7月4日(金)より、WOWが展覧会ディレクターを務める「そのとき、どうする?展 –防災のこれからを見渡す–」が21_21 DESIGN SIGHTにて開催される。

自然災害によって日常が突然奪われる「そのとき」は、予告なく訪れる。震災を経験したWOWにとっても、常に意識することは容易ではない。しかし、災害が多い日本では誰にでも起こり得る現実であり、災害への向き合い方は多様化している。本展では、災害に関する多様な問いを通じて、来場者が思考を深め、備える意識を育むことを目指している。これは未来の困難にしなやかに対応する力となるだろう。

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展示のみどころ

WOWは、感性にはたらきかけながら思考力や想像力を誘発し、新たな視点と出会う表現を探求してきた。本展でも、災害への備えを一方向的に「情報」として届けるのではなく、防災に向き合う私たちの「意識や心のあり方」に目を向けている。来場者は会場に散りばめられたさまざまな「問い」をきっかけに、作品を鑑賞しながら自分自身の「そのとき」について主体的に考えを巡らせる。

また、来場者同士がそれぞれの考えを共有できるインタラクティブな体験も提供。他者との対話の場を生むことで、災害や防災に対する意識やアクションをより多角的に見つめるきっかけづくりを試みる。 参加作家はWOWを含め22組(5月27日現在)。そもそも災害とは何かという視点から、地震や水害のデータビジュアライゼーション、災害をきっかけに生まれたプロジェクト、防災に関するプロダクト、日本各地に残る伝承、科学的な確証を超えてなお過去から伝わる願いのかたちなど、人々が直面してきた災害やそこから生まれた英知を幅広く紹介。

WOWは、展覧会の総合ディレクションに加え、来場者が自身のスマートフォンなどを通して送信した回答の一部が会場に映し出される映像作品を展示する。

開催概要

【会期】
7月4日(金)– 11月3日(月・祝)

【休館⽇】
火曜日(9月23日は開館)

【開館時間】
10:00–19:00(入場は18:30まで)

【入場料】
一般1,600円、大学生800円、高校生500円、中学生以下無料

【会場】
21_21 DESIGN SIGHTギャラリー1&2

【住所】
東京都港区赤坂9-7-6 東京ミッドタウン ミッドタウン・ガーデン

【主催】
21_21 DESIGN SIGHT、公益財団法人 三宅一生デザイン文化財団

展示作品 / 参加作家(一部抜粋)

◯災害のビジュアライゼーション
データビジュアライゼーション、絵画史料、グラフィックなどのさまざまな視覚表現から、日本や地球が経験してきた災害を振り返ったり、ありのままの自然や災害のシミュレーションを可視化したものから考えを広げます。
展示:越村俊一、日本経済新聞社「『地震列島』日本」、にゃんこそば、パノラマティクス+Eukarya、株式会社ヤマップ「YAMAP流域地図」、他

◯防災意識を見つめ直すインスタレーション
災害が発生する頻度や、防災に対する構え方を見つめなおす体験型の新作インスタレーション2点を展示します。
展示:柴田大平「防災グラデーション」、siro+石川将也「そのとき、そのとき、」

  • veig 「蒸庭」 撮影:Hiroki Tagawa(nando inc.)
  • 佐竹真紀子「Seaside Seeds」 写真提供:水戸芸術館現代美術センター 撮影:根本 譲
  • 津村耕佑「FINAL HOME」
  • siro+石川将也「そのとき、そのとき、」
  • 株式会社ヤマップ「YAMAP流域地図」
  • トラフ建築設計事務所+石巻工房「女川町仮設住宅 ベンチワークショップ」
  • 中嶌 健「災害救援鳩の研究」
  • 日本郵便株式会社+寺田倉庫株式会社「防災ゆうストレージ」