートオブジェクトに追加修正を加えた場合でも、その変更は自動的に反映されシーンエディター内の変更を加えたオブジェクトにマージされる。さらに複数のテンプレート(プレハブ)を組み合わせて全く新しいテンプレート(プレハブのネスト化)をつくることができる。元のテンプレートに加えた全ての変更は自動的に反映されるようになっている。

■詳細な設定なしでライトプローブによる自然なライティングが実現可能

ライトプローブとは、周りのオブジェクトから自動的に間接ライトの影響を計算するグローバルイルミネーション技術。例えば光源が白くても、シーンの中に赤いオブジェクトがあればそのオブジェクトが周りに赤色の影響を与える。「Xenko」のライトプローブ技術はPixelごとに間接ライトの影響を計算するので、大きい静的なオブジェクトにも動的なオブジェクトにも柔軟に対応することができる。シーンごとに手動で光源を設定する必要がほとんどないため、簡単かつ効率的に自然なシーンをつくることができる。

■「Xenko」のライセンスプラン

公式サイトにて近日中に公開予定(サイトにて希望の有料・無料プランを選択することで利用できる)。

今後の追加予定機能
1.VRの極上なパフォーマンスを与えるNVIDIA VRWorks技術対応
2.背景にリアリスティックライティングを与えるライトマッピング技術対応
3.アニメーション・エフェクト・イベントなどをスケジューリング出来るカットシーンエディターの追加など

※開発時の動作環境ほか詳細はこちら