熊本市は、三大都市圏企業を対象に、熊本市への立地の検討に係る視察経費の約半額を補助する制度を導入している。この制度は、企業の熊本市進出をサポートし、ビジネスの可能性を広げるためのものだ。本記事では、補助制度の詳細や申請手続きの流れ、そして熊本市が企業にとって魅力的な進出先となる理由を紹介する。
1,制度概要
(名称)
熊本市マーケティングリサーチ促進事業補助金
(対象企業)
東京都、神奈川県、埼玉県、千葉県、大阪府、京都府、兵庫県、愛知県、静岡県に本社または主要拠点を有する企業
※熊本市に事業所を有しないこと
(補助額)
首都圏からの視察の場合、1人当たり35,000円、中部圏、関西圏からの視察の場合、1人当たり25,000円を定額で補助
※1企業あたり最大2名まで
(対象業種)
コンテンツ事業、ソフトウェア業、デザイン業、情報処理・提供サービス業、インターネット附随サービス業、製造業等
(その他)
熊本市職員がオフィス物件や学校機関等を案内
2,申請手続き
申請手続きは以下の流れで行う:
1.申請
2.交付決定
3.実績報告
4.交付確定
5.請求
6.補助金の振込
※詳細については、本記事下部に記載の熊本市企業立地推進課までお問い合わせください
3,熊本市の魅力
交通アクセス
熊本市は九州の中心に位置し、陸、海、空の3つの交通アクセスが充実している。特に熊本空港は、国内外のビジネスや観光に非常に便利で、アジアのゲートウェイとしても注目されている。以下は主要都市から熊本市へのアクセス情報だ。
魅力的な人材
熊本県には10の大学、3つの短期大学、1つの高等専門学校があり、優れた教育環境が整っている。熊本県の学生数は九州で第2位であり、大学・高校の学生が約70,000人在籍している。卒業生は毎年約21,000人で、そのうち約5,000人が理工系の新卒者となっている。
優れた投資環境
熊本市のオフィス賃料や工業用地取得費用は全国と比べて低価格であり、コストパフォーマンスに優れたビジネス環境が整っている。豊富な地下水を湛える、国内有数の都市としても知られ、ビジネス展開に最適な立地だ。
多彩なマッチング環境
熊本市は、企業と求職者のマッチングの場として合同就職面談会やUIJターンサポートデスクなど、多様なサポート体制が整っている。また、スタートアップ支援施設“XOSS POINT.”では、企業同士の交流イベントを開催し、ビジネスチャンスの創出に取り組んでいる。
産業の立地状況
九州は半導体産業が集積しており、「シリコンアイランド」とも呼ばれているが、その中において熊本市は、半導体関連企業だけでなく、IT関連企業やゲーム・アニメーションをはじめとしたコンテンツ系企業など、オフィス系企業の集積も進んでいる地域だ。以下は、熊本市の主な立地企業である。
(半導体関連企業)
タチバナ化成、野毛電気工業、ホクエツ、ルネサスセミコンダクタマニュファクチュアリング、日本マーテック
(IT関連企業)
アステリア、アソウアルファ、アルサーガパートナーズ、SCSKニアショアシステムズ、ワークスアプリケーションズ
(ゲーム・アニメ関係企業)
アルファ・システム、熊本コアミックス、デジタルハーツ、デジタルワークスエンタテインメント、フィグニー、ピッコマ熊本、ビジュアルマントウキョー、ミックス、Aiming、C2C、CONTORNO
(その他オフィス系企業)
アクセンチュア、イー・ガーディアン、NTTマーケティングアクトProCX、電算、JTB、ソニー損害保険、トランスコスモス、日本トータルテレマーケティング、日本郵政コーポレートサービス、BBSアウトソーシング熊本
これらの企業は、熊本市の豊富な人材と優れた投資環境を活用し、成長を続けている。また、熊本市は九州全体の物流拠点としても重要な役割を果たしており、交通アクセスの良さがビジネス展開を後押ししている。
4.お問い合わせ
【熊本市企業立地推進課】
・電話番号: 096-328-2386
・メールアドレス: kigyouritti@city.kumamoto.lg.jp
・住所: 熊本市中央区手取本町1-1 熊本市役所 本庁舎8階
【熊本市東京事務所】
・電話番号: 03-3262-3840
・メールアドレス: toukyoujimusho@city.kumamoto.lg.jp
・住所: 東京都千代田区平河町2丁目4-1
詳細な情報や補助金の申請手続きについては、上記の連絡先まで問い合わせてください。
EDIT_中川裕介(CGWORLD)