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ゲームグラフィックス制作とオリジナルIP創造の2本柱で精力的に活動するキャラバンズが、デジタルキャラクターによるエンターテインメントサービス"chara.la(キャララ)"をスタート!デジタルキャラクターが織り成す新体験(EXTRA.TOUCH)を実現したインタラクティブコンテンツはどのように生まれたのか?中核スタッフに開発におけるこだわりを聞いた。
"すこし先"の未来を見据え、世界一のコンテンツをつくる
「感動体験をデザインする」というキーワードを掲げるキャラバンズは、2013年創業以来ゲームグラフィックスの受託制作とオリジナルIPによる自社コンテンツの2本立てで事業展開を行ってきた3DCG制作会社だ。単純に受託制作を行うだけでなく、ゲームの楽しさ、面白さや売り、手触りといったゲームの根幹をなす部分をデザイン面から提案するスタイルを貫いている。
2019年7月1日からサービス提供を開始した「chara.la(キャララ)」は、オリジナルのデジタルキャラクターによるエンターテイメントサービスの総称であり、現在は「BALLSHOOTERS(ボールシューターズ)」、「Flatoons(フラットゥーンズ)」、「Flatoons -LT-(フラットゥーンズ ライト)」の3種類のインタラクティブコンテンツが展開中だ(詳しくは下部を参照)。
これら3作品に共通するのは「一歩先の未来」を意味する"エクストラタッチ"と呼ばれるコンセプト。ありそうでなかったものをつくる、少し先の未来を体験してもらう、とにかく面白いものをつくるといった意味が込められている。例えば、BALLSHOOTERSであれば、ボールを投げるアトラクションは過去にも存在するが、「大人が全力で投げてもきちんと反応する」ものはこれまで存在しなかった。そこで、同作では先端センシング技術を活用し、大人が本気で思い切り投げても気持ちよく反応してくれるシステムを構築。これによって、老若男女誰もが力いっぱいボールを投げる楽しさを感じられる作品に仕上がっている。
BALL SHOOTERS導入イメージ 【左】Flatoons 【右】Flatoons-LT- 導入イメージ
「もともと内々で楽しむために、年末の納会用ゲームを自前でつくっていたのですが、ゲーム事業の知見を活かし、本気でつくり込んでいました。ゲームの成績で景品が決まるということもあり(笑)。それが次第にそれなりの出来になってきたため、世に問うてみよう、と販売を検討したのが始まりです」と語るのは、同社のシステム管理からプログラミングまで幅広く手がける小畑英樹氏。プレゼントを賭けて競い合う、そこで生まれた感情の起伏がキャラバンズの目指す『感動体験』の根幹であり、代表の金重保貴氏と小畑氏、また社内のデザイナーたちにも、ゲーム業務の合間を縫って協力してもらいながら約4ヶ月を費やしてBALLSHOOTERSの原型となる作品をつくり上げた。キャラバンズには、トップダウンの指示ではなく、関わったスタッフ全員がフラットに意見を出し合って制作するという企業文化が育まれており、提案型のゲームグラフィックス業務を続けてきたことで培ったゲームメカニクスを盛り込むことで「遊んでいて本当に面白いと思えるコンテンツ」となっているという。
コンテンツ紹介
7月1日よりサービスインした "chara.la(キャララ)"。キャラクター に「デジタル」と「遊び」を融合させて、素晴らしい感動新体験"EXTRA. TOUCH"を生み出すべく、現在3種類のコンテンツを提供中。 いずれのコンテンツも幅広いカスタマイズに対応しているので、詳細についてはぜひ公式サイトを確認の上、問合せをしてほしい。
BALLSHOOTERS(ボールシューターズ)
<グラフィック技術の高さもプレイを盛り上げる大切な要素。プレイヤーだけでなく、それを観る人たちも楽しめるようなコンテンツデザインを心がけている>
"世界一投げるのが気持ちいい"をコンセプトにセンシング技術とプロジェクションマッピングを使用した大画面インタラクティブボール投げアトラクション。コインを狙うキャラクターたちを追い払うためプレイヤーは専用ボールを投影されたゲーム画面に向かって投げつけるほか、 コントローラーでキャラ側を操作する対戦モードも用意されている。ボールが当たった部位によるダメージ ⁄ 硬直時間の変化やアニメーションを気持ちよく繋ぐためのキャンセルフレーム調整など、アクションゲームのメカニクスを多分に取り入れた作品であり、子供達だけでなく大人も白熱する本格的なコンテンツとなっている。
Flatoons(フラットゥーンズ)
<こちらのアクションに対してキャラクターがリアクションしてくれることが、とても楽しい体験であることを教えてくれる>
"世界一楽しいキャラクターとのコミュニケーション"をコンセプトに誕生した、センシング技術と深度カメラを組み合わせたインタラクティブコンテンツ。デジタルキャラクターと様々なジェスチャーを通してインタラクションできる。現在認識可能なジェスチャーは15種類で、 手を振るとバイバイしてくれたり、 お辞儀をするとお辞儀を返してくれる。手のひらを使ったスワイプにアクションを割り当てることも可能。「こちらの呼びかけ(ジェスチャー)に気持ちよく反応してくれる"言葉は違うけど心は通じ合えるちがう国の友だち"を目指して開発をしています。」(齋藤氏)これからももっと多彩で気持ちの良いやり取りを実現すべく、ブラッシュアップ予定。
Flatoons-LT-(フラットゥーンズライト)
<フラットゥーンズからあえてジェスチャー/タッチ機能を省略することで、デジタルキャラクターとのコミュニケーションをよりライト(低価格)に体験することが可能>
"世界一目を惹くキャラクター広告"をコンセプトに、開発されたインタラクティブコンテンツ。Flatoonsからジェスチャー ⁄ タッチ機能を省くことにより、低コストで導入することが可能となっている。機能を削ってシンプルにまとめたことで、様々な企画 ⁄ 運営にも容易に対応できる。主にデジタルサイネージでの利用を想定しており、画面に近づくとキャラクターがそれに気づいて、ずっとこちらを見続けるといった内容で、キャラクターがランダムに色々な行動をとってくれたり、キャラ自身が楽しく広告画像を表示させてくれたり、ついつい足を止めて見入ってしまう工夫が施されている。季節によって自動でフレームが切り替わるデコフレームの導入や新キャラの追加など、今後も目を惹くアップデートが盛りだくさんの予定。
今回発表された3作品はいずれもプラットフォームとして制作されており、単体のコンテンツとしての運用ではなく、キャラクタービジネス全体が盛り上がるように「キャラクターを変更する」、「アニメーションを変更する」などのカスタマイズ性が高い仕組みとなっている。「例えばBALLSHOOTERSであれば、キャラクターや背景、コインなどは全てカスタマイズ可能です。極端な話ボールを投げるという根幹部分が変わらなければ、ほかは何でも変えられるので、様々なキャラクタービジネスにマッチするはずです。そして、われわれはCGプロダクションでもあるので、3Dモデルを持たないIPの場合もこちらで制作することもできます」(同社シニアデジタルアーティスト齋藤光司氏)。ゲーム開発の現場で主体的な画づくりを実践してきたキャラバンズだからこそできる、ハイクオリティなインタラクティブコンテンツ。「ゲーム業界の皆様のおかげで、これまで培った技術やノウハウが結実したものになったと思っています。興味のある方は、ぜひオフィスにいらしてください!」(小畑氏)。
TEXT_神山大輝(NINE GATES STUDIO)
PHOTO_島田健次
お問合せ
株式会社キャラバンズ
〒103-0016
東京都中央区日本橋小網町9-3 CANAL TOWER 6F
Mail:info@_charabans.co.jp
chara.la(キャララ):www.charala.jp
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