Jared Chavez氏は5月18日(月)、自身のYouTubeで動画「SUBSTANCE PAINTER: Building Masks Explained」を公開した。ジェネレータやテクスチャ、フィルタ、描画モードを階層的に組み合わせた有機的な質感構築、そして手作業による最終調整やアンカーポイントを用いた全体のディテール制御など、Substance 3D Painterを用いた高度なマスク構築プロセスを約23分にわたって解説している。

非破壊ワークフローを実現する基本マスクとペイントレイヤー

動画ではまず、Substance 3D Painterにおけるマスク作成の第一歩として、指定領域を塗りつぶすBlack Mask(ブラックマスク)の追加から、マテリアルIDマップを用いた色指定選択による部位抽出までを紹介。実務上は、マスク上にPaintレイヤーを複数重ねていく非破壊ワークフローが重要となる。デザインの修正が必要になった場合でも、対象のペイントレイヤーを非表示にするだけで元の状態に復元できるため、複雑な形状を段階的に手描きする際の基本アプローチとしてChavez氏は推奨している。

ジェネレータとベイクマップを活用した自動生成ベースの構築

キャラクターの亀裂や奥まった部分への汚れやディテール付加する際、最も頻繁に用いられるのがGenerator(ジェネレータ)。Curvature(曲率)やAmbient Occlusion(アンビエントオクルージョン)など、ベイク済みの形状情報を利用することで、モデルの凹凸に基づいたマスクを素早く形成できる。また、Global Opacity(グローバル不透明度)やContrastの調整、各ベイクマップからの影響度の個別制御により、より意図した結果へチューニングできる。

Grungeマップの追加とトライプラナー投影によるシームレス化

動画では次のステップとして、マスク内にFill(塗りつぶし)レイヤーを追加し、標準搭載のGrungeマップ(汚れや傷などのムラのあるテクスチャ)を適用する手法を解説。この際、UV展開の切れ目でテクスチャの境界線(シーム)が不自然に目立ってしまう問題が生じやすい。これに対して、ProjectionをTri-planarに変更することで、視覚的な境界をシームレスに解消できる。さらに、タイリング回数や傷の発生量といったプロシージャルなパラメータを微調整し、テクスチャに有機的なランダム性を持たせる。

ブレンドモードと階層化による高度なマスク合成

続いては、複数のマスク要素を積み重ねて複雑な表現を構築するプロセスとなる。初期状態のマスクに対して新たなジェネレータやテクスチャを重ね、Blending Mode(ブレンドモード)をLinear Dodge(リニアダッジ/加算)などに変更して情報を合成していく。あるいは、エッジ部分の情報を意図的にSubtract(サブトラクト/減算)することで、皮膚のはがれや鱗の上の蓄積物など、非常に複雑で自然なディテールを持つマスクを、ゼロからプロシージャルにつくり上げることができる。

手作業によるアートディレクションとアンカーポイントの活用

最終的なクオリティアップには、手作業による手直しが重要だとChavez氏は話す。Paintレイヤーを追加してマスク効果が強すぎる箇所を手で抑えたり、Slope Blur(傾斜を利用したぼかし)フィルタを用いてマスクの境界を不規則に荒らしたりすることで、より自然な仕上がりを実現する。

さらに、完成した複雑なマスクにAnchor Point(アンカーポイント)を設定することで、別レイヤーのDisplacement(ディスプレイスメント)などから同じマスク形状を動的に参照・再利用する手法も活用している。

■SUBSTANCE PAINTER: Building Masks Explained(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=um3YRzqwYU4

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202605-SP-CreatureTex.html