>   >  Unite Tokyo 2018が東京国際フォーラムで開催--ゲーム分野にとどまらない広がりを見せるUnity、VTuberの登壇や自動車業界での事例も
Unite Tokyo 2018が東京国際フォーラムで開催--ゲーム分野にとどまらない広がりを見せるUnity、VTuberの登壇や自動車業界での事例も

Unite Tokyo 2018が東京国際フォーラムで開催--ゲーム分野にとどまらない広がりを見せるUnity、VTuberの登壇や自動車業界での事例も

Unityユーザーのためのテクニカルな講演やブース出展が数多く行われた国内最大のUnityカンファレンスイベント「Unite Tokyo 2018」が、5月7日(月)から9日(水)にかけて東京国際フォーラムで行われた。CGWORLD.jpでは講演の内容を数回に分けてレポート予定だが、まずは基調講演の内容を簡単にふり返りながら、会場の様子や全体的なトピックを紹介する。

TEXT&PHOTO_神山大輝 / Daiki Kamiyama(NINE GATES STUDIO
EDIT_小村仁美 / Hitomi Komura(CGWORLD)

基調講演では「キズナアイ」が登場、有名VTuberもセッションに登壇

講演前から話題となっていたキズナアイは、基調講演の冒頭にムービーとして登場した。バーチャル空間にAsset Storeで購入した3Dモデルを並べた動画を撮影するなど、「Unityさんには大変お世話になっている」と語ったキズナアイ。残念ながらリアルタイムでの登壇とはならなかったものの、会場からは要所で笑いが起こるなど盛り上がりが感じられた。

【Unite Tokyo 2018】基調講演スペシャルゲスト キズナアイ

また、電脳少女シロによる「バーチャルYouTuber電脳少女シロがご紹介する『2018年の注目アセット100連発』」セッションや、東雲めぐを題材としたAniCastのセッションなど、ここ1年で急激に普及しているバーチャルYouTuber(VTuber)の露出が目立っていた様子だ。

Unityの日本語化対応やProBuilderの統合

基調講演では、大前広樹氏より、水面下で進んでいたUnityの日本語対応がついに結実し、本日以降バージョン2018.1でプレビュー版が使用可能になるとの発表があった。また、GDCでも発表があったように、本バージョンから有料AssetだったProBuilderがUnityに統合され、エディタで高度なレベルデザインが可能となった。なお、ProBuilderは今年2月より、Unity 2017以前のバージョンでも無料で利用できるようになっている。

ProBuilderはコリジョンボックスを含めた構造体や地形などのプロトタイプ制作をサポートする機能で、実演デモではメッシュの形状を変えて地形を変化させるといった内容が紹介された。また、Mayaとも完全に連携しており、まったく同じスケールのホワイトボックスをUnityからMayaにFBX形式でエクスポートすることが可能となっている。

また、ビルド時にUnityのランタイムなどのファイルサイズを小さくするモジュールについても、年内を目処にリリース予定とのこと。Apple Watchなど、よりスモールなプラットフォームでの動作を想定したわずか72KBのUnityのランタイム。プレイアブルな広告などに活用されていく予定となる。

「創ると遊ぶという概念はひとつになる」Unity Labsでの数々の試み

昨年から数多く取り上げられてきたXR分野の技術だが、Unity LabsもいくつかのXRエディタツールを研究開発しており、その取り組みの一環として2018年10月に公開予定の「Carte Blanche」のデモが実演された。このUniteでの初出情報となる。

Carte BlancheではVR空間内で地形やモンスターなどのオブジェクトを自由に配置でき、その場でテストプレイも可能。自分自身の大きさを変えてマップ視点を変えてみたり、制作途中の段階でもそのゲームの中に入ってみたりと、自由度の高いレベルデザインがVR空間内で完結するしくみ。基調講演の後半では、Unityの展望として「全ての動作を0.5秒以内に完結させたい」、例えばC#を書き換えて、その結果が現れるまでに0.5秒しかユーザーを待たせないという構想も発表された。

非ゲーム分野でのUnity活用

ゲームエンジンとして有名なUnityだが、もはやその用途はゲームに限られなくなってきている。基調講演においては映像業界などの非ゲーム業界での活用事例が紹介されていた。大きく取り上げられたのはアウディのデザイナーチームによるUnityの活用方法。PiXYZとのパートナーシップによってUnity上に直接CADデータがインポート可能で、3,000以上のオブジェクト、5,000万ポリゴンというLEXUS LC500hの実際のモデルデータを展開する様子が紹介された。

実寸大スケールのため、Unity内にインポートさえすればVR空間で近くを歩き回ることも可能で、従来の手法と比較してもデザイン面で非常に大きなメリットがある。他にも、フォードによるUnityを使ったRaptorの顧客説明などの事例紹介があった他、2日目の「トヨタのVR/HoloLens活用事例ご紹介」でもUnityの事例が取り上げられるなど、同分野への進出がめざましいことが窺える。

30以上の展示ブースはVR作品が中心

大型展示ブースでは今年もXR分野の展示が目立っている。Microsoft HoloLens体験ブースではHoloLensやVive Proの実機展示が行われており、株式会社ソニー・インタラクティブエンタテインメントのブースではUnity製のPSVRタイトルの展示が行われていた。株式会社Synamonによる VR空間構築ソリューション「NEUTRANS」HTC NIPPON株式会社のブースでのGoogle Playの展示などもあり、ゲーム・非ゲーム問わず様々なコンテンツが体験できるかたちとなっていた。

別棟にある出展ブースエリアでも同様に、イベント会場に足を運ばないとプレイできない体験型VRの注目度は高い。他方、Unityで作られたゲームを実際に遊ぶことのできる「Made with Unity出展ブース」も、講演と講演の間は非常に賑わっており、クリエイター同士の技術的な意見交換などが行われていた様子だ。

このように、ゲーム、非ゲーム問わず様々なコンテンツの開発を支援していく姿勢のUnity。基調講演で語られた新たな展開を楽しみに待つとともに、コミュニティ全体の飛躍と新たな作品の登場に期待したい。

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