Maxonは、「Maxon One」の2026年4月アップデート内容を発表した。

新バージョンでは、Cinema 4Dを中心とした制作機能の拡張に加え、Redshiftのマテリアル仕様変更やZBrushの連携機能強化など、各ツールにおいて実務に直結する改良が行なわれている。また、新たなコンポジットツール「Autograph」のリリースも含まれており、モデリングからレンダリング、コンポジットまでを横断した制作環境のアップデートとなっている。

Maxon Oneアップデート情報―Maxon Japan 公式note Maxon One製品情報

Autograph―新たなコンポジットツール

今回のアップデートでは、新たなモーショングラフィックス/コンポジットツール「Autograph」のリリースが発表された。Cinema 4DやRedshift、ZBrush、Red Giantツール群を使用するアーティストを主な対象としており、モーショングラフィックスやアニメーション、視覚効果を一貫したフローで制作できる環境を提供する。

Autographはレイヤーベースのコンポジットを基盤としながら、モディファイアによってアニメーションやエフェクトを適用する仕組みを採用している。たとえば、テキストにランダムな動きを加える場合、位置パラメータにノイズ系のモディファイアを適用することで、エクスプレッションを記述することなく動きを生成できる。また、イーズ設定も用意されており、アニメーションの変化を直感的に制御可能である。

そのほかにも、USDやFBXなどのフォーマットに対応した3Dレンダリング機能を標準搭載しているほか、複数レイヤーを同時に調整できるマルチ編集機能、有機的な動きに追従するテクスチャ貼り付けを可能にするUV Map Generator、外部データを元に配置を行なえるクローナー機能などが搭載されている。

Cinema 4D―モデリングからアニメーションまでを強化する機能拡張

Cinema 4Dでは、モデリングからアニメーションまでの操作性を高める複数の機能追加が行なわれた。布のような挙動で直感的に形状を整えられるファブリックブラシ、オブジェクトを特定のターゲットへ向けて制御できるターゲットエフェクター、アニメーションカーブの補間調整を効率化するタイムラインの接線整列機能などが追加されている。いずれも作業の手数を減らし、制作効率の向上に寄与するアップデートとなっている。

  • ファブリックブラシ
    布のような変形を直感的に行なえる
  • ターゲットエフェクター:新しいループオプション
    ループ動作による繰り返し制御に対応
タイムライン:接線を整列
アニメーションカーブを均一に補正

また、Unreal Engineとの連携機能であるCineware for Unrealも更新されており、リアルタイム制作環境とのデータ連携が強化された。このほかにも各種操作性の改善が行なわれているほか、Cinema 4DのiPad版のリリース予定も示されている。

Unrealとの連携―Maxon公式

Redshift―レンダリングとマテリアル表現の進化

Redshiftでは、マテリアルのデフォルトがOpenPBRへと変更され、より標準化されたマテリアルワークフローへの対応が進められた。これにより、他ツールとの連携や一貫したルック管理を意識した制作が行ないやすくなっている。あわせて、テクスチャ変位の改善により表面ディテールの再現性が向上したほか、夜空表現の追加によって環境ライティングの選択肢も拡張されている。

そのほかにも、レンダリング品質やパフォーマンスに関する各種改善が行なわれている。

OpenPBRがデフォルトマテリアルとなり、マテリアルメニューも整理された。これに伴い、従来のRS標準マテリアルをOpenPBRへ変換するコマンドも追加されている

ZBrush―スカルプトとテクスチャ連携の強化

ZBrushでは、デスクトップ版においてAdobe Substance 3Dとの連携を可能にするSubstanceブリッジが追加され、スカルプトとテクスチャ制作を行き来するワークフローが強化された。また、iPad版ではカスタムホットキー機能が追加され、ユーザーごとの操作環境を柔軟に構築できるようになった。 

Maxon One製品ページ

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