国産ホラーゲームの金字塔とも言えるKONAMIの「SILENT HILL」シリーズ。昨年10月、その完全新作となる『SILENT HILL f』が約2分のティザー映像と共に発表された。1960年代の日本を舞台としたこの映像を、丁寧な時代考証を基に構築した白組の制作チームに話を聞いた。

記事の目次

    ※本記事は、CGWORLD vol.294(2023年2月号)掲載の記事に加筆・再構成したものです

    Information

    『SILENT HILL f』

    発売:KONAMI
    開発:NeoBards Entertainment
    リリース:未定
    www.konami.com/games/silenthill/jp/ja/
    © Konami Digital Entertainment

    トレイラー本編はこちらから(※視聴に年齢制限があります)

    白組の本気度100%映像! 目が離せない恐怖の2分間

    日本のみならず世界各国から支持されるホラーゲーム「SILENT HILL」シリーズ。1999年の初代発売以降、続編リリースのたびに話題を呼ぶ人気タイトルである。

    実は本シリーズ、日本時間2013年2月を最後に動きがなかったが、2022年10月20日(木)の配信番組で『SILENT HILL f』を含む3タイトルのゲームなどの発表が行われた。

    『SILENT HILL f』は、1960年代の日本を舞台にした完全新作。YouTubeに公開されたトレイラー映像は「美しいがゆえにおぞましい」をテーマにした約2分間の4KフルCG映像である。

    再生回数は24万回超え、Twitterでも1.6万いいね以上と大きな話題を呼んでいる。本トレイラーを制作したのは、ハイクオリティなCG・VFX作品を数多く手がけてきた白組だ。

    写真左から
    初鹿雄太氏(テクニカルスーパーバイザー)、田仲森太郎氏(ライティングスーパーバイザー)、羽原直栄氏(プロデューサー)、藤本 拓氏(エフェクトアーティスト)、岡本 基氏(プロデューサー/ KONAMI)、小倉大河氏(モデリングスーパーバイザー)、小森啓裕氏(ディレクター)、遠藤日奈子氏 (クリエイティブ・コーディネーター)

    ※特に記載がない場合は白組所属

    KONAMIのプロデューサー岡本 基氏は、 企画当初をこうふり返った。

    「ティザー映像をつくることはゲーム開発の初期から決めていました。日本が舞台のタイトルなので日本のCGプロダクションに制作をお願いしたいと考え、以前KONAMIの作品でもお世話になった白組さんが最も適しているだろうということでオファーしたというながれです」。

    海外では、恐ろしいものといえば何かとグロテスクに描かれがちだが、本作は日本ならではの「美しさ×ホラー」を模索。作品の世界観を魅力的に表現するため、1960年当時の時代考証から始まり、画づくりからディテールまでこだわり抜いた。

    「「SILENT HILL」シリーズのティザー映像と聞いて、やるしかないと。限られた資料を基に、岡本さんと打ち合わせながらトレイラー用のシナリオとビジュアルを詰めていきました。結果として、 われわれの技術とスペックをフルに活かした画ができたと思います」と本作の監督とVFXを担当した白組・ディレクターの小森啓裕氏。

    では、その繊細で美しいビジュアルの内側に迫っていこう。

    アジャイル型を組み込んだ制作フロー

    方向性を見据えながら作業する、新ワークフローの課題とメリット

    本映像の制作ワークフローには、従来のウォーターフォール型(各工程を上流から下流まで順番に進める手法)の中に、アジャイル型(各工程を短いスパンでくり返す手法)を組み込んでいる。

    ウォーターフォール型、アジャイル型ともにメリット/デメリットはあるが、今回はそれぞれのメリットを抽出したハイブリッドな仕様になっている。具体的には、アニメーションからエフェクト、ライティングまでの工程の作業データを自動的にまとめてレンダーするシステムをつくることで、各工程の並列作業を可能にしている。

    従来方式ではなかなか最終的な画が見えてこないという問題があるが、新しい方式では短いスパンで最終的な画を常に確認・共有しながら作業することができたという。

    • ▲各工程を順番に進める、従来のウォーターフォール型のワークフロー
    • ▲各工程を短いスパンでくり返す、アジャイル型の方式を採り入れた新しいワークフロー

    「この手法は管理や情報共有が複雑になります。今回も途中でデータが重すぎてレンダリングがかからない等といったトラブルも多々ありました。並列作業を行いながらも最終的な画に近いものがビジュアルとしてわかることは、作業者間の情報共有、またクオリティアップの面においても大きなメリットです」とテクニカルスーパーバイザーの初鹿雄太氏は話してくれた。

    データの重さは、最適化を行なったことや、社内の他部署のレンダーリソースを借りることでしのぐことができたが、最適化については今後も課題になるという。

    • ▲顔が落ちるカット(後述)での実践例
    • ▲体にまとわりつく侵食表現のカット(後述)での実践例。作業途中でも定期的にまとめてレンダリングすることで、最終的な画の方向性を確認しながら作業を進められる

