『鉄拳』シリーズなどで知られるゲームプロデューサー、ゲームディレクターの原田勝弘氏が、新スタジオ「VS STUDIO SNK」(以下、VSスタジオ)の設立を発表した。メディア向け合同インタビューでは、スタジオ設立の経緯やSNKとの関係、新スタジオで目指す開発方針について語った。
VS STUDIO SNKとは
VSスタジオは、SNKから増資を受ける形で設立されたスタジオ。出資比率は非公開だが、「100%子会社ではない」としており、独立性を持ちながらSNKグループの一員として活動していくという。
開発環境の整備面でもSNKから支援を受けており、今後は開発者同士の交流や出向なども視野に入れているとした。
スタジオ名の“VS”については、自身がかつて所属していた「VS(ビデオゲームソフト)開発部」に由来するほか、原田氏が長年手掛けてきた“対戦ゲーム”、ヴァンガードスピリット(先駆者の精神)など様々な意味が込められているという。
最初に挑むのは“対人アクション”
開発タイトルについては、「まだ何も固まっていない」としつつ、「一番得意で、一番期待されているだろう対戦アクションゲームから着手したい」とコメント。新スタジオだからこそ実現できる開発体制の再構築にも意欲を見せ、対人アクションを軸にしたゲーム開発を目指す考えを明かした。
また採用については、「ゲームへの情熱と好奇心があれば年齢関係なく迎えたい」とし、経験やスキルに加え、“職人気質”や熱量を持ち続けているクリエイターと一緒にものづくりをしたいと語った。
格闘ゲーム市場については、「長期的には成長を続けているジャンル」と分析。eスポーツ展開やネットワーク環境の進化にも触れ、「世界を巻き込むエンターテインメントになってきている」と語った。
原田氏が語る、SNK作品との出会い
最初に影響を受けたタイトルとして挙げたのは、意外にも格闘ゲームではなく『リーグボウリング』(1990)。
「ボウリングゲームとしてすごく印象に残っていて、その影響で『鉄拳』シリーズにボウリングを入れた部分もある」(原田氏)。
その後、ゲームセンターでの『サムライスピリッツ』(1993)との出会いが、原田氏に大きな衝撃を与えたという。
SNK側は今回の支援について、「原田さんが新しいスタジオを立ち上げられるという話があり、SNKとして支援し、新しいクリエイティブに集中していただきたいという思いが噛み合った形」と説明している。
最後に原田氏は、「ちゃんとした規模でしっかりゲーム開発をやっていければと思っている」と語りつつ、「すでに一部業界では噂になっているみたいですね」と笑顔を見せた。
原田氏が新たに立ち上げたVSスタジオが、今後どのようなゲームを生み出していくのか。開発体制の構築や採用も含め、その動向に注目が集まりそうだ。