個人開発者のやっくん氏は11月28日(金)、Webブラウザ上で動作する高機能な「画像減色ツール」を公開した。画像の減色処理に加え、ドット絵への変換やクロスステッチ図案の作成など、多彩な機能を備える。作成した画像は商用利用可能。

「画像減色ツール」は、ドット絵制作における実用性を重視し設計されたWebアプリ。やっくん氏によると、従来の減色ツールではドット絵に変換した際、キャラクターの目のハイライトなど重要なアクセントカラーが消失してしまう問題があったが、本ツールの「ドット絵モード」がこの課題を解決する。アクセントカラーを保持したまま高品質な変換を実現するほか、元画像から確実に残したい色を指定できる「強制カラー機能」や、輪郭線の描画、エッジの強調といった細かな調整機能も実装する。

▲11/28のイニシャルリリース時の投稿
▲リサイズ方式は「ニアレストネイバー」「ライン重視」「バイキュービック」から選択可能

画像減色ツールはWebアプリだが、画像データをサーバに送信する処理はなく、全てユーザーのローカル環境(ブラウザ内)で処理が完結するため、プライバシーや機密情報の懸念はない。減色・変換する画像はドラッグ&ドロップで読み込むことができ、加工後の画像はクリップボードへのコピーやPNG形式でのダウンロードが可能。

▲11/30の更新では新機能「エッジを強調」の使用による高精度なドット絵変換機能も実装

やっくん氏は11/30、12/1、12/4と続けて、本ツールのアップデートを実施。エッジ強調(3段階)を利用したドット絵変換機能をはじめ、グリッド表示、輪郭線描画、ディザリング(7種類)、パレット転写・抽出など多数の機能を追加している。

▲エッジを強調は弱・中・強の3段階
▲12/1の更新では刺繍・クロスステッチ用のグリッド表示、リサイズ方式の拡充、輪郭線の描画、ディザリング機能、SNS用に拡大保存する機能が追加
▲ディザリングは「ディザなし」「標準」「ソフト」「網目」「横ライン」「縦ライン」「斜めライン(右上→左下)」「斜めライン(左上→右下)」の7種から選択可能
▲12/4の更新では画像からパレットを転写する機能と、強制カラーに画像からパレットを抽出する機能が追加された

■画像減色ツール - 高品質&ドット絵変換も対応
https://www.raky.net/color-quantizer/

■セカイのカケラ(やっくん氏個人サイト)
https://www.raky.net/

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