2024年3月、アカデミー賞の視覚効果賞を受賞した『ゴジラ-1.0』。その山崎貴監督率いる白組のコンポジットとVFXワークを支えたのがNukeです。本書で現代のVFXに欠かせない「Nuke」を学んで世界に羽ばたきましょう。
今月の一冊
『業界標準のコンポジット&VFXソフトウェア Nuke教科書』
発売日:発売中
定価: 7,700円
(本体7,000円+税10%)
総ページ数:568ページ
著者:澤田 友明、田原 秀祐、野口 智美、吉沢 康晴、菅原 ふみ
著者からひと言!
英国Foundry社が提供している「Nuke」は、20年以上にわたってバージョンアップが続けられているソフトウェアです。映像制作のコンポジット&VFXを行うために、最も使われている「業界標準ソフト」と言えます。本書では、Nukeに初めて触れる方から、Nukeでの制作経験1~2年の方、Nukeの最新機能を知りたい方に向けて、機能と操作方法、コンボジットのTIPSなどをていねいに解説した1冊になっています。
POINT01 3Dノードコンポジット、USDなど最新機能もしっかり
コンポジットは地道な作業を根気よく続けることで映像クオリティを高めていくことができますが、マスクなどの基本的な機能や操作を踏まえた上で、最新機能を使っていくことも重要です。「ディープコンポジット」や「USD対応の新しいノード」を活用することで、作業効率を大幅に高めることが可能になります。まずは本書のサンプルで試してみましょう。
POINT02 AI機能が組み込まれ、バージョンアップでさらに強力に
Nukeではバージョンアップの度にAI機能が強化され、ツールの一部として取り入れらています。「Upscale」は2Kの映像を4Kのクオリティに変換することができます。また「CopyCat」を使うことで、時間のかかる緻密な作業であった「マスク」「ビューティワーク」「バレ消し」などを効率良く行うことができます。まだ発展途上の機能ではありますが、AIのパワーを制作にも活かしましょう。
POINT03 基本機能と操作を確実に習得して、コンポジターとしてデビューしよう
コンポジターとして仕事をしていくためには、「マージ」や「マスク」「トラッキング」などの基本機能をしっかりと身につけておくことが重要です。本書では、ダウンロードデータとして、作例制作で使用する「画像」「動画」「CG」素材ファイル、および完成ファイル(Nukeファイル)を提供しています。またコンポジットに欠かせない知識として「シーンリニア」と「カラーマネージメント」についても解説しました。
ボーンデジタル書籍 売れ筋ランキング
(集計期間:2025年10月1日~10月31日)
1位
『あるみっく画集ボクとキミの真ん中』新刊
¥3,740
あるみっく
www.borndigital.co.jp/book/9784862466150
2位
『ロレンツォのドローイングチュートリアル vol.7』新刊
¥2,970
ロレンツォ・エザリントン
shop.cgworld.jp/shopdetail/000000001265
3位
『カラー&ライト』
¥4,180
ジェームス・ガーニー
shop.cgworld.jp/shopdetail/000000000189
- 4位
『スカルプターのための美術解剖学』
¥5,500 アルディス・ザリンス、サンディス・コンドラッツ
- 5位
『ファッションスケッチ』
¥2,970 ふるり
- 6位
『Vision ストーリーを伝える:色、光、構図』
¥4,400 ハンス・P・バッハー
- 7位
『グリッドシステム』
¥7,150 ヨゼフ ミューラー= ブロックマン
- 8位
『スコット・ロバートソンのHow to Draw』
¥4,400 スコット・ロバートソン
- 9位
『Unreal Engine 5で極めるゲーム開発』
¥5,940 湊 和久
- 10位
『レベルデザインの教科書』
¥7,700 クリストファー・トッテン
今月のふり返り
『あるみっく画集 ボクとキミの真ん中』をはじめとした新刊の勢いが良くて嬉しいのと同時に、ランキングに入ってくる書籍が今年のベストになりつつありますね。デジタルからアナログまで、ロングセラーから新刊まで、幅広いラインナップになっていますので、年末年始のお休み中のスキルアップにぜひ読んでみてください!
CGWORLD 2025年1月号 vol.329
特集:映画『果てしなきスカーレット』
判型:A4ワイド
総ページ数:112
発売日:2025年12月10日
価格:1,540 円(税込)
TEXT_佐藤英一(ボーンデジタル)
編集_藤井紀明/Noriaki Fujii(CGWORLD)