Abdelhamid Ahmed氏は5月11日(月)、アフリカ・クウェレ族のひょうたんを3DCGで再現するアートプロジェクト「Spirit Vessel - Kwere Calabash」をArtStation上で公開した。また、5月18日(月)には、本プロジェクトで使用されたテクスチャリングデータを含む「Advanced PBR Texturing - Spirit Vessel (.SPP + .FBX)」をArtStation Marketplaceにて30ドル(約4,800円)で販売開始した。

シネマティック品質とゲーム向け最適化の両立

「Spirit Vessel - Kwere Calabash」は、高忠実度のシネマティックアセットと、リアルタイム用のゲームレディアセット間のギャップを埋めることを念頭に、ゲームにおけるハードウェアの処理負荷の制限枠(パフォーマンス予算)の中でディテールを維持しつつ、果皮の機械的・生物学的な摩耗や腐敗、毛髪などを精巧に表現したプロジェクト。実物と錯覚するようなテクスチャリング品質を求め、Substance 3D Painterを用いて、何度も試行とバリエーション作成が繰り返されたという。

▲ゲームレディアセットとしてのトポロジーの最適化。ベースメッシュのみ(ヘアカードなし)では三角ポリゴン48,500に抑えられるところ、リアルなファー表現のためのヘアカード(板ポリ)を追加すると91,000まで増加する。ディテール表現とパフォーマンス予算の境界線を可視化している
▲リファレンス(左)と完成作品(右)
▲テクスチャの摩耗と経年劣化に関する論理的なブレイクダウン。各アイテムがどのように劣化していくかを図解している。木材の菌類による腐敗、動物の毛による湿気の滞留、ビーズとの摩擦痕、不十分な乾燥によるカビなど、物理的な相互作用や環境要因に基づく説得力のあるウェザリングの根拠を示している

Albedoへの描き込みで実物さながらのリアリティを表現

▲AlbedoとRoughnessの描き込み比較。中央のAlbedo(ベースカラー)マップに、微細な色変化や汚れの情報が極めて豊富に描き込まれている

Ahmed氏はテクスチャリングにおいて、Roughnessマップに注力するあまり他の要素が疎かになる危険性を指摘。Roughnessマップは光への反応を助けるものの、それだけでは3Dスキャンしたような完全なリアリズムは得られないと語る。そこで本プロジェクトでは、ベースカラー情報を定義するAlbedoマップに可能な限りの情報を盛り込むよう努めたという。

■Spirit Vessel - Kwere Calabash(ArtStation)
https://www.artstation.com/artwork/3EALQg

SPPファイルとFBXファイルを有償提供

Artstation Marketplaceで販売中の「Advanced PBR Texturing - Spirit Vessel (.SPP + .FBX)」には、Substance 3D Painterのプロジェクトファイル(.SPP)や、ミドルおよびローポリゴンの3Dモデルデータ(.FBX)、テクスチャ画像が含まれている。購入者は、複雑なマテリアル設定がどのように構築されているかや、アンカーポイント、レイヤーのブレンド、ジェネレータなどの使用技術をファイルから直接解析できる。

■Advanced PBR Texturing - Spirit Vessel (.SPP + .FBX)(ArtStation Marketplace)
https://www.artstation.com/marketplace/p/29lqw/advanced-pbr-texturing-spirit-vessel-spp-fbx

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https://cgworld.jp/flashnews/01-202604-SP-Texturing.html