中国テンセント(Tencent)社のHunyuanチームは9月5日(火)、AIによる2Dゲームアートの生成エンジン制作者向けのAIゲームコンテンツ制作エンジン「Hunyuan-Game 2.0」を同社Webサービス上で公開した。画像からの動画生成(Image-to-Video)、カスタムLoRAトレーニング、高一貫性モードと高創造性モードによるワンクリックリファインなどの機能を実装している。

Hunyuan-Game 2.0がついに登場!


ゲームアート制作の主要な課題を解決するため、私たちのゲームコンテンツエンジンが4つの強力な機能と共にアップデートされました。



2.0の新機能:


◆画像から動画生成


静止画を、キャラクターの360度回転やスキルプレビューなどの動的なアニメーションに変換します。



◆ カスタムLoRA学習


わずか数枚の画像で独自のカスタムモデルを学習可能に。コーディング不要で、スタジオや個人のクリエイターがアートスタイルの一貫性を保ち、IP固有のアセットを構築するのに最適です。



◆ワンクリックで高品質化


テクスチャやライティングを豊かにする「高一貫性モード」と、キャラクターをディテール豊かに別スタイルへ変換する「高創造性モード」の2つを提供します。



◆業界最高水準の画像生成


画像生成モデルもアップグレードされ、ゲーム業界で最高水準の性能を発揮。ゲーム特有のアセットに深く最適化されており、卓越した品質と構図を実現します。



Hunyuan-Game 2.0は、すべてのクリエイターに完全公開されています。コミュニティ主導のイノベーションを後押しし、ゲームアートの未来を加速させることを目指します。

▲「Hunyuan Game」トップページ

Hunyuan-Game 2.0は、手描きのスケッチをリアルタイムで高品質な画像に変換する「Realtime Canvas」、テキストからリアルタイムで画像を生成する「Realtime Image」、ゲーム分野に特化したAIモデルによるテキスト・画像からの画像生成ツール「2D Generator」、静止画からキャラクターの360度動画やスキルプレビューなどのアニメーションを生成する「Video Generator」、キャラクターの正面画像から三面図(正面、側面、背面)と360度回転する紹介動画を自動生成する「Character Orthographic Views」といった機能を利用して、ゲーム用コンテンツを生成できるAIツールセット。

▲Realtime Canvas
▲Realtime Image
▲2D Generator

▲Video Generator。2Kで5秒の動画を生成可能

▲Character Orthographic Views(三面図生成)

なお、今後のアップデート計画として、シーンやVFX、プロップのデザイン生成機能の実装を予定している。

▲今後の実装機能が3つ予告されている

■Hunyuan Game
https://hunyuan.tencent.com/game/home

■Hunyuan-Game Guide(公式ヘルプドキュメント、英語)
https://docs.qq.com/doc/DZkp1TGFDZXdDUEVr

CGWORLD関連情報

●世界モデル「Mirage 2」公開! 画像とプロンプトからリアルタイムでインタラクティブな空間を生成し、リンク共有でオンラインプレイが可能

Dynamics LabがAIシステム「Mirage 2」を公開。画像やテキストプロンプトから、ユーザーが操作・探検できるインタラクティブな3D世界をリアルタイムに生成する技術で、ユーザーが創作した世界(ゲーム)はオンラインで共有できる。Mirage 2は現在、ユーザーを問わずオンラインでプレイ可能となっている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202509-Mirage2.html

●オープンソースの世界モデル「Matrix-Game 2.0」リリース! マウスやキーボード操作に反応しながら25fpsの長尺動画をその場で生成

Skywork AIがオープンソース(MITライセンス)の世界モデル「Matrix-Game 2.0」をリリース。マウスやキーボード操作に反応しながら、25fpsの長尺動画をその場で生成する。コードとウエイトがGitHubとHugging Faceで公開されている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202508-Matrix-Game2.html

●Googleの世界モデル「Genee 3」発表! テキストプロンプトからインタラクティブでプレイ可能な3D環境を生成、720p・24フレーム/秒

Google DeepMindが新しい世界モデル「Genie 3」を発表。テキストプロンプトからリアルタイムで操作可能な多様なインタラクティブ環境を生成できる汎用モデルで、720p・24フレーム/秒、数分間にわたる一貫性を維持できる。現在は一部の研究者やクリエイターを対象とした限定的な研究プレビューとして提供されている。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202508-Google-Genee3.html