アメリカMeshy社は8月22日(木)、同社3Dモデル生成AIの最新バージョン「Meshy-4」をリリースした。前バージョンのMeshy-3と比較してメッシュ生成品質が大幅に向上したほか、モデル生成とテクスチャ生成工程の分離やリトライ機能の実装により、より洗練されたモデル生成が行えるという。

▲Meshy-4のText to 3D生成サンプル

Meshy-4はテキストプロンプトから3Dモデルを生成する「Text to 3D」、2D画像から3Dモデルを生成する「Image to 3D」、生成した3Dモデルに対してテクスチャを生成する「AI Texturing」という3つの機能を備えている。モデル生成のアルゴリズムは前バージョンから大きく改善され、高品質かつディテール豊かなハードサーフェスが生成できるという。

▲前バージョンとの生成ディテールの比較

Meshy Webサイトのサンプル一覧や「Discovery」ページでは、マウスオーバーによりテクスチャなしのグレーモデルのメッシュが表示され、Meshy-4の新しいアルゴリズムによる基本的なジオメトリのクオリティを確認できる。

生成サンプル一覧からマウスオーバーでメッシュのクオリティを確認できる

プランはFree、Pro、Max、Max Unlimitedの4種類。

Meshyの利用プラン一覧。手ごろなProプランは年払いで月16ドル(約2,300円)で1,000クレジット。Text to 3Dは1回15クレジット、Image to 3Dは1回20クレジット、AI Texturingは1回5クレジットを消費する

Text to 3DはModelingステージとTexturingステージの2段階に分離

前バージョンのText to 3DではCoarse(粗い)ステージからRefine(改良)ステージへと2段階でモデル品質を高めるワークフローだったが、Refineの結果とCoarseの結果が大きく離れていることが多かったため、Meshy-4ではワークフローを変更。ModelingステージとTexturingステージに分けることで一貫性を保つことにしたという。

Modelingステージではまず、テキストプロンプトからテクスチャのないグレーのハイディテールモデルを4つ生成する。そこで決定したモデルに対して、Texturingステージでテクスチャを生成するというながれになる。

変更になったTerxt to 3Dのワークフロー

なお、このワークフローの変更を機に、今後のアップデートではテクスチャ生成前のメッシュ編集、同じメッシュに対してテクスチャのカラーバリエーション生成といった機能を実装する予定だという。

Image to 3Dではクレジット消費なしの高速リトライ(再生成)に対応

Meshy-4のImage to 3Dにリトライ機能が実装され、クレジットを消費することなくモデルを素早く再生成できるようになった。再生成は15秒以内に実行され、望む結果でない場合はリトライボタンでまた再生成が可能となる。ただし、リトライを実行すると前回生成された結果は破棄される。

画面右下のRetryボタンで再生成が可能

なお、本機能はProプラン以降のサブスクリプションユーザーに提供され、Proは1モデルにつき4回、Maxは8回、Max Unlimitedは無制限のリトライが可能となる。

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