    丁寧につくり込んだ少女のアセット

    微細なディテールにいたるまで、リッチかつリアルに造形する

    「CGに見えないクオリティ」を目標に、細部のディテールまで徹底的にこだわり抜いてつくられた少女の実在感は、本トレイラーの注目ポイントのひとつ。アセットは東宝スタジオ内にある3Dスキャンスタジオ“iris”で撮影したフォトグラメトリーデータをベースに、kera氏のデザイン画に寄せる方向で調整し、磨き上げられている。

    「スキャンと絵の良いとこ取りをしました。スキャンモデルの骨格の歪みなどはあえて残しつつ、腕の長さや手の大きさ、身幅などのバランスを、自然に見える範囲でデザイン画に近づけています」とモデリングスーパーバイザーの小倉大河氏はふり返る。

    本トレイラーでは、リッチな表現を目指すため、制作過程ではノーマルとバンプは使用していない。ZBrushによるスカルプトをディスプレイスとして出力し3ds Maxにアサイン、ディスプレイスで再現しきれなかった細部はV-Rayの自動変換による処理でノーマルとして表現している。アップショットにも耐えられるように、細かな肌のシワや手のささくれ、膝裏の絶妙な造形まで、非常に丁寧につくり込んでいる。

    また、リグを仕込む際には、モーフターゲットを作成してアシンメトリーにしたり、着太りして見える箇所を潰す処理を行なっている。小倉氏は「例えば足が自重で潰れる様子の再現だとか、服やソックスの圧力による体型の変化や皮膚の沈下をモーフで表現しています」と語っており、そこまでやるかというレベルのこだわりである。

    髪の造形にはヘア生成プラグインOrnatrix 3dsMaxが用いられた。「keraさんにかなり細かくご指摘いただいて、毛束感やパーツごとの自然な癖っ毛の表現などを入れ込みました」(小倉氏)。アニメーションは部位ごとに分けてガイドをつくってからHairシミュレーションを実行している。

    テクスチャ作成には基本的にUDIMがより軽く扱えるMariを使用しており、靴など一部の小物にはSubstance 3D Painterを使っている。

    「スキャンデータのアルベドをベースに、ZBrushのキャビティ(凹凸)に基づいたマスクなどを利用して描いていきました。顔が剥がれ落ちた後の造形部分については、グロテスクになりすぎないようにしながら、既視感があるような臓器っぽさを目指しました」(小倉氏)。

    レンダリングはV-RayのSSS(サブサーフェス・スキャタリング)を利用して行われ、6パターンのチェックライト環境でルックデヴしながら精度を上げていったという。

    フォトグラメトリーとデザイン画の良いとこ取りをしたモデル

    少女は本トレイラーの主役であり、体型から細かいディテールにいたるまで、緻密に造形されている。

    ▲少女の体型は、フォトスキャンベースのモデルと、kera氏のデザイン画の良いとこ取り。自然なフォトリアルさを保ちつつ、キャラクター的なバランスをとったかたちだ
    ▲完成モデル。本トレイラーでは目は映らないため、閉じた状態でつくられている
    ▲肌のディテール表現。非常にリアルな造形だが、顔は完全につくり変えられており、実在しない人物である。シワから肌のわずかな凹凸の質感まで、全てZBrushでスカルプトしたもの
    • ▲Nukeでのテクスチャの自動処理
    • ▲Mariでのテクスチャの描き込み。肌の微妙な表情まで緻密に描かれている
    • ▲フォトグラメトリー用に制作された実物の制服。血糊などの汚し加工が施されている 
    • ▲架空の校章の刺繍デザイン。これも実物が制作され、テクスチャとして使用された

    髪の表現

    髪は、kera氏監修の下、3ds Max用のヘアプラグインOrnatrixを用いて制作された。

    • ▲シミュレーションガイド。束感やパーツごとの癖毛などが出るように調整された
    • ▲ビューポート表示。後ろ髪・耳にかけた横髪・前髪とパーツごとに色分けして表示している
    ▲レンダー画像。人工感のない、自然な仕上がりになっている

    剥がれ落ちた顔面の奥

    顔がめくれ落ちて現れる頭の内部は、グロテスクにしすぎないように気を配りつつも、どこかで見たことがあるような臓器らしさを目指してデザインした。

    • ▲ZBrushでの作業。4種類のClothブラシを組み合わせて造形した
    • ▲本編ショット。一瞬しか映らないカットだが、細かな造形はもちろん、テカリ感などもリッチにつくり込まれている

