ビジネス向けクラウドコンピューティングサービスのGoogle Cloudは12月4日(水)、生成AIを構築して使用するためのフルマネージド統合AI開発プラットフォーム「Vertex AI」上で、最新の動画生成モデル「Veo」と、高品質な画像生成モデル 「Imagen 3」の提供を開始した。

動画生成AIモデル「Veo」

Google DeepMindが開発した動画生成AIモデル「Veo」は、Test to Video、Image to Videoに対応し、1080p、60秒以上の動画を生成できる。Veoは、プロンプトに合致し、多様な映画的・視覚的スタイルが適用され、登場する人物やオブジェクトが自然で一貫性のある、高品質・高解像度の動画を高速に生成するという。現在はプライベートプレビュー中で一般提供はされていない。

動画生成までのながれ

Veoで生成した動画には、Google DeepMind開発のAI生成コンテンツ識別ツール「SynthID」により透かしが埋め込まれ、プライバシーや著作権、偏見のリスクを軽減する。また、有害コンテンツ作成を防ぐ「安全性フィルター」による保護機能も組み込まれている。

画像生成AIモデル「Imagen 3」

同じくGoogle DeepMind開発の画像生成AIモデル「Imagen」は3世代目となり、旧世代と比較して豊かなディテール、リッチなライティング、アーティファクトの削減などの性能向上が図られている。Imagen 3はVertex AIの全ユーザーに提供が開始されているほか、Google Cloudの提供する「許可リスト」に登録済みカスタマーは、ビジネスニーズに合わせた画像編集やカスタマイズの新機能も利用可能となる。

カスタマイズ機能。画像生成の際に、独自のブランドやスタイル、ロゴ、被写体、製品の特徴を取り入れることができる

Imagen 3で生成した画像には、Veoと同様に「SynthID」による透かしが埋め込まれ、有害コンテンツ作成を防ぐ「安全性フィルター」による保護機能も組み込まれる。

■新しい動画生成モデル「Google Veo」と画像生成モデル「Imagen 3」を Vertex AI で提供開始(Google Cloudブログ)
https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai-machine-learning/introducing-veo-and-imagen-3-on-vertex-ai

■Veo
https://deepmind.google/technologies/veo/

■Imagen 3
https://deepmind.google/technologies/imagen-3/

Googleが提供する生成AIサービスについての補償体制

Googleは、VeoとImagen 3を含む生成AIサービスに対して、「著作権についての問題が発生した場合は、関連する可能性のある法的リスクについて Google が責任を負います」。と記しており、Googleが使用するトレーニングデータと生成された出力についてを補償対象としている。

■運命の共有: 生成 AI についての補償によるお客様の保護(Google Cloudブログ)
https://cloud.google.com/blog/ja/products/ai-machine-learning/protecting-customers-with-generative-ai-indemnification?hl=ja

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