Dynamics Labは8月22日(金)、同社が「生成的世界エンジン(Generative World Engine)」と呼ぶAIシステム「Mirage 2」を公開した。画像やテキストプロンプトから、ユーザーが操作・探検できるインタラクティブな3D世界をリアルタイムに生成する技術で、ユーザーが創作した世界(ゲーム)はオンラインで共有できる。Mirage 2は現在、ユーザーを問わずオンラインでプレイ可能となっている。

▲Mirage 2のデモプレイページ。誰でもアクセスしオンラインプレイが可能

Mirage 2はアップロードされた画像から3Dのプレイ可能な世界を生成し、AIとのチャットによって生成した世界をリアルタイムに変更できる。Dynamics Labはこれを、人間とAIがリアルタイムで共同創造するゲーム体験、「生成的プレイ(Generative Play)」と呼ぶ。

今年7月にリリースされた前バージョン「Mirage 1」と比較して、プロンプト制御の応答性が向上し、ゲームプレイの低遅延化、汎用ドメインモデリング(ジャンルに縛られることなく多様な世界の構築に対応)を実現している。

ただしMirage 2は現状、キャラクターの操作性(特に右折など特定の動き)が不完全であり、世界に急激な変化が起こった際にディテールが不安定になるなどの課題もあるとのこと。

■Mirage 2(プロジェクトページ)
https://blog.dynamicslab.ai/

■Mirage 2 - Generative World Engine(デモプレイページ)
https://demo.dynamicslab.ai/chaos

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