    時代の空気感を大切にした背景アセット制作

    丁寧な時代考証で描き出す1960年代の日本

    本トレイラーの舞台設定は古き良き日本。1960年代の6月ごろ、田植えの時期だ。リアルで没入感のある背景デザインを目指すため、丁寧な時代考証が行われている。

    「小倉さん主導で東京中の図書館を回り、設定にマッチする当時の写真をたくさん集めました。参考にした書籍は35冊以上で、その中からトタンの種類、パイプや鳥居のデザイン、窓枠や家具のフチのデザインまで、かなり細かく考証していきました」(小森氏)。

    また、古い街並みが残る地域でのフォトグラメトリー・リファレンス撮影のロケも行われた。「フォトグラメトリーデータは基本的に、モデルを切り貼りして現実のスケール感と精度の検証のために使いました。一部のスキャンデータはそのままプロップのベース素材として使いました」と語るのは、本作のライティングスーパーバイザー兼、背景制作も担当した田仲森太郎氏。

    本作は4Kレンダリングのため、フォトグラメトリーのテクスチャでは解像度が足りない。そのため、一部のテクスチャにはAIのアップコンバートツール、Cupscaleを活用した。「使ってみて、人工物のアップコンバートはやや苦手な印象でしたが、植物や石などの自然物はかなり自然に解像度を上げてくれました」(田仲氏)。

    田んぼのカットにはスキャタリング(大量のオブジェクトの配置)プラグインのForest Packを使用したが、日本らしい情景にするため、試行錯誤が必要だったという。

    「ほしかったのはなるべく手が付けられていない、6月の日本らしい鬱蒼とした雰囲気。でも、標準プリセットだけでは人が整備した庭のようになってしまいました。そのため、プリセットを自作してそれらしい雰囲気が出るようにしました」(田仲氏)。

    また、空と遠景の山のマット画生成にはUnrealEngine 4(以降、UE4)を活用。空は有料アセットのUltra Dynamic Skyを使用した。「このワークフローはトライ&エラーがしやすいのが良いですね。全天球リニアの連番で出して、動きのあるHDRI兼マット画としても使えます」(小森氏)。

    一方で苦労もあった。生成した画像からCGっぽさが抜けず、色味も足りなかったのだ。そこで、UE4+UltraDynamic Skyで出力した画像にNUKEで実写の空素材を合成。これによって画のクオリティを上げることに成功した。

    大量の資料から1960年代を丁寧に考証

    1960年代という設定に説得力を与えるため、丁寧に考証が行われた。絵コンテに沿って、カットごとに大量の資料を集めている。

    • ▲田園風景の考証。雑草の密度や道路の質感などのリファレンスを集めた
    • ▲旧市街地の考証。街並みや質感、電柱の質感や配線などを分析している
    • ▲和室の考証。箪笥の劣化具合や金属金具など。市松人形にいたっては、時代ごとの髪型の流行などまで、非常に細かく調べてある
    • ▲ロケ撮影の街並みをベースに、冊子やトタン、雨樋まで、丁寧に考証して当時の風景をつくり込んだ

    Forest Packを活用した田んぼの表現

    6月の鬱蒼とした日本の田園風景を再現するために、Forest Packをカスタマイズして利用している。

    • ▲絵コンテを基につくられたレイアウトモデル。これが構図や画づくりの指針となった
    • ▲Forest Packのプリセットを使って生成した初期のテストレンダー画像。剪定された庭のようになってしまったという
    • ▲日本の植生の雰囲気に合わせてプリセットをカスタマイズ
    • ▲カスタマイズしたプリセットの適用結果。適用前と比較して、非常に日本らしい画になったことがわかる
    ▲コンポジット結果
    ▲フォトグラメトリーのテクスチャはアップコンバートツールのCupscaleを用いて高解像度化された
    • ▲2Kから8Kにすることで、接近しても違和感のないディテール感になった
    • ▲オリジナルとの比較。中でも自然物はかなり高精度にアップコンバートできたという

    フォトグラメトリーをリファレンスにした背景モデル

    古い街並みをフォトグラメトリーし、切り貼りすることで立体的なリファレンスとしている。

    • ▲撮影データ。複数スタッフが区画ごとに分担して撮影した
    • ▲RealityCaptureによるアライメントの様子。道の曲がり具合が見て取れる
    • ▲小さなブロックに分けてモデル化
    • ▲RealityCaptureによるモデル化の様子。壁面の下見板張りも形状化されている
    • ▲建物を選定し、レイアウトしたところ
    • ▲モデル一覧
    • ▲ゲームの仮モデルを流用し配置
    • ▲フォトグラメトリーモデルに置き換えたところ
    • ▲フォトグラメトリーを基にモデリングし、仮ライティングを行なった
    • ▲フォグを加えて完成したショット。細部へのこだわりが画の説得力を底上げしている

