デザイナー/デザインエンジニアのDaniel Petho氏は12月15日(月)、Webブラウザ上で手軽に画像や動画をCMYKのハーフトーン(網点)に変換できる無料Webアプリ「CMYK Halftone Emulator」を更新した。プレフィルタの設定項目が増え、ブラーとアンチエイリアスの品質が向上し、MP4形式での録画も行えるようになった。また、ソースコードはオープンソース(MITライセンス)で公開されている。

▲動画を読み込んだ際に表示されるコントロール。MP4(FirefoxではWebM)での録画も行える

「CMYK Halftone Emulator」には詳細なパラメータ設定が用意されている。コントラストや明るさはもちろんのこと、ハーフトーン処理におけるドットの周波数(Frequency)やサイズ、さらには「Dot Roughness(ドットの粗さ)」や「Edge Fuzz(エッジの毛羽立ち)」といった項目まで微調整が可能。これにより、インクのにじみや紙への定着ムラといった、印刷物特有のリアルな質感をシミュレートできる。

  • ▲12項目にわたるハーフトーン設定。今回の更新で設定項目が増えたほか、Blurの品質が改善している
  • ▲ブレンドモードは差分(Subtractive)、加算(Additive)、通常(Normal)の3種類

また、CMYKの各レイヤーは個別に表示・非表示を切り替えられるほか、各色のスクリーン角度(Screen Angles)も1度単位で変更可能。モアレの発生を意図的に制御するといった高度な表現も行える。さらに、インクカラーや用紙の色(Paper Color)は16進数のカラーコードで任意に指定できるため、印刷で用いられる狭い範囲のプロセスカラーに縛られず、スクリーン上で描画できるRGBカラーによる広い範囲のカラーでハーフトーンを構成できる。

  • ▲CMYK各色と紙色は個別にカスタマイズできる
  • ▲CMYK4版の各表示/非表示の切り替え(LAYER VISIBILITY)と、網点の角度設定(SCREEN ANGLES)

■CMYK Halftone Emulator(Webアプリ)
https://cmyk.danielpetho.com/

■CMYK Halftone Emulator(GitHub)
https://github.com/danielpetho/cmyk-halftone-emulator

▲CMYK Halftone Emulatorのベースになっているシェーダ「Halftone color print on paper」

■Halftone color print on paper
https://www.shadertoy.com/view/fdjyR1

CGWORLD関連情報

●AIフォントジェネレータ「drFonts」リリース! 画像からカスタム英数字フォントを生成、編集できるサービス

drFontsがAIを活用したタイポグラフィ・デザインプラットフォーム「drFonts V1.0」をリリース。PNG画像ファイルからグリフを作成し、フォントをビルドできる機能や、タイポグラフィに関する相談が可能なAIチャット機能、カラーパレットの生成機能などを提供する。利用にはサブスクリプションが必要で、月29ドル(約4,480円)から。
https://cgworld.jp/flashnews/01-202511-drFonts.html