Blackmagic Designは、世界最先端のビジュアルエフェクト/モーショングラフィック・ソフトウェア、「Fusion 8」および「Fusion 8 Studio」の出荷を開始、さらにBlackmagic DesignのウェブサイトからMac OS XおよびWindows版がダウンロード可能となったことを発表した。今回の「Fusion 8」のリリースは、これまでWindowsでしか使用できなかったFusionにとって、初めてMacと互換性のあるバージョンとなる。
「Fusion 8」は10、20、50マルチユーザー・ライセンスで入手可能となっており、大規模なクリエイティブ・グループやスタジオで簡単にインストールできる。マルチユーザー・ライセンスには、マルチライセンスがプログラムされた単一のUSBドングルが含まれるので、「Fusion Studio」をインストールした際にデフォルトでインストールされる「Fusion Server」を起動しているコンピューターに接続して使用する。「Fusion Server」は、イーサネットネットワークを通じてライセンスを管理。ライセンスはフローティング・ライセンスであり、マシーンに固定されていないため、多数のユーザーを抱える大規模なスタジオでも簡単に管理できる。「Fuison 8」がMacに対応したことで、これまで以上に多くのユーザーがハイエンドのビジュアルエフェクトを使用できるようになった。モーショングラフィックアーティスト、放送デザイナー、ビデオエディター、ビジュアルエフェクト・アーティスト、3Dアニメーターなど、無数のクリエーターたちに「Fusion」の扉が開かれたのである。
さらに、MacバージョンとWindowsバージョンの「Fusion」間ではプロジェクトを簡単に移動できるため、ユーザーは自分の好きなプラットフォームで作業できる。これで、MacまたはWindowsを使用する全てのユーザーが、ハリウッド最高峰のアーティストたちが愛用するハイエンドのビジュアルエフェクトツールを利用できるようになった。
「Fusion 8」は、より直感的かつモダンなルックのインターフェイスを採用しており、新規のユーザーでも簡単にソフトウェアの操作を習得できる。その一方で、従来のインターフェイスと一貫性を保っているため、昔からのユーザーも操作を学び直す必要はない。Mac OS X対応の一環として、「Fusion」の根本的な構造は進化を遂げてきた。Mac OS Xへの対応が完了した今、「Fusion」のエンジニアチームは今後もビジュアルエフェクト・アーティストたちと協力し合い、よりパワフルな新機能の追加、そしてソフトウェアのワークフローおよびユーザーインターフェイスの継続的な改善に取り組む予定とのこと。
「Fusion」はハリウッドの主要なビジュアルエフェクト/モーショングラフィックツールのひとつであり、過去25年に渡って何千本もの劇場映画やテレビ番組で使用されてきた。主要な作品に『マイティ・ソー』、『オール・ ユー・ニード・イズ・キル』、『ハンガーゲーム』3部作、『ホワイトハウス・ダウン』、『GALACTICA/ギ ャラクティカ』などがある。「Fusion」は、ノードベースのパワフルなインターフェイスを搭載。洗練されたビジュアルエフェクト合成を驚くほど簡単に構築できる。ノードは小さなアイコンで、エフェクト、フィルター、他のイメージ処理操作を表示。ノード同士をあらゆる順番で接続することで、無制限のビジュアルエフェクトを作成できる。ノードはフローチャートのように論理的に配置できるため、ユーザーはフィルターやエフェクトを含む複雑に入れ子化したレイヤーを探し回る必要がない。タイムラインベースのアプリケーションと同様に、「Fusion」で作成するプロジェクトでは、ノードをクリックするだけで確認・調整が可能だ。
数多くの内蔵ツールで構成されるツールセットは、キーイング、オブジェクトのトラッキング、ロトスコープ、イメージのリタッチ、タイトルのアニメート、高品質なパーティクルエフェクトの作成などに対応。これら全ての作業を真の3Dワークスペースで実行できる。「Fusion」は3Dモデル、ポイントクラウドデータ、カメラからの読み込みにも対応。さらにMaya、3ds Max、Lightwaveなどから3Dシーン全体を読み込み、他のエレメントとシームレスにレンダリングできる。ディープピクセルツールを使用すれば、ワールドポジションパスを使って、霧や光のボリューメトリックエフェクト、レンダーしたオブジェクトの反射のマッピングを追加できる。つまりユーザーは、優れた大気効果を作成して、数秒でレンダリングできるのだ。
「世界トップクラスのアニメーター、デザイナー、ビジュアルエフェクト・アーティストの中にはMacを好む 人たちがいますが、彼らにとってソフトウェアの選択肢は非常に限られており、また非常に高価でした」と、 同社のCEO、グラント・ペティ氏は語る。「Fusion 8の登場により、真のプロ仕様のハイエンドなモーショングラフィック、そしてビジュアルエフェクトの作成をMacで実現できるようになったのです。さらにコードベースを改善したことにより、Windowsでもこれまでにないほどスムーズに操作できるようになりました。今回のリリースで最もエキサイティングなのは、無償版でより多くの人々がハイエンドのビジュアルエフェクトおよびモーショングラフィックを使用できるようになることです。無償版のFusion 8で作成されたプロジェクトは、優勝版のFusion 8 Studioと完全な互換性を持っているため、ユーザーは必要に応じてアップグレードできるのです」。
■「Fusion」のバージョン
「Fusion 8」は2つのバージョンから選択
MacおよびWindows対応の「Fusion 8」は、Blackmagic Designのウェブサイトから無償でダウンロード可能。「Fusion 8」は、プロ仕様の機能を全て搭載した3Dビジュアルエフェクト/合成ソフトウェア。エフェクト、モーショングラフィック、ブロードキャストデザインなどを手がける個人アーティストに最適。また、2D/3D合成およびモーショングラフィック用の機能を搭載。ペイント、ロトスコープ、タイトル作成、アニメーション、マルチキーヤー、優れた3Dパーティクルシステム、高度なキーフレーミング、GPU アクセラレーション、他のアプリケーションからの3Dモデル/シーンの読み込みおよびレンダリングなど、膨大なツール群を搭載。
MacおよびWindows対応の「Fusion 8 Studio」は、$995からの価格で販売中。無償版の全ての機能に加え、高度なオプティカルフロー画像解析ツールを搭載。ステレオスコピック3D作業、リタイム、スタビライゼーションなどに対応。また「Fusion 8 Studio」は、サードパーティ製のOpenFXプラグイン、無制限の分配ネットワーク・レンダリングにも対応。さらに複数ユーザーのコラボレーション作業を管理する「Generation」も搭載しており、大人数のチームで複雑なプロジェクトを手がけている場合でも、複数のユーザーがショットをトラッキング、管理・確認できる。
■購入と価格
「Fusion 8」は、Blackmagic Designのウェブサイトから無償でダウンロード可能。MacおよびWindows対応の「Fusion 8 Studio」は$995、マルチユーザー・ライセンスは$8,955(10ユーザー・ライセンス)、$17,895(20ユーザー・ライセンス)、$44,495(50ユーザー・ライセンス)で、Blackmagic Design販売店で購入可能。
■会社概要
Blackmagic Designは、映画、ポストプロダクション、放送業界に向けて世界最先端のビデオ編集製品、デジタルフィルムカメラ、カラーコレクター、ビデオコンバーター、ビデオモニタリング、ルーター、ライブプロダクションスイッチャー、ディスクレコーダー、波形モニター、リアルタイム・フィルムスキャナーを開発している。Blackmagic DesignのDeckLinkキャプチャーカードは、その品質と価格で放送業界に革命をもたらした。また、エミー賞を受賞したDaVinciカラーコレクション システムは、1984年以降、テレビ、映画業界の中心となっている。Blackmagic Designは、現在も6G-SDI、12G-SDI製品、ステレオスコピック3D、Ultra HDワークフローなどの独創的な革新を続けている。世界をリードするポストプロダクションエディターやエンジニアにより設立されたBlackmagic Designは、現在アメリカ合衆国、イギリス、日本、シンガポール、そしてオーストラリアにオフィスを構えている。
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