6月5日(月)にCygamesのオウンドメディア「Cygames Magazine」で、同社のゲーム『ウマ娘 プリティーダービー』(以下、『ウマ娘』)のメイキング記事「『ウマ娘』ウイニングライブができるまで振付師・モーションアクター×3DCGアーティスト座談会」が公開された。

座談会のメンバーは振り付けとモーションアクターを担当したJakko氏、松本 渚氏、春日麻里氏と、3DCGアーティストチームから3DCGリードカットシーンアーティストのカオリ氏、アニメーターのトシヒデ氏の5名。それぞれの見地からウイニングライブの制作過程について語っている。

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「ウイニングライブ」のワークフロー

『ウマ娘』ウイニングライブメドレーPV

ウイニングライブは、レース後に繰り広げられるライブステージだ。レースに勝利したウマ娘がセンターに立ち、歌とダンスを披露する。

ウイニングライブのワークフローは主に①コンセプト立案・発注、②2Dコンセプトアート、③3D背景仮モデル・作成、④モーション収録・作成、⑤カットシーン作成、に分けられ、リリース予定のおよそ半年前から制作が開始される。

今回のメイキング記事では、ライブの骨子を決めるコンセプト立案から、振り付け制作、モーション収録の過程が紹介された。

▲記事内で紹介されている『ユメヲカケル!』制作時のコンセプトマップ

最初のワークフローであるコンセプトメイキングは、演出のコンセプトを検討するブレインストーミングから始まるという。今回の座談会ではユメヲカケル!』を例に、コンセプトマップを作成し、モーションの基本方針を固める過程を説く。

振り付け制作の解説では、振付師の3名がライブ制作にあたって行なったアプローチについて述べている。紹介されている楽曲はJakko氏が担当した『ユメヲカケル!』、松本 渚氏が担当した『ぴょいっと♪はれるや!』、春日麻里氏が担当した『Gaze on me!』、『DRAMATIC JOURNEY』。各楽曲の振り付けで注意したポイントは必見だ。

▲『ぴょいっと♪はれるや!』の滑り台シーン

『ぴょいっと♪はれるや!』で話題となった滑り台シーンの誕生秘話も登場した。この演出はプランナーからの発案だったが、滑り台を降りる際の衣装の動きを3DCGで表現するのは技術的に難しいため、先に3DCGアーティストとエンジニアで滑り台の検証をするところから始まったという。意見がぶつかることがあっても、しっかり相談しながらアイデアと技術のバランスをとっていくことの必要性を伝えた。

18人のウマ娘が登場する『Gaze on me!』のモーションキャプチャでは、リハーサルに立ち会ったライブ開発チームのメンバーがフォーメーションの確認に動員されることもあったという。チーム全体が一丸となって制作していることが伝わってくるエピソードだ。

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Cygames Magazineでは、Cygames作品の開発の裏側をはじめ、様々なコンテンツを配信している。『ウマ娘』のメイキング記事は過去にも公開されており、モーションキャプチャ収録の詳細や、その後のカットシーン作成工程のメイキングも読むことができる。今回の記事とあわせてチェックしてみてはいかがだろうか。

『ウマ娘』ライブ開発チームが実現する最高のライブ映像<前編> 『Never Looking Back』のラストカットができるまで
『ウマ娘』ライブ開発チームが実現する最高のライブ映像<後編> 制作事例初公開!『Gaze on Me!』イントロパートのカットができるまで

Cygames Magazine

information

『ウマ娘 プリティーダービー』

配信開始日:2021年2月24日

価格:基本無料(有料アイテム販売あり)

開発・運営:株式会社Cygames

対応機種:iOS、Android、PC

ジャンル:育成シミュレーション

umamusume.jp

© Cygames, Inc.

CGWORLD関連情報

CGWORLDでは、月刊誌vol.296(2023年4月号)で『ウマ娘』のアニメーションを特集している。本誌では、ゲーム内のメインストーリーレース、スキルカットイン、ウイニングライブにおけるCygamesのアニメーターとカットシーンアイティストの仕事を深掘りした。電子書籍も販売中。スペシャルウィークが飾っている表紙が目印だ。

月刊『CGWORLD +digitalvideo』vol.296(2023年4月号)

特集:とことん深掘り! ゲームのアニメーション
定価:1,540円(税込)
判型:A4ワイド
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