製品カタログや広告ビジュアルで目を引く、フォトリアルなライティング表現。
そのクオリティをCGで再現するためには、単なるツール操作ではなく「光を理解する」ことが欠かせません。


本講座「プロダクトのライティングを極める」では、プロカメラマンの撮影手法をヒントに、光の物理現象から立体感・質感・高級感の演出まで、ライティングの基礎と応用を体系的に学びます。


講師には、スタジオワークのノウハウを活かして数多くのプロダクトCGを手がける3DCGクリエイター・日比隆志氏を迎え、実践的な知識と感性の両面から“光を操る”技術を解説します。

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講義内容

みなさん、プロカメラマンの写真のようなライティングをCG制作で再現してみたいと思いませんか?

現在、家電製品や家具、住宅設備など様々なプロダクトのカタログには多くのフォトリアルCGが使われています。

写真スタジオではいろんな種類のライトや器具、またいろんな細工をして撮影していますが、CGソフトには沢山の種類のライトがあるわけではありません。

また、ライティングに使う便利な器具もありません。

しかし、少し工夫をすればスタジオ撮影のようなライティングを再現することが可能です。

ライティングを極めるためには、知識と感覚と感性の3つが必要です。

モノを見るということはどういうことなのか?まずは、そこから解説を始めます。

そして光とは何か?日常では当たり前のように光があって、当たり前のようにモノを見ていますが、そこにはどのような物理現象が働いているのかを知ることが大切です。

例えばライトの明るさの数値を上げて明るくするのと、ライトを被写体に近づけて明るくするのでは同じではありません。それら光の特性を理解することがライティングを極めるために必要な知識です。

ライティングで表現することの基本はモノの立体感や色、素材感です。

例えば、どのようにライティングすれば立体感が強調されて見えるかは人が見て感じることです。明るい部分は凸に感じ、暗い部分は凹に感じることや、暖色系は膨張して見え、寒色系は収縮して見えることは人間の感覚です。

それら人間の感覚にアプローチすることがライティングの基本です。

さらに魅力的なライティングにするにはどうすればいいでしょうか?

例えば、高級感や重厚感などと清潔感や清涼感ではライティング手法が違います。

細かく言えば、高級感や重厚感などは清潔感や清涼感より複雑なライトの仕組みを使います。

ライティングによるドラマチックで表情豊かな演出が必要だからです。

それら感性に訴える演出方法はライティングを極めるには必要なことです。

カリキュラム

■光とは何か?(光の物理現象を理解する)

例えば、赤いモノとは可視光線のうちの赤い光だけを反射することでモノが赤く見えているので、そのモノ自体に色があるわけではなく赤い光を反射する特性を持っているというのが正しい解釈です。現実世界でモノを見るということはどういうことなのかを科学的に理解しておくのは、ライティングをするうえで重要です。

■ライティングの概念(ライティングの基本形)

ライティングの基本はモノの形、色、素材をしっかりと見せることです。立体感の表現方法、正しい色の見せ方、素材の表現方法や正しいライト選びや正しいライト構成の基本を学びます。

■ライティングを極める(ハイライトの表現方法)

スタジオ撮影にヒントを得たCGライティングのテクニックをケースバイケースで解説します。またIBL(Image Based Lighting)のメリット・デメリットとHDR Light Studioを使ったライティング方法も解説します。

講師紹介

日比 隆志 氏

3DCG Creator

広告写真のインテリアスタイリストを経て、カタログ、Web、ポスターなどのフォトリアルCGを制作。スタジオワークのノウハウや経験を生かしたプロダクトCGやイメージCGを得意とする。

開催概要

開催日時:2025年10月20日(月)18:00 ~ 21:00

講義時間:180分

アーカイブ配信:あり

※期間限定

※アーカイブ配信は開催後、1週間以内にご登録メールアドレスへ配信します

価格:10,000円(税抜)

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