空撮技術における世界的なリーダーであるDJIは、2016年度の開発者コンテスト「DJI Developer Challenge」の開催と、ドローン向けにより堅固なエコシステム・アプリケーション開発を可能にする新たなバージョンのソフトウェア開発キットを1月4日(月)に発表した。

今年で3年目を迎える「DJI Developer Challenge」は、スタートアップ企業や開発者コミュニティーが心待ちにしている年始のイベント。新しいMobile SDK 3.0は、これまでで最もオープンで柔軟性があり、また使いやすいソフトウェア・プラットフォームだ。コンテストの参加者は、新しく再設計されたMobile SDK 3.0Onboard SDK、そして、Guidance SDKなど、DJIのSDKパッケージをベースにアプリケーションを構築することが可能になる。

「様々な業界で無人航空機(UAV)がいかに有能でパワフルであるか認識しはじめています。UAVの使用が多くなると、必然的にアプリケーションの需要も高くなります。開発者コンテストと新たなSDKで、DJIはアプリケーションの開発を促進する環境づくりを最大限に行っていきます」とDJI R&D部門の副社長であるロバート・シュラブは述べている。 

・2016 DJI Developer Challenge
DJIは、フォード・モーター(NYSE Symbol F)と国連開発計画(UNPD)と共同で、今年の開発者コンテストを開催する。最近の空撮技術の発展は、災害救助活動により大きな恩恵をもたらしており、緊急事態に対応する部隊、NGO、また政府部門などのドローンを使用する頻度は世界中で高まっている。フォード・モーターが本社を置くミシガン州のディアボーンは、高性能なコネクテッドカー開発における最先端を走っている。 

今年、DJIが開発者に課したチャレンジは、理論的な捜索と救助のミッションにフォーカスしたもの。参加者は移動中の車両から自律的にドローンを離陸させ、生存者のいる場所のデータを収集し、災害地から車両まで情報を配信する。また、離陸した場所に再び自動的に着陸することができるアプリケーションの構築が求められている。 

第2ラウンドに進めるのは15チーム。これらのチームには、DJIのフラッグシップSDK空撮プラットフォームのMatrice100Matriceに装着するZenmuse X3カメラが提供される。各チームは最終まで進捗レポートを報告する。決勝に進めるのは10チームで、最終審査では参加者は独自のアプリケーションを使い、移動中のフォードのF-150ピックアップトラックからドローンを離陸させ、データの収集、配信、そして着陸までの捜索・救助プロセスをシミュレーションさせる。

・優勝者への賞金はUS$100,000で、世界中の学生と開発者に出場権が
昨年の優勝者は、ダラスのテキサス大学のUT-Droneflyとペンシルベニア州立大学。彼らのアプリケーションは、安全かつ効率的な送電調査を実行できるように設計されたものだった。2014年に開催された第1回目の開発者コンテストの優勝者は、華南理工大学のTeam BetterWで、彼らが開発した科学捜査アプリケーションは、高速道路での事故に特化したものだった。 

・2016年度の DJI Developer Challengeの詳細についてはこちらを参照。

■DJI SDK 3.0 Suite

2016年度のDJI Developer Challengeの開催に伴い、DJIはiOSおよびアンドロイド向けの新たなソフトウェア開発キットを発表。SDKのユーザー、そしてパートナーたちのフィードバックを受け、DJIのエンジニアはSDKの設計をゼロから再構築し、簡略化を行った。Mobile SDK 3.0は、強力な新機能を備えており、開発者が効率的かつスピーディーに開発が進められる使いやすいインターフェースを実装。Mobile SDK 3.0は、Phantom 3シリーズ、Inspire 1 Pro、Matrice 100、Zenmuse X3, X5カメラ、そしてOsmoなどDJIの最新空撮プラットフォームをサポートしている。 

新たなMobile SDKは、カメラ、ジンバル、飛行状況システム、インテリジェント・フライト・ミッション、およびフライト・コントロール・データなどの搭載システムをさらに強固にコントロール。これにより開発者には、柔軟性と可能性が与えられる。以下はその他の新機能だ。

【開発者レベルの除去】
全ての開発者が一連のSDKにアクセスして、インストールの割り当てに制限がない一括アプリケーション・プロセス。

【ミッション・マネージャーとカスタム・ミッション】
開発者が複数のミッションを組み合わせて、より少ないコーディングでカスタム・ミッションの作成が可能(例:標準ウェイポイント、フォローミー機能、そしてReturn-to-waypoint<ウェイポイントに戻る>を迅速に統合)。

【iOSへのブリッジ・アプリケーションとリモート・ロガー機能】
ラボやフィールドでアプリケーションのデバッグ作業、プロファイリング、ロギングが可能となるアプリケーション開発ツール 。

「スタートアップ企業、開発者コミュニティーに対するDJIのサポートは、新たなUAVアプリケーションの開発にとどまらず、地盤調査、3Dマッピング、在庫追跡など異なる分野における新たなビジネスチャンスへのサポートも行っています」とシュラブは述べている。「新しいMobile SDKを使えば、開発者はより迅速に課題を認識し、顧客に向けてより優れたアプリケーションの開発が可能になります」。 

Mobile SDK 3.0 は、1月9日(土)にリリース予定。詳細はこちらLを参照。

■DJIについて

DJIはプロ・マチュアユーザーのために、革新的なカメラ技術を開発・製造しているグローバルリーダー。リモートで操縦できるヘリコプターに情熱を傾けるスタッフにより創業・運営されており、飛行制御技術と手ぶれ補正の分野におけるエキスパート。世界中のクリエイター、イノベーターが空撮を行う際に、使いやすく、安全な商品を作ることをミッションとしている。営業拠点は北アメリカ、ヨーロッパ、アジアまで拡大しており、世界100ヵ国のユーザーが、映画・広告・建設・消防・農業・その他多くの産業分野においてDJIの商品を愛用している。 

■関連URL
DJIホームページ:www.dji.com/ja
Facebook:www.facebook.com/dji.jp
Twitter:twitter.com/djijapan
YouTube:www.youtube.com/c/DJIJapan
Instagram:instagram.com/dji_japan/