山村浩二監督『幾多の北』が、北米最大規模のオタワ国際アニメーション映画祭で、長編アニメーション部門・グランプリを受賞した。2007年『カフカ 田舎医者』の短編部門グランプリに続く受賞となる。短編、長編、両グランプリは日本人初。

■概要

2022年9月21日から25日まで開催された、北米最大規模のアニメーション映画祭・第4回オタワ国際アニメーション映画祭で、山村浩二監督『幾多の北』が、長編アニメーション部門・グランプリを受賞した。2007年『カフカ 田舎医者』の短編部門グランプリに続き、二度目のグランプリ獲得の快挙となった。

長編アニメーション部門グランプリ・審査員評
「観客の感覚を刺激する映画である。ストーリーテリングな境界線と構造を打ち破り、作中のイメージには一貫した創造的なプロセスがあり、感覚の世界とエコシステムを描くことに成功している。創造性と感覚、詩的な映像のすべてが美しく結びついた作品だ」。

短編・長編の両グランプリ受賞は日本人初、ジャン・フランソワ=ラギオニ氏に次、史上二人目。昨年は、同じくオタワ国際アニメーション映画祭で、山村浩二プロデュースによる、矢野ほなみ監督の『骨噛み』が、短編グランプリを獲得し話題になった。

『幾多の北』は、これまで国際映画製作者連盟 (FIAPF) 公認の国際映画祭・第25回タリン・ブラックナイト映画祭、第44回モスクワ国際映画祭、第12回北京国際映画祭ほか、36の映画祭に公式セレクション。アヌシー国際アニメーション映画祭コントルシャン・クリスタル賞ほか6つの賞を受賞、アヌシー・ザグレブ・オタワの 3 大アニメーション映画祭全てにおいて受賞している。

『幾多の北』2023年公開予定
長編アニメーション映画、64 分
制作:日本・仏
www.yamamura-animation.jp/dozensofnorths.html