Logan Wiesen氏は4月25日(土)、自身のYouTubeで動画「Texturing Creatures for Games in Substance Painter | Full Process」を公開した。リアルタイムレンダリング向けのゲーム用クリーチャーを題材に、Substance 3D Painterを用いたテクスチャリングの全工程と実践的なアプローチを解説している。
テクスチャリングの準備はスカルプト段階から
Wiesen氏はまず、「質の良くないモデルをテクスチャリングでごまかすことはできない」と語り、テクスチャリングを効率的かつ最高の結果に導くためには、基盤となる3Dモデルの品質が不可欠だと語る。 そのため、ZBrushによるスカルプト時にプライマリ(大まかな造形)、セカンダリ(中程度のディテール)、ターシャリ(Tertiary、第3段階としてモデルの微細なディテール)という段階ごとの形状をしっかりとつくり込み、最適化したのちにSubstance 3D Painterにインポートすることを推奨する。ベイク処理においては、Curvature(曲率)、Ambient Occlusion、Thicknessなどのマップを生成することが、後続のレイヤー構築の要となる。
ベイクしたマップを活用してテクスチャのベースを効率良く構築する
テクスチャ作成では、ベイクした各マップを最大限に活用する。Curvatureマップの色調を反転させてCavityマップとし、スカルプトのディテールをカラーマップに焼き付ける。また、Thicknessマップを活用して、モデルの薄い部分(手足や口周りなど)に対して血流を模した赤みをブレンドモードMultiplyで重ねることで、説得力のあるベースを素早く構築できる。
皮膚の温度差と解剖学に基づく色調配置
生物の皮膚には、皮膚温に応じた色調が表出する。動画内では3つの主要な色調が手描きで塗り分けられている。①骨が皮膚表面に近い部位には黄色を配置。②くぼみや打撲、陰影を強調したい箇所には青を配置し、彩度を保ちながら深みを表現。③血流が多い部位や傷口などの筋肉が露出した箇所には赤を配置し、生々しさを強調。これらの色調をスクリーンやソフトライトで重ね合わせることで、クリーチャーの物語性を補強する。
自然かつ有機的な生き物としてのリアリティを描画
手描きのカラーゾーンを自然に馴染ませるため、プロシージャルなGrunge(グランジ)マップを用いて、テクスチャを意図的に崩していく。また、Tri-planar projection(トライプレーナー投影)を活用し、オレンジや紫といった対照的な色を薄く重ねることで、有機的な複雑さを付加する。さらに、皮膚の下を走る静脈のパターンを手描きで追加し、緑の斑点を散らすことで、生き物としてのリアリティと不気味さを増幅させている。
Blenderでのルックデヴ
終盤では、「カラーマップやノーマルマップを出力し、Blenderなどにインポートして、レンダラを用いたルックデヴを行うことが重要だ」とWiesen氏。特に、サブサーフェススキャタリングをマテリアルに適用した場合、カラーのコントラストが失われやすいため、テクスチャマップは想定よりも強めのコントラストで制作しておく必要があるとのことだ。
■Texturing Creatures for Games in Substance Painter | Full Process(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=dHATe4tKd_Q
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