オダギリジョーと山﨑 天(櫻坂46)、その2人に扮した48人のキャスト。

合計50人をワンカットで撮影した相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』が、フランスのカンヌで開催された世界最大規模の広告祭「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2023」で金賞2、銅賞2の4賞を獲得した。

父と娘の風景|相鉄東急直通記念ムービー|Father and Daughter

■『父と娘の風景』、映像の見どころは?

走る相鉄線の車内を舞台に、カメラの移動と共に12年が経過し、画面上の父と娘も歳を重ねていく。幼少期・小学生から高校卒業まで、次々と現れる年ごとに姿を変える父と娘の姿は、一見すると、別撮影した素材を合成処理したようにも思えるが、ワンカットで撮影されたものだ。

50人のキャストがずらりと並び、綿密な検証と練習の元、時間と共に変化していく父娘の物語を描き出した。

ループする25台の車両や、車窓の光を再現する照明装置などを人力で動かしている点も見どころの1つ。人の力とVFXをミックスさせた、斬新な映像に仕上げられた。

メイキング映像

■「カンヌライオンズ2023」金賞ダブル受賞をはじめ、計4つのライオンを受賞

同ムービーが、6月19日(月)~ 24日(土)に行われた「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル2023」で以下の賞を獲得した。

受賞一覧

「Film Craft」
映像の技術やアイデアを評価
Production Design / Art Direction:金賞
Achievement in Production:金賞
Visual Effects:銅賞

「Digital Craft」
※デジタル環境において優れたデザイン、ユーザーエクスペリエンスなどを評価
Video / Moving Image:銅賞

「カンヌライオンズ国際クリエイティビティ・フェスティバル」は、1954年に設立された世界最大規模の広告・コミュニケーションフェスティバルで、今年で70回目を迎える。

その中で同ムービーは、美しく計画されたアイデアを実現するために必要なアート性、スキル、才能に焦点をあて、クリエイティブなアイデアを実現する力を評価する「Craft」部門のうち、映像の技術やアイデアを評価する「Film Craft Lions」で、Production Design/Art DirectionおよびAchievement in Productionでそれぞれ金賞、Visual Effectsで銅賞を獲得した。

また、デジタル環境において優れたデザイン、ユーザーエクスペリエンスなどを評価する「Digital Craft Lions」においても、Video/Moving Imageで銅賞を獲得した。

■3DCG・コンポジットはslantedが担当

同ムービーの映像ディレクターは、数々の話題の映像を手がける柳沢 翔監督。50人ワンカット映像を実現するため、200人以上のクルーが息を合わせて撮影を行なった。また、3DCG・コンポジットはslantedが担当している。

相鉄・東急直通線開業記念ムービー『父と娘の風景』
主演:オダギリジョー、山﨑 天(櫻坂46)
音楽:PUNPEE『タイムマシーンにのって』x ハナレグミ『家族の風景』
監督:柳沢 翔
公開日:2023年3月16日(木)
www.sotetsu.co.jp/2023movie

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