CG Shortcutsは6月16日(火)、自身のYouTubeで「Wrapping Objects with Rope in Cinema 4D - C4D Tutorial (Free Project)」を公開した。Cinema 4Dを用いたロープによるオブジェクトのラッピング表現として、リジッドボディとして密集させたオブジェクト群を安定したキャッシュに変換し、RopeタグやClothタグを利用してひもやリボンを自動的に巻き付ける手法を、Dave Bergin氏が紹介している。
リジッドボディシミュレーションの密集とキャッシュへのベイク
Bergin氏はまず、引力によって密集する箱の動きを構築するため、リジッドボディシミュレーションを用いたセットアップを解説。無重力状態のシーン内でField ForceとSpherical Fieldを組み合わせ、多数の箱を中央へ引き寄せている。
さらにロープ計算の負荷を軽減するため、乱数でアニメーションさせたクローン群をConnect Objectで単一のジオメトリに結合し、Alembicキャッシュとしてベイクすることで、後続のシミュレーションに向けた土台を構築している。
Spline DynamicsとTarget Lengthによる収縮表現
箱にロープを巻き付けるメインの工程では、Spline Dynamicsを司るRopeタグを活用。円形のスプラインに対してロープタグを適用し、Target Lengthの数値を下げることで、スプライン自体を元の長さから指定したパーセンテージへと強制的に収縮させる。ここで、ただ収縮させるだけではオブジェクトにめり込んでしまうため、スプラインの頂点数を増やして解像度を上げることで、複雑な箱の形状に沿った自然な巻き付けを実現する。
複数スプラインの統合とSweep処理の回避策
ロープに太さを持たせるためにSweep Objectを使用するが、Cinema 4Dの仕様上、1つのSweep内には1つのProfile(断面形状)と1つのスプラインしか配置できない。Bergin氏はこの制限を回避するため、複数のロープ用スプラインを再度Connect Objectの中に格納し、頂点のWeldを無効化する手法を解説している。これにより、複数の独立したスプラインが1つのパスとして認識され、すべてのロープに対して一括でメッシュ化を行うことが可能になる。また、Collision Radiusとスイープの半径を一致させることで、物理判定と見た目のズレを防いでいる。
外部アンカーの構築とMassによる張力制御
画面外へ引っ張られる結び目を表現するため、非表示にしたTorusを外部アンカーとして配置するアプローチを紹介。アンカー側にColliderタグを設定し、別のロープタグを持つスプラインを引っ掛けることで、ロープ同士が物理的に干渉し合う挙動を作成できる。ここで、外部のロープに引っぱられてメインの巻き付けロープが大きくズレてしまうのを防ぐため、メイン側のロープタグのMassを引き上げる調整を行っている。これにより、シミュレーション内での重量が増し、外力に対する抵抗力を高めることができる。
クロスシミュレーションによるリボン状の巻き付け
動画の終盤では、スプラインではなくシリンダ状のポリゴンメッシュを用いたクロスシミュレーションのアプローチも紹介している。上下のキャップを削除したシリンダにClothタグを適用し、Ropeタグと同様にTarget Lengthを減少させることで、箱の周囲にリボン状の帯を収縮させている。布の動きが速すぎて交差が生じた際には、安易にSubstepsやIterationsの数値を上げるとシミュレーション結果が硬くなってしまうため、まずはDamping値を調整し、メッシュのサブディビジョンによって変形を安定させることを勧めている。
■Wrapping Objects with Rope in Cinema 4D - C4D Tutorial (Free Project)(YouTube)
https://www.youtube.com/watch?v=0BYpmAcWokw
■Wrapping Objects with Rope in Cinema 4D(プロジェクトファイル配布先)
https://cgshortcuts.com/tutorials/wrapping-objects-with-rope-in-cinema-4d
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