有明海に面した豊かな海と美しい森、そしてキリシタン文化に囲まれた、九州・熊本屈指の観光スポット天草市。古くから農林水産と観光によって繁栄してきたこの天草市が今、CGクリエイターやプロダクションの移住による地域おこしに積極的に取り組んでいる。

今回天草市が募集するのは、2023年7月設立予定の一般社団法人デジタルアート天草の正社員。ゲームやアニメなどのコンテンツ産業を創出すべく、地域おこしを担える人材を募集している(詳しい募集要項などはこちら)。

地域おこしの背景にあるのは深刻な人口減少という問題。天草市では近年、市内での就労可能な職種が限られていることから、若手人材の流出が深刻化していた。そこで市は、人口減少を防ぐため、今後成長が見込めるIT産業を積極的に誘致。すでに10社以上の企業が天草市に進出し活動している。(詳細はこちら


一例として2023年2月8日(水)には、3DCGやxR、AIソリューション開発を行う株式会社ORENDA WORLD(オレンダワールド、本社:東京都港区)との進出協定を締結。天草市内にサテライトオフィスを構え、現地で新たに人材を雇用して制作業務を行うほか、東京から2名のクリエイターが天草に移住し、現地でのIT人材を育成し、雇用の場をつくっていく。

左から、天草市長 馬場昭治氏、株式会社ORENDA WORLD 代表取締役 澁谷陽史氏、熊本県商工労働部長 三輪孝之氏
天草市企業誘致サイト

天草市への移住を検討する際には情報サイト「あまくさライフ」が役立つ。天草市の住まいや暮らしの実際、支援制度の紹介や移住者の声など、多角的に天草のことを知ることができる。

あまくさライフ

クリエイターにとっての天草市のメリットは、やはり広大な海と森、そしてキリシタンの建築物といった、インスピレーションをもたらす要素が多数ある点だろう。また、観光地として成長してきた土地柄、イルカウォッチングツアーやパラグライダー、半潜水型グラスボート(船底展望室の窓越しに海底を観察できる客船)といった、自然を満喫できるレクリエーションサービスが揃っている点も嬉しい。

仕事をしながら休暇を取る、いわゆる「ワーケーション」スタイルで働きたいと考えているクリエイターにとって、天草市は有力な選択肢のひとつとなるはずだ。

あーきとれーぶ氏が手がけた天草市公式プロモーションムービー『AMAKUSA DIARY』

■募集要項(抜粋)

□業務内容:コンテンツ制作企業の誘致支援、CG人材育成講座の企画運営、CG・デザイン制作など
□勤務時間:週29時間(月~金、11:00~18:00の中で調整)
□任用期間:2023年11月1日(水)~2024年3月31日(日)(最大3年まで更新可)
□福利厚生:健康保険、厚生年金、雇用保険、自動車・パソコン貸与
□応募・問い合わせ先:
〒863-8631 熊本県天草市東浜町8-1 
天草市産業政策課(担当者:嶋﨑) 
TEL:0969-32-6786 
FAX:0969-24-3501 
MAIL:shimasaki-ke@city.amakusa.lg.jp

▼募集要項詳細
https://www.city.amakusa.kumamoto.jp/kiji00310650/index.html

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