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「ドスパラ」や「VRパラダイス」でおなじみのサードウェーブで、2017年9月1日からUnreal Engine 4(以降、UE4)の集中スクール「Training Camp」(トレーニングキャンプ)が開講する。秋葉原に教室を設置し、約2ヶ月間でUE4の基礎技術を習得するというもので、Epic Games公認アカデミーという位置づけだ。本プログラムにかける思いと、近年のUE4を巡る現状について、キーマン2人の対談をお届けしよう。

好きなペースで、UE4の好きな分野をみっちり学習できる

河崎高之氏(以降、河崎):Training Camp開講おめでとうございます。サードウェーブ様には展示イベントやミートアップなど、様々な機会でご協力いただいており、われわれからも「UE4のスクールがあればいいのに」と、雑談まじりで提案させていただいていましたよね。

尾崎健介氏(以降、尾崎):ありがとうございます。当社でもVRやゲーム向けに高性能PC「GALLERIA」を販売する中で、開発者不足について耳にする機会が増えていたんです。ハイエンドなコンテンツ制作ならUE4が一番だと考え、今回の取り組みに至りました。

河崎:受講者が営業時間内に自由に来校して、自分の好きなペースで2ヶ月間、UE4をみっちり学習できるというスタイルもユニークですね。何か参考にされた教育プログラムなどはあったのですか?

尾崎:実は学生時代にカナダに留学して、コンピュータのテクニカルメンテナンスについて学んでいました。そのときの専門学校のスタイルが、まさにこの形式だったんです。英語が不慣れな中、実習中心というスタイルが自分に合っていました。

河崎:UE4は非常に多機能で、ゲームをはじめ映像・建築・医療など様々な分野で使われていますので、全ての機能を熟知している人間は本社でも数えるほどです。そのため、好きな分野を自由に掘り下げられるスタイルは適していると思います。

尾崎:自由すぎても受講者が困りますので、まずは書籍『Unreal Engine 4で極めるゲーム開発』に即して、簡単なアクションゲームをつくっていただきます。その上で不明な点については、教室内のトレーナーに質問してもらうスタイルとなります。

▲【左】書籍『Unreal Engine 4で極めるゲーム開発』(2015)は、1本のサンプルゲーム開発を通して、UE4を使ったゲーム開発に必要な知識を学びつつ、実践的な経験も積める構成になっている/【右上】マテリアルを設定中のUE4画面/【右下】教室内の風景


▲【左】アニメーションを制作中のUE4画面/【右】同じく、エフェクトを制作中の画面

初心者も、ゲーム業界以外のクリエイターも歓迎

河崎:実際にUE4が最も使用されている分野はゲームなので、そのやり方が適していると思います。当社にも「フリーランスで腕が良いUE4エンジニアはいないか?」と毎週のように相談がくるほどです。ただ、なかなかそういった人がいなくて。

尾崎:ぜひTraining CampでUE4を学んで、希望する仕事に就いてほしいですね。教本はゲーム開発のものを使用しますが、トレーナーに質問していただければ丁寧に指導しますので、まったくの初心者でもゲーム業界以外のクリエイターの方でも歓迎です。

河崎:専門学校に通われている学生さんがダブルスクールで通ったり、ゲーム会社で新人教育の一環として活用したり、フリーランスの方がスキルアップの場にしたりと、様々な活用法が考えられそうですね。

尾崎:ありがとうございます。個人的にはTraining Campをきっかけに、創作意欲のあるエンジニアがひとりでも増えてくれれば良いと思っています。もちろん、技術力について学びたい3DCGアーティストの方も門を叩いてもらいたいですね。

河崎:UE4の究極の目的に「コードをいっさい書かずにインタラクティブなコンテンツ制作ができる環境を用意する」というものがあります。そのため、Training Campが同じ方向を向いていると知って嬉しいです。

尾崎:当社として教育事業に参入するのは今回が初めてで、始まったばかりの取り組みですが、業界の一助になればと思っていますので、引き続きよろしくお願いします。

Point01:キャリアアップの必修科目!

「UE4が最も多く用いられているゲーム分野で言えば、今や家庭用ゲーム機・PC・スマートフォンなど、1つのソースコードで複数のデバイスに対応できるコンテンツ開発が前提になっています。そうしたプラットフォーム間の隙間を埋める役割を果たしているのがUE4のようなゲームエンジンです。このことはゲーム以外のデバイスについても同じことが言えます。デジタルサイネージをはじめ、日常生活にはデジタルコンテンツの再生環境があふれており、今後さらに普及が予測されます。UE4はこうしたあらゆるデバイスに対して、インタラクティブなデジタルコンテンツを提供するための共通プラットフォームになる可能性を秘めています。実際に映像・建築・医療など様々な分野で拡大を続けており、UE4が扱える人材はどの業界でも引く手あまたです。もっとも、UE4が扱えるということは、手段であって目的ではありません。皆さんの思い描く創造物をUE4で簡単・手軽に制作する術を学ぶことで、自らのキャリアアップにつなげていってほしいと思います」(河崎氏)。

▲UE4を使った世界中の優れた学生作品を紹介する2017 Student Reel

Point02:至れり尽くせりの作業環境!

「当社では個人ユーザーだけでなく、法人向けにも高性能PC「GALLERIA」を販売しています。特に最近ではVRコンテンツ開発を行いたいという法人様に、設置サポートも含めてご提案する機会が増加しました。そうした中で「VRコンテンツ開発ができるクリエイターはいないか」、「UE4が扱えるエンジニアがほしい」というご要望を耳にする機会が増えたんです。それまでVRはおろか、デジタルコンテンツ制作すら縁がなかった企業様も多いので、余計に切実な課題になっているんですね。だったら製品を売るだけでなく、人材育成も一緒にやろうと。そうした思いでTraining Campをスタートしました。UE4がストレスなく使えるPCを個人で用意いただくのは、まだまだ敷居が高いところがありますが、教室ではそうしたハイエンドなPCを自由に使っていただけます。トレーナーは合計3名で、そのうちひとりは映像系出身、もうひとりはVRコンテンツのエンジニアですので、ゲーム以外のコンテンツ制作に関する質問や要望にも、幅広く対応できると思います。今後は地方展開についても検討していきたいですね」(尾崎氏)。

▲【左】Oculus Touch専用VRゲーム『Robo Recall』のプレイ画面/【右】本作に登場するロボット。Epic Gamesが手がけたFPS(First Person shooter)で、開発にはUE4が使われている




TEXT_小野憲史
EDIT_CGWORLD編集部
PHOTO_弘田 充

スクール情報

Unreal Engine Training Camp
◆アクセス
〒101-0033
東京都千代田区神田岩本町1-14 KDX秋葉原ビル8F
【株式会社キャパ セミナールームA】
※同名のビルがございますので、お間違えないようご注意ください。



◆受講プラン
・短期2ヵ月間プラン【学生】 130,000円(税込)
・短期2ヵ月間プラン【一般】 165,000円(税込)
・弾丸15日間プラン【学生】 115,000円(税込)
・弾丸15日間プラン【一般】 150,000円(税込)

◆特典
・ゲーミングPC利用し放題
・補助教材・ハンズオン動画利用し放題
・週6日間、スクールの自由利用
(毎週火曜定休・10/8臨時休業)
・トレーナーに何度でも質問可
・卒業後にドスパラポイント(1万円相当分を還元)
・教室備え付けの飲料品の格安購入
・最大2週間の無料延長(短期2ヵ月間プランのみ)
※2017/12/29(金)が最終日

お問い合わせ

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