2024年にCGデザイン科を新設した静岡デザイン専門学校。同科の設立から今年で3年目を迎え、2027年卒業の学生たちの就職活動がスタートする。それに合わせ、去る3月13日(金)に「ポートフォリオ交流会」が開催された。静岡県内外から合計34社の企業が参加した、業界からの注目度も高い同イベントの模様を学生と参加企業双方の声を紹介しつつレポートする。

「ポートフォリオ交流会」 開催リリース

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    参加企業の約8割が首都圏からの参加

    もともとはファッション・服飾系の教育を目的に1927年に創立された静岡デザイン専門学校。3DCG教育を行うCGデザイン科が立ち上がったのが2024年1月のことだ。学校創立100年目を迎える節目の年となる2027年に、CGデザイン科の第1期生(現在の2年生)が卒業を迎えることとなる。

    今回のポートフォリオ交流会は2027年卒業の2年生の就職活動が本格的にスタートすることを受けて初めて企画・開催されたもので、学生自身がポートフォリオを企業担当者にプレゼンテーションし、それを受けて企業担当者が直接アドバイスをするという形で行われ、学生と企業間の交流・マッチングを図るイベントとなっている。

    参加学生は2年生が64名、1年生32名の合計96名。就職活動を控える2年生はもちろんだが、1年生の参加人数も在籍人数の半数以上に及び、熱意の高さを感じた。同校ではアニメーションとエフェクトの教育に特に力を入れていることもあり、2年生の40%近くがアニメーター志望、15%程度がエフェクトアーティスト志望という点も興味深い。

    企業側の参加社数はCGプロダクションを中心にゲームデベロッパーやアニメ制作会社など34社を数え、そのうち7~8社が静岡県内の企業、その他の多くが首都圏で活動している企業であった。首都圏からの参加企業の割合の高さには、新幹線で片道1時間という静岡のアクセスのしやすさも関係していると言えそうだ。またそもそもこれだけの企業が集まったのには、バーチャルプロダクションなど先進的な設備を整え、業界ニーズのある技術・スキルの習得を目指す同校学生への高い期待の表れとも取れるだろう。

    当日は県内外の企業担当者のほか、静岡市の担当者も来場しており行政の関心の高さもうかがえた。

    作品クオリティと熱量の高さに参加企業からは好評の声

    ここからは学生と企業の交流の模様をレポートしよう。学生それぞれがポートフォリオやデモリールを用意するなか、企業担当者が一人ずつにコミュニケーション&アドバイスするかたちで進行。学生の多くは自身の作品をプレゼンテーションする機会が初めてということもあり緊張した面持ちであった。

    企業担当者からは「デモリールでは漫然と映像を流すのではなく、何を伝えたいのかを明確にすべき」であったり、「ポートフォリオに入れるべき情報がまだ不足している部分がある」といったアドバイスが聞かれ、学生が熱心に聞き入る姿が印象に残る。

    直接プロの指導を受けた学生からは「もっとポートフォリオもデモリールもブラッシュアップしなければいけないと感じました」と本格的な就職活動を目前に、一層気を引き締めている様子だった。

    今回、交流会に参加した企業の担当者からは「学科創設3年目としては、作品クオリティも学生の熱量いずれも高かったです。関東の学校と比較してもレベル的にはまったく遜色ないと思います」といった声や、「きちんと作品の説明ができて、コミュニケーションが取れる学生が多かったですね」という所感を聞くことができた。

    また、首都圏から参加した企業担当者からは、口々に静岡のアクセスの良さを評価する声も上がった。視察に訪れた静岡市の担当者も「首都圏の会社の参加も多く、アクセスのしやすさを含めた注目度の高さを感じます」と近年企業誘致に注力する同市としても手応えを感じていた様子。

    今回の交流会を企画したCGデザイン科学科長の大川氏は「こういったCGの就職系イベントで34社もの企業が静岡に集まったのは初めてではないかと思います。我が校の教育方針に共感して参加くださっていますのでご期待に応えられるよう、2027年卒業の学生はもちろん2028年卒業以降の学生もより高い熱量をもって4月からの新学期に臨めればと思います」と振り返る。

    春休み中となる3月に交流会が開催されたことで、学生にとっては春からの本格的な就職活動のスタートダッシュの機会となったことだろう。クリエイティブ人材を輩出する全国有数の教育機関となることを目指す、同校の教育現場の行く先にぜひ今後も注目してほしい。

    TEXT & EDIT_小倉理生 / Riki Ogura(種々企画