    フォトグラメトリーによるプロップ制作

    プロップは、フォトグラメトリモデルがそのままシーン制作に利用された。

    • ▲現像にはdarktableが用いられた。チャートでホワイトバランスを合わせてjpgに現像している
    • ▲現像時に、ホワイトバランス、ハイライト復元、トーンマッピングの無効化、シャドウ除去などの各種処理(モジュール)を一括で適用している
    • ▲RealityCaptureによるフォトグラメトリの様子。小物は全方位から撮影しやすいため、形状が綺麗に出やすい
    • ▲3ds Maxに読み込んだ状態の各種プロップモデル

    UE4でつくり上げる空と遠景の山

    空と遠景の山は、UE4を活用したマット画で表現している。

    ▲3ds Maxで制作したモデルをDatasmith経由でUE4にインポート
    • ▲UE4の有料アセットUltra Dynamic Skyによる雲表現。リアルタイムレンダリングによる試行錯誤のしやすさが大きなメリットだ
    • ▲HDRI素材
    ▲両者を合成。カメラに映る範囲はUE4のマット画をベースにしている
    ▲こうしたマット画を活用したシーンの一部。UE4はフォグ表現が優秀だったとのこと

    Houdiniやボリュームを活用したエフェクト表現

    おぞましさと美しさをプロシージャルでリアルに描く

    「SILENT HILL」シリーズにおいて「霧」は重要な要素だ。通常、フルCG作品での「霧」は、深度パスを用いてコンポジットで表現することが多いが、本トレイラーではボリュームを用いた正攻法で表現している。

    「深度パスも試したのですが、色が鈍く煙っている感じになってしまったのと、反射の中に霧が反映されなかったのです。そこで、レンダリングは重くなりますが、ボリュームフォグを採用しました」(ライティングスーパーバイザー・田仲森太郎氏)。

    結果として、霧が濃いシーンでもライティングが綺麗に見えており、奥に行けば行くほどハイライトが消えて輪郭が朧げになるという、かなりリアルな表現となった。ただし、V-RayのEnvironment FogではMultiMatteElementをはじめとする各種エレメントもフォグの影響を受けてしまうため、フォグ用と各種エレメント用の2回レンダリングする必要があったという。

    粘菌からヒントを得たという侵食表現はHoudiniで制作。エフェクトアーティストの藤本 拓氏は「背景モデルに合わせて大量の侵食エフェクトを発生させる必要があったので、プロシージャルのアプローチとしてHoudiniを採用しました」と話す。

    この侵食システムは、プロパティで侵食の量や速度、基点を自由に制御できるように設計されているという。「シーンを一連のながれで見たときに一定のスピード感で見えるように、カットごとに侵食エフェクトの動きをカメラの方向に応じてコントロールしています(藤本氏)。

    謎の生物による侵食エフェクト

    侵食エフェクトはHoudiniを利用してプロシージャルに作成している。

    ▲Houdiniでの作業の様子
    • ▲ノードツリー全景
    • ▲コントローラ。細かい設定項目で、各カットのイメージ通りにカスタマイズできる
    • ▲Photoshopによるレタッチ
    • ▲レタッチ画像を数値情報化
    ▲完成ショット。美しさとおぞましさが共存した、見事な侵食表現になっている

    リッチなフォグの表現

    『SILENT HILL』に欠かせない「霧」にはボリュームフォグを活用している。

    ▲小森氏が撮影したリファレンス画像
    ▲V-Rayのボリュームフォグ(左)と深度パスを使ったコンポジット表現(右)の違い。奥のハイライトや反射のある箇所、光の入り込みが大きく異なっている
    • ▲コンポジットのブレイクダウン。ビューティパス
    • ▲霧をOFFにして各エレメントを出すためにレンダリングした画像
    • ▲NUKEのコンポツリー。左上側がエレメント関連の素材、中央上がビューティ関連の素材
    • ▲完成ショット。美しいライティングとリッチな霧の表現が共存している

    身体から次々と咲く花々

    強いインパクトを与える、皮膚の穴から次々と花が咲く表現はtyFlowによるものだ。

    ▲用意したマップアニメーション(左)の値を、花が開花するタイミングの指定(中央)と、あざの質感変化(右)の両方に適用するというワークフロー
    • ▲花の開花はtyFlowで制御しており、図はその主流ノード。マップアニメーションがノードに組み込まれている
    • ▲Forest PackのEffects機能にエクスプレッションを組み込み、皮膚の穴の出現を、tyFlowの開花タイミングと同期させている

    ©Konami Digital Entertainment

    CGWORLD vol.294(2023年2月号)

    特集:映画『すずめの戸締まり』
    判型:A4ワイド
    総ページ数:112
    発売日:2023年1月10日
    価格:1,540 円(税込)

    詳細・購入はこちらから

    TEXT_三宅智之 / Tomoyuki Miyake(38912 DIGITAL
    